女性は男性用の育毛剤を使っても良いのか？使える育毛剤と危険な育毛剤はコレ

2020年3月19日育毛剤

男性用の育毛剤を女性が使っても良いのか？

という疑問がありますね。

男性用の育毛剤は様々で、女性も使用できる男女兼用タイプから、妊娠中の女性が使用はおろか接触してもいけない危険なものまでいろいろあります。

男性用と女性用の育毛剤の違い、男女兼用の育毛剤について、おすすめできる男女兼用育毛剤、そして女性に危険な育毛剤をご紹介します。



男性用育毛剤の成分の特徴

男性用の育毛剤は、ほとんどがAGA（男性型脱毛症）を対象にしていて、その原因に男性ホルモンが関係するという前提で作られています。

成分に多く含まれているのは、男性ホルモン抑制作用物質、血行促進剤、皮脂分解成分、抗菌成分、清涼剤などです。

男性ホルモン抑制作用物質は自然成分ではキャピシキル、オウゴンエキスなどで、医薬品の男性用育毛剤には、フェナステリド、デュタステリドなどの強い男性ホルモン抑制成分を含むものもあります。

血行促進剤は、カプサイシンエキスのような自然のものや、医薬品ではミノキシジルがあります。

皮脂分解成分、抗菌成分は、男性ホルモンの影響で皮脂の分泌が多くなり、ふけや痒みや臭いなどのトラブルが発生するために含まれています。

また爽快感を出すために清涼剤としてアルコールがよく使われます。

また男性用の育毛剤には、男性に好まれるような香料がよく使われます。



女性用育毛剤の成分の特徴

女性用育毛剤は、髪や頭皮への栄養成分が中心となっています。

女性の薄毛は更年期以後に男性と同様男性ホルモンの影響を受けるFAGA（女性男性型脱毛症）が多いのですが、それ以外にもヘアカラーやパーマによる頭皮の傷み、食生活の偏り、貧血など、男性よりも多様な原因で薄毛が引き起こされます。

そうした原因で弱った頭皮や髪を生き返らせるために、栄養成分やアンチエイジング成分が多く含まれています。

また男性はホルモンの影響で皮脂が過剰な場合が多いのですが、女性は男性と比べると皮脂が少ないので、女性用育毛剤は皮脂を分解する成分や除去する成分より保湿成分を多く含んでいます。

男性用育毛剤は清涼剤としてアルコールを含むものが多いですが、アルコールは蒸発するときに頭皮の水分を奪うので、女性用の育毛剤ではあまり使われません。

そして女性用育毛剤には女性の好みに合う香料が使われています。

女性用の育毛剤には血行促進剤が配合されていても、男性用より濃度が低くなっています。

女性用の多くの育毛剤には女性ホルモン様の自然成分が配合されていますが、男性用育毛剤のように抗男性ホルモンの構造を前に出すほどではなく、栄養成分の1つとして補助的に使用されています。

男女兼用の育毛剤はFAGAに効く

男女兼用の育毛剤は、基本的に男性用の育毛剤と同じで、男性ホルモンが関係するAGA（男性型脱毛症）対策用に作られていて、女性のFAGA（女性男性型脱毛症）にも効果を発揮します。

FAGAの脱毛のメカニズムは、AGAと同じなので、同じ成分の育毛剤で効果が出るのです。

女性の体内には女性ホルモン（エストロゲン）がありますが、男性ホルモン（テストステロン）も少量持っています。

女性ホルモンは育毛を促進して、男性ホルモンは脱毛を引き起こします。

ただ男性ホルモンそのものではなく、男性ホルモンのテストステロンが体内で「5aリアクターゼ」という脱毛酵素と結びついて「DHT」（ジヒドロテストステロン）という物質を作り、これが脱毛の元凶になるのです。

男性の体内ではこうした結びつきが起こりやすく、薄毛を促進するのです。

女性は女性ホルモンの分泌量が多いうちは、エストロゲンが育毛を促すのであまり影響を受けません。

しかし加齢によりエストロゲンの分泌量が減少して、男性ホルモンの影響を受けやすくなると、女性も男性と同じ原因で薄毛が起こるようになり、これが「FAGA」と言われます。

男性用や男女兼用の育毛剤には、テストステロンが5aリアクターゼと結びつかないようにする物質を多く含んでいます。

キャピシキル、オウゴンエキス、ノコギリヤシエキス、などの成分がその役割をしています。

男女兼用の育毛剤を女性におすすめできるケース

男女兼用育毛剤を女性におすすめできるのは、以下のようなケースです。

●薄毛の主原因が加齢によるFAGA（女性男性型脱毛症）であること（30代後半くらいから）
●特に頭頂部の薄毛が目立つ
●アレルギーや皮膚のトラブルが無い
●頭皮の皮脂が多め
●女性用の育毛剤で効果が得られなかった場合

