ミニベロ・ロードバイク・クロスバイクは何が違う? それぞれの良い所を比較してみた
近頃、自転車乗りの間で人気になっている「ミニベロ」ってご存知ですか?
ミニベロは小さめで見た目に可愛らしく、女性にも人気の自転車です。
ロードバイクやクロスバイクとはまた違った良さを持つミニベロですが、その特性をよく知らないまま乗っている方もいるのでは?
今回はミニベロの良い所を、他の自転車と比較しながら検証していきたいと思います!
ミニベロ・ロードバイク・クロスバイク…それぞれの特徴
ひとくちに自転車と言っても、その形状は多種多様です。
ミニベロ、ロードバイク、クロスバイク、シティバイク、トライアスロンバイク…などなど。
細かく分ければ、自転車の種類は100種類以上にも及ぶんです。
これら100種類以上の説明を一挙に行うことはできませんので、今回は最近話題のミニベロを中心に、愛好家の多いロードバイクとクロスバイクを例にとって比較していきたいと思います。
それぞれの車種には全く違ったメリットがあるので、これから自転車を選ぶという方にも役立てていただければ幸いです。
ミニベロってどんな自転車?
ミニベロは、タイヤ径の小さな自転車です。
「ベロ」はフランス語で「自転車」の意味があり、小さな自転車ということでミニベロと呼ばれています。
とはいっても小さいのはタイヤ径だけで、車体そのものが小さいわけではないので大人でも乗車できます。
ミニベロのタイヤは小さいので、普通の自転車よりも多くペダルを漕がなければ前に進まないと思われがちです。
しかし実は、ミニベロのペダル一回転で進む距離は、普通のタイヤ径の自転車がペダル一回転で進む距離とほとんど変わりません。
自転車がペダル一漕ぎで進む距離は、タイヤの大きさではなくギア比によって変わります。
ミニベロはペダルの回転運動を変速機が補助してくれる仕組みになっているので、少ない回転でも長い距離を進むことができる仕組みになっているのです。
なので実際に乗ってみると一漕ぎの推進距離はそう短く感じません。
ロードバイクと同じ距離を走るならさすがに差が出ますが、相当長距離を走行するわけでないなら気にするほどではないでしょう。
ミニベロが他の車種より優れている点として、加速が軽いということが挙げられます。
タイヤが小さいため、少ない力で漕ぎ始めることができるのです。
ロードバイクなどのタイヤが大きな自転車は一度加速してしまえば速度維持が楽ですが、漕ぎ始めに最も大きなパワーが必要になります。
一方、ミニベロはタイヤが小さいため、少ないパワーで走り出すことができます。
ミニベロは街中などの加速・停止を繰り返すような地形を走る時に力を発揮します。
ロードバイクってどんな自転車?
ロードバイクとは、舗装された道路を走行するために設計された自転車です。
かの有名な「ツール・ド・フランス」などの自転車レースで使用されているのもロードバイクですね。
特徴として、長距離の走行でも高い速度を維持できる性能の良さがあります。
一度加速してしまえば、ほとんどペダリングしなくても時速30km以上を維持したまま走行することができます。
エンジンを搭載しない人力の乗り物としては地上最速の乗り物と言われているのがロードバイクです。
ロードバイクは、ほとんど停止せずに長距離を走行する場合に向いています。
ただし信号待ちや曲がり角で停止することが多い地形ではスピードも出ませんし、ロードバイクは加速し始めに一番ペダルが重くなるため労力を使ってしまいます。
そのため街中ではロードバイクの良さが発揮できません。
通勤通学用にロードバイクを使用することも可能ですが、あくまで元はレース用の自転車です。
長距離移動の走行性と安定性こそがロードバイクの真骨頂と言えます。
クロスバイクってどんな自転車?
クロスバイクは、ロードバイクとマウンテンバイクの良さを受け継いだ自転車です。
舗装