コルセットで腰痛は治りますか?
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コルセットで腰痛は治りません
腰痛にはさまざまな原因があります。神経を刺激するもの、筋肉や骨が損傷しているもの、腫瘍ができているもの。コルセットを着けることで、痛みを軽減させることは可能ですが、これらの原因を取り除く効果は残念ながらコルセットにはありません。
コルセットは、腰にきつく巻き付けることによって、直接的には以下の効果があります。
- 腹腔圧を高めて上半身を支える
- 腰を固定する
- ステー(背中部分の支柱)により腰椎を支える
これらの効果により、結果的に腰痛を軽減させます。上半身の重みによって腰椎に負担がかかって痛みが出る場合は、上半身をコルセットが支えることによって痛みが治まります。腰をひねることによって筋肉に無理な伸びが発生して痛みが出る場合は、腰の動作を制限することによって痛みの発生を抑えます。
しかし、いずれも結果として発生する痛みを末端の症状部分だけ抑えているにすぎません。コルセットは飛び出した椎間板をもとには戻してくれませんし、筋肉の損傷を修復してはくれません。
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痛みがないからと言って治ったわけではない
勘違いしないように気を付けなければいけません。コルセットを着けていれば、確かに痛みは軽減します。でもそれは単に痛みがでない状態にしているだけにすぎません。例えば、アトピーはステロイド剤を塗ればかゆみは治まりますし、麻酔をすれば虫歯は痛くなくなります。でも治ってはいないのです。麻酔が切れればまた虫歯は痛くなります。コルセットも同様です。根本的な原因が解決していなければ、コルセットをはずせばまた元の痛みが出てくるだけです。コルセットを着けることは、暫定対応策にはなりますが、再発防止策にはならないのです。
暫定対応策としてコルセットを着けることは効果的
コルセットを着けるとすぐに腰痛を軽減できます。この効果はとても重要です。ぎっくり腰など急性腰痛では、とにかく痛みがひどくて、何もできなくなります。場合によっては、体を起こすこともできず、病院にも行けず、ということもあり得ます。このような場合には、まずは痛みを軽減することが最優先で、コルセットを着けることも大事な施策になります。コルセットを着けることで病院に行けるようになるかもしれません。腰痛がひどいときは、普段の生活や仕事に影響が出るかもしれませんが、コルセットを着けることによって、健常者と同じようにふるまうことができるようになる場合もあるでしょう。このように、コルセットはとても効果がありますので、その効果の意味を理解して、使うようにしましょう。
まとめ
コルセットをつけることで腰痛が治る、ということはありません。しかし、コルセットには痛みをすぐに軽減できる即効性の効果があります。腰痛に対しては、基本的には再発防止策を実施すべきですが、局所的に痛みがひどくなったり、生活や仕事に支障がでたりする場合には、コルセットの効果を理解して適切に使うようにしましょう。