どんなサイクルコンピュータ(サイコン)がおすすめ?用途に合わせた4つのグレードから紹介。
自転車に乗っていると、今時速何キロとか、今何時とか、あるいはどのくらいの標高を走っているのなんて言うデータが知りたくなることがあります。
そんな時に手元に様々なデータを教えてくれる装置がサイクルコンピューター(以下サイコン)です。
今回は、このサイコンについておすすめのモデルを紹介します。
サイコンの購入を検討している方の参考になれば幸いです。
目次
おすすめのサイコンとは
おすすめのサイコンですが、実は、ありません。
そういうと、大変批判される方がいらっしゃると思いますが、全ての人にベストな一機種と言うものは、無いと言いたいのです。
クロスバイクなどに最上位機種をつけても、機能が過剰過ぎて用途が合いませんし、真剣に競技に取り組んでる方が最低限の数値しか出ない(速度と時間)サイコンと言うのはベストではないからです。
ここでは、どんなものがおすすめのサイコンであるかを説明します。
逆におすすめできないサイコンについてもお話ししていきます。
おすすめのサイコン像
おすすめのサイコンですが、冒頭でもお話しした通り、用途によっておすすめできるものが異なります。
なので、用途ごとに大まかに分けて、それぞれのおすすめを挙げていきます。
分け方は最低限の機能のもの、少し踏み込んでケイデンス(一分間に回す回数)の計測ができるもの、更に中上級のものでGPSがついてナビもあるもの、最上級のものでカーナビ並みのナビやパワーメーターなどのパワーが計測できるもの、以上4つのジャンルです。
これらに分けて有名なメーカーの物を中心に紹介します。
おすすめできないサイコン
おすすめできないサイコンですが、ブランド名以前に「有線式」と書かれたものです。
これは文字通り、センサーとサイコンを電線でつなぐものなのですが、なぜおすすめできないかと言うと、電線の配線を誤ると、タイヤの巻き込みの原因(巻きこみによる転倒の原因)になるからです。
もちろんショップの店員さんによるプロの配線なら問題なく、逆に安いのでおすすめできるのですが、初心者の多くの方はコストをケチって自ら配線してしまうことも多いです(有線式のサイコンは安いので、これ以上コストをかけたくないという購買者が多い。)。
初心者でもうまく配線できればいいのですが、でたらめな配線をしてしまうことも多く、それが巻き込みの原因となることも少なくありません。
つまり、安全面でおすすめできないというのが最大の理由になります。
おすすめのサイコン:最低限の用途
最初に最低限の用途、時計や速度が分かる、走った距離が分かるレベルのサイコンのおすすめを紹介します。
このジャンルは、個人的に日本のフィットネスメーカーであるキャットアイ(CAT EYE)が得意とするジャンルのような気がします。
キャットアイ サイクルコンピュータ STRADA SLIM CC-RD310W アナログワイヤレス
キャットアイのサイコンで、名前の通りワイヤレスのサイコンになります。
ロードバイク用ですが、クロスバイクやマウンテンバイクにつけても問題ないデザインです。
センサーとサイコンがワイヤレスになっており、速度と時間、距離が分かるようになっています。
基本的な機能を抑えたサイコンです。
キャットアイ QUICK サイクルコンピュータ アウトフロントマウント
こちらも速度と時間、距離が分かるのですが特徴はそのデザインです。
非常にスタイリッシュで、クロスバイクにつけて街乗りをしても映えるデザインになっています。
弱点は若干価格が高いことです。
おすすめのサイコン:ちょっと踏み込んだ用途
こちらはケイデンスと呼ばれるペダルを回すペースを計測してくれるサイコンや心拍数が分かるサイコンです。
このジャンル以降から欧米メーカーが強いという印象です。
キャットアイ サイクルコンピュータ PADRONE SMART スピード+ケイデンスキット CC-PA500B/ISC-12
キャットアイのサイクルコンピュータで、ケイデンスが計測できるモデルになります。
このクラスになるとスマートフォンとの連携も可能となり、スマートフォンのGPSを利用して標高などの計測も可能となっています。
また、計測データもスマートフォンに転送できる特徴もあります。
LEZYNE(レザイン) マクロGPS サイクルコンピュータ