薄毛の原因がFAGAではなく、円形脱毛症、産後の脱毛、ストレスや生活習慣の乱れ、ヘアケアの誤りなどの場合は効果を発揮しないかもしれません。

頭頂部の薄毛が目立つのは典型的なFAGAなので、抗男性ホルモン構造の育毛剤が効果を発揮します。

アルコールを使っているものは脂性肌の人には合いますが、乾燥肌には刺激が強い場合があります。

まず女性用の育毛剤を使ってみて、効果が得られなかったら男女兼用へ、というやり方をおすすめします。

女性におすすめの男女兼用育毛剤6点

男女兼用の育毛剤はいずれも自然成分が中心で、女性が使用することを想定しているので女性に有害な物質は含んでいません。

そしてAGA（男性型脱毛症）のために作られた育毛剤なので、男性ホルモン抑制物質によって育毛を促す構造を、女性用の育毛剤よりも明確に打ち出しています。

以下におすすめのものを6点ご紹介します。

イクオス

海藻から取った3つのエキスが女性ホルモン様の働きをして5aリアクターゼをブロックします。

自然成分の保湿剤、アミノ酸、アンチエイジング成分も豊富に含み女性にもおすすめできます。

発毛効果が早く実感できるのが特徴です。

ポリピュア

独自の成分「バイオポリリン酸」が強い育毛効果を発揮します。

ヒオウギエキスが男性型の脱毛を食い止め、センブリエキスが育毛を促進します。

皮脂が多めの人、頭皮の痒みや臭いが気になる人におすすめです。

フィンジア

アカツメクサに含まれる女性ホルモン様成分「キャピシキル」が脱毛を食い止め、「ピディオキシジル」育毛効果を高めます。

血行を促進するカプサイシンエキス、細胞分裂を促すセンブリエキスなどを配合します。

副作用が無い自然成分中心に作られています。

チャップアップ

オウゴンエキス、ヒオウギエキスが女性ホルモン様の働きをして脱毛を阻止します。

センブリエキスは細胞分裂を促し保湿効果も発揮します。

自然成分を多く含み、無添加、無香料で安全です。

BUBUKA

海藻から取った「M-34」とヒオウギエキスが育毛を促します。

コラーゲン配合、ノンアルコールなど女性におすすめできる特徴がいろいろあります。

低刺激なので皮膚が弱い人にもおすすめできます。

柑気楼

3種の柑橘エキスが頭皮に潤いを与えて、生薬由来のセンブリエキスが育毛を促します。

柑橘系の爽やかな香りです。

男女兼用ですが、どちらかというと女性向に作られています。

女性におすすめできない男性育毛剤

医薬品の「ミノキシジル」は血管拡張効果があり、配合された育毛剤やタブレットを多くの男性が使用していますが、男性用の育毛剤には高濃度（5％～16％）のミノキシジルが含まれていて、女性には向きません。

またミノキシジルタブレットは個人輸入ができますが、副作用の点で女性にはおすすめできません。

多くの男性用育毛剤はアルコールを清涼剤として使用していますが、乾燥肌や肌が弱い女性には向きません。

基本的に「男女兼用」「女性も使用可」という表示が無い男性用の育毛剤は、女性が使用することを前提に作られていないのでおすすめできません。

女性は触れるのもNGの危険な男性用育毛剤

男性用の育毛剤の中には、妊娠中・授乳中の女性は触れるだけで危険なものがあります。

有効成分「フィナステリド」と「デュタステリド」を含むもので、いずれも「医薬品」に類する経口タブレットの育毛剤です。

「フィナステリド」も「デュタステリド」も元々前立腺肥大症の治療薬でしたが、DHTの生産を阻害する5aリアクターゼブロック効果があることが発見されて、育毛剤に利用されるようになりました。

強い抗男性ホルモン効果を持ち、育毛効果が高い反面副作用も強いです。

男性には性欲減退、勃起不全、精子減少、乳首や乳房の腫れ、肝機能への影響などの副作用があります。

妊娠・授乳中の女性は、経口のみならず触れるだけでも皮膚から体内に吸収されて悪影響が出るので要注意です。

妊娠中の女性の体内に取り込まれると、胎児の男の子の生殖器官の発育に悪影響を及ぼすことがあり、授乳中でも乳児に影響が出ることがあります。

フィナステリドが含まれる代表的な製品は「プロペシア」です。

その他フィンペシア、プロスカー、フィンカーなどがあります。

デュタステリドが含まれる製品はアボタード（アボルブ）、デュプロスト、デュタス、デュタプロスなどです。

もしパートナーの男性がこれらの成分を含む育毛剤を使っていたら、女性の健康や生まれる子供にも影響を及ぼすので、話し合いが必要になります。

まとめ

もし男性パートナーが育毛剤を使っていたら、一緒に育毛をするのもお互いの励みになって良いかもしれません。

ただ女性が一緒に使える育毛剤とそうでない育毛剤があるので、内容を確かめずに「ちょっと拝借」は危険です。

男性用育毛剤の医薬品の一部は、妊娠中や授乳中の女性は触れるだけでも危険なものもあるので、十分気を付けましょう。