ベイトリールで使ってみたいヘビダンとはどんなものなのか?
バスフィッシングでよく使われるダウンショットリグですが、始まりはもともと海外でパイクという魚を釣るために使われていたリグのようです。
日本にもエサ釣りで胴付仕掛けといったものがあり、こちらもダウンショットの原点と日本では意識されているようです。
そのダウンショットの中でもヘビダンと呼ばれるものは、ベイトリールとの相性がばっちりです。
そのヘビダンについて今回は解説していきます。
目次
そもそもヘビダンとは
ヘビダンとは、ヘビーウエイトダウンショットリグの略です。
通常のダウンショットリグといえば、5グラム以下のシンカーを使うことがほとんどです。
そのウエイトより重たいシンカーを使っていくのでヘビーなウエイトのダウンショットリグという風に呼ばれています。
広範囲よりはスポット的な釣りに適しているので、そういった場面で使うと効果的です。
ヘビダンは7グラム以上、28グラムくらいまでのシンカーウエイトを使います。
かなり幅広いウエイトなので、それにあったベイトリール、ベイトロッドを使っていく必要性があります。
ヘビダンをベイトリールで使うメリット
ヘビダンはシンカーのウエイトと、セットするワームの重さが掛かってくるので、非常に思っているよりも重たくなります。
重たいルアーを投げるときは、スピニングタックルよりもベイトリールの方が有利です。
有利な理由としては、重たいものであってもロッドパワーがあるため問題ないこと、またシンカーを先に飛ばした方が飛距離がでるため、そのコントロールがしやすくことが挙げられます。
もちろん、ベイトリール特有のキャスト精度、キャストの速さといったことも利点になってくれます。
ヘビダンにあったロッド
ヘビダンに合ったロッドは、操作がしやすいウエイトにあったベイトロッドです。
そのなかでも、小口径ガイドのロッドでファストテーパーだとよいでしょう。
小口径ガイドとは、ロッドについているガイドの大きさが非常に小さいものを呼びます。
マイクロガイドモデルとも呼ばれ、そういった表記があるものがおすすめです。
ガイドが小さいことにより、ラインがロッドと一体になるようになり、感度がよくなります。
また、ロッド上のラインの弛みが少なくなるので、かなり細かなロッド操作が可能になります。
ロッドのテーパーですが、これはファストテーパー一択です。
ファストテーパーとはロッド全体の比率からすると、先端3割くらいが柔らかいロッドのことです。
先が柔らかく繊細な操作ができ、残りの7割の部分にパワーがあるのでそこでフッキングとファイトをしていくようにするとよいです。
ロッド素材はこのような場合、カーボン素材になります。
軽くて感度がよいように作られているので、ロッドにある表記を見ながら購入するときの参考にしてみてください。
それと、ロッドメーカーによっては、トリガーレスも用意してあり、ヘビダンではおすすめです。
通常ベイトロッドには、トリガーと呼ばれる指を引っ掛ける部分がありますが、細かな操作が必要なロッドにはそれがつけられていないトリガーレスモデルがあります。
トリガーレスモデルだと、持ち手の自由度が高いためより細かなアクションが加えられて便利です。
ヘビダンにあったベイトリール
先にヘビダンはシンカーウエイトがさまざまだとお伝えしました。
そうなるとシンカーウエイトごとに合うベイトリールも変わってきます。
その目安について下記に紹介していますので、参考にしてみてください。
シンカーウエイト7グラム程度の場合
ヘビダンのシンカーウエイトが7グラム程度の場合は、スプール径が33ミリまでのものを選ぶようにしてください。
スプール径33ミリは丁度7グラム程度のウエイトのものを投げるのに適しており、バックラッシュも少ないです。
このくらいのウエイトであると、ワームとのバランスが飛行中に崩れることが多く、それがバックラッシュの原因になりがちですので、それをサポートして起こさないようにしてくれるのが、スプール径33ミリまでを搭載したベイトリールになります。