アメリカの企業レザインのサイクルコンピュータです。
アメリカのメーカーらしく堅牢性に優れ、スマートフォンとの連携も可能です。
センサーを別途購入すれば、ケイデンスのほかにも心拍数の計測も可能になります。
また、地図の表示はできませんが、簡易のナビ機能も備えています。
おすすめのサイコン:中~上級者の用途
このクラスになると、サイコンの大手アメリカ企業であるGARMIN(ガーミン)が登場します。
下のクラスにも商品展開をしていますが、同等品に比べて大変高い金額設定となっており、いわゆるコスパ悪い印象ですが、このクラスになると適正価格の性能になります。
また、欧米メーカーの独壇場になります。
ガーミン Edge520
一部のサイクリストからは高級ブランドとして認知されているガーミンの中級モデルになります。
カラー液晶に心拍やケイデンス、高度を含む様々なデータの計測のほか、パワーメーターによる筋出力の計測やリルート機能付きのナビ(間違った道を通っても自動で修正する)が搭載されているうえ、スマートフォンと連携すると天気予報や風向きなどの天候データの表示も可能になるというサイコンの水準を超えたシステムになります。
ただ、このクラスにあってもかなり高額の部類に入ります。
Wahoo ELEMNT GPSサイクルコンピュータ
同じくアメリカの企業Wahooのサイコンになります。
こちらはサイコン自体の性能だけを見るとガーミンに比べて劣るのですが、スマートフォンとの親和性が非常に高く、アプリ操作によってナビの設定や表示項目の設定を行います。
サイコンとしては異例のアップルのネットストアでも取り扱いがあります。
POLAR(ポラール) GPSサイクルコンピュータ Polar V650 N 900696
フィンランドの企業ポラールのサイクルコンピュータです。
ナビ機能などはやや見劣りしますが、心拍の計測など、計測系の実績が高く、携帯型の心拍数モニターの先駆者的存在です。
カラー液晶で見やすくフィットネスを支える機器として優秀な一台です。
おすすめのサイコン:最上級の用途
ここまで来ると、競技者の方や高額のロードバイクに乗っている方が利用するモデルになります。
あくまで個人的な見解なのですが、このあたりのサイコンをつけている方は、かなりの上級者です。
パイオニア SGX-CA500
日本の有名電子機器メーカーであるパイオニアのサイコンです。
サイコン自体はとびぬけた性能があるわけではないのですが、同社の高性能パワーメーターとの連携により、非常に詳細な身体の情報を分析することができるサイコンです。
プロやアマを問わずロードバイク競技に参加する競技者の間で積極的に利用されているサイコンと言えます。
ガーミン Edge 1030
ガーミンの最上級モデルです。
高品質のタッチパネルによるカラーディスプレイや様々な計測機器との連携、高性能のナビゲーションシステムの搭載など、ありとあらゆる機能が一台に納められています。
非常に優れたサイコンで性能面だけ見れば、恐らくナンバーワンの実力を持っていますが、サイコン自体に重量があるので一部のロードバイク競技者からは敬遠されています。
上質なサイクリングを楽しむための一台かもしれません。
こういうものも広義のサイコン
最後に番外編ですが、こういったものもサイコンとして利用できるというものを紹介します。
スマートフォン
ナビ機能だけをみれば、最強のサイコンです。
リルートはもちろん、最近できた個人経営のラーメン店すら目的地に指定できてしまいます。
またBluetooth対応の計測機器と連動すれば、サイコンにもなります。
ただ、弱点としては通信量を消費したり、バッテリー消費が著しいので、モバイルバッテリーを別につける必要があることです。
それさえ目をつぶれば、ある種最高のサイコンかもしれません。
まとめ
全体のまとめとしては、各ジャンルには得手不得手があることです。
冒頭でもお話しした通り、クロスバイクにガーミン Edge 1030をつけても、心拍のセンサーを身体に巻いたりするのが面倒ですし、街乗りで気軽に使うにはちょっと多機能すぎます。
かといって、競技用のロードバイクにスマホや最低限の機能をつけただけのサイコンでは十分な成績を収めるには力不足です。
このように用途に合わせたサイコンを選択することが、サイコン選びのおすすめです。