さらに知識として、それでもどうしてもバックラッシュしてしまうときには、ラインの巻き量を少なくしてみてください。
少なくすることで慣性が働かなくなり、ラインが水を含んだとしてもバックラッシュの危険性はかなり少なくなります。
さらにブレーキ設定をシビアに最初に決めるように心がけていくと良いかと思います。
シンカーウエイト14グラム以上の場合
ヘビダンのシンカーウエイトが14グラム以上のときは、34ミリ径のスプールを搭載したベイトリールを使うようにしてください。
普通他のルアーだと36ミリ径のスプールのモデルをおすすめしていますが、ヘビダンはシンカーとワームのバランスが急な風などで取れなくなることが他のルアーとは違って、少しベイトリールにトラブルを起こさないための力を残しておくようにしておいたほうがよいです。
またこのヘビダンを使う場合ですが、ギア比はスーパーハイギアがよいと思います。
主にスポットの釣りになるヘビダンは、アクションさせて反応がなければ回収と言った効率の良さが釣果を伸ばすカギになります。
なので、ギア比は巻き取りが早くできるスーパーハイギアを選んだ方がよいでしょう。
ヘビダンのラインセレクト
ヘビダンのラインセレクトですが、これはフロロカーボンライン一択で良いと思います。
ナイロンラインが向かない理由は、伸びがあり感度があまりよくないこと、ラインがボトム系のルアーを使う時に水になじみにくいことが挙げられます。
PEラインはしなやかですが、風に弱いといったデメリットがあるので、アクション中にロッドに絡み付いたりして厄介です。
その点、フロロカーボンラインは張りがあるので操作しやすく、感度もよいので今ワームがどういう状態なのか把握がしやすいです。
ヘビダンに適したワーム
ヘビダンはスポットで1点集中の釣りで効果を発揮しますので、それにあったワームセレクトが必要になります。
下記に2種類紹介していますので、初めてヘビダンを使おうと思うけど迷ってわからないという方は下記を参考にしてワーム選びをしてもらえればいいなと思います。
ワーム自体の素材は柔らかいもののほうが、より複雑なアピールができるのでそういったものを選ぶようにしてください。
ストレートワーム
ストレートワームはヘビダンをアクションさせたときに一番素直に動いてくれるワームです。
4インチ以上のものがよいと思います。
セットの方法は通常通り真っ直ぐに付ける方法と、横にしてワームの途中にフックを掛けるワッキーセッティングのどちらかを状況に合わせて選ぶと良いでしょう。
真っ直ぐ付ける方法は小魚を追っているような場合にし、ワッキーセッティングはあまり移動させずにバスを誘いたいときに使うと良いと思います。
クローワーム
細かな足や触覚といったパーツが多いクローワームはヘビダンに向いています。
細かなパーツはほとんど動かさなくても水流によってアクションしてくれます。
一点集中で狙っていくときにおすすめですし、やはりエビなどがベイトになっているときはフォルムに合わせてクローワームを選ぶのがよいでしょう。
ヘビダンを作るときに必要なもの
ヘビダンはフックとシンカーの組み合わせで作ります。
構造は簡単ですが、少し工夫するとリグの性能が変わってきます。
下記にそれぞれの紹介をしていますので、参考にしてみてください。
オフセットフック
根がかりが少なく、真っ直ぐにセットした時の水中での姿勢が安定しやすいのがオフセットフックです。
ラインアイも大きく、リグを作るときにラインで向きを整えやすいです。
根がかり対策としてもですが、時にはショートバイト対策として使うのもよいです。
オフセットフックはシャンク部分の長さがあるため、例えば半分だけワームを咥えてくるような場合に反転したのを確認してからゆっくりとアワセを入れていくと、スプリングバック現象でフッキングできることもあります。
ただし、あまりにもワームの動きを制限してしまうような大きさは避けるようにしてください。
目安は4インチのワームであれば#1もしくは#1/0といったくらいの番手がよいと思います。
マスバリ
ワームの先端にちょんがけ、またワッキーセッティングのときはこちらのマスバリがおすすめです。
ヘビダンには少し軸が太目であるものがフッキングとファイト、ワームの持ちがよくなるのでおすすめです。
デメリットとしては、針先がむき出しのため障害物を乗り越えるときなんかに引っかかりやすいことが挙げられます。
そういった場合は根がかり回避能力が高いオフセットフックを使うなどしてみてください。
ヘビダンではオフセットフックとマスバリの両方をもっておくほうが良いと思います。
細かいマスバリの選び方ですが、ラインアイとフックポイントの位置関係をよく見ておくことをおすすめします。
フックによって形状が非常に違い、それぞれがシチュエーション別に必要になってしまうからです。
シンカー
シンカーはヘビダンの扱いやすさを決めるものです。
7グラムから28グラムくらいのものを選ぶとよいでしょう。
その中で7グラム、10グラム、14グラム、21グラム、28グラムといったサイズをそれぞれ用意できると状況に合ったセレクトができるので良いでしょう。
それとラインを引っ掛けたり結んだりする部分ですが、基本的にはラインを引っ掛けるだけでセットできるものを選んでください。
非常にセッティングが楽で、脱着がしやすいのでいろんなウエイトを試すことがよくできるようになり、状況に合わせての釣りが可能となってきます。
シンカーの形ですが、ボトムであまり動かないような涙型のものがよいでしょう。
涙型のシンカーはボトムでアクションさせると立ったり倒れたりして、それもバスを誘う要因とすることができます。
ヘビダンの使い方
ヘビダンはとにかくボトムとコンタクトした状態で使います。
ボトムから離して使うのであれば、他のリグを選択したほうが間違いないでしょう。
下記にヘビダンの使い方でおすすめの方法を紹介していますので、参考にしてみてください。
ズル引き
ヘビダンのズル引きはロッド操作で行うのがよいでしょう。
ヘビダンはボトムからリーダーの分だけ、ボトムと一定の距離を保つようにできます。
ボトムにべったりつくようなテキサスリグ等があまり反応がないときに数十センチ、頭上を通すようにすると意外と反応してくることがあります。
シンカーがボトムの形状で動き、それに伴ってワームも勝手にアピールしてくれるのでズル引きもかなりワームはアクションしてくれています。
シェイキング
ヘビダンと言えばこれといったような使い方がシェイキングです。
ラインを張ったり緩めたりしてワームにアクションを加えます。
そのときですが、できる限りシンカーを動かさないようにするのがポイントです。
1点集中で狙うことを常に頭にいれてアクションさせると良いと思います。
たまにラインを緩めると、ワームはリーダー分だけフォールさせるといったこともできます。
ボトムノック
リアクションバイトを誘発させるための使い方です。
ボトムをシンカーでトントンと叩くようにしながらアクションさせてきます。
バスにとってはいきなり頭上にワームが素早い動作のあとにポーズと言った形で現れるので、おもわず反応してしまいがちです。
1アクションごとにリーダー分のフォールを意識してみるとよいでしょう。
リズムよくアクションを行ってみることが釣果につながるコツになります。
ヘビダンが有効な季節
最後にヘビダンが有効な時期について解説しておきます。
ヘビダンが一番有効な時期はずばり冬です。
冬はバスの活性が非常に低くなる中で、あまり目の前から動かないエサを捕食します。
そんな状況のバスには、ヘビダンの移動距離の少なさが効果的になります。
一緒に使ってみたいルアーはメタルバイブで、速い釣りと遅い釣りで効率よくバスを探っていくと良いと思います。
まとめ
ヘビダンは他のルアーと組み合わせて使うことでより効率的に気持ちよく釣りをすることができます。
組み合わせしやすいのはファストムービング系といわれる巻き物です。
ヘビダンの釣りはロッドとリールを基本に選び、それ以外のシンカーやフックはできるだけサイズ違いを用意するようにするとよいでしょう。
ぜひ今回の記事を参考にして、ベイトリールでのヘビダンの釣りを検討してみてくださいね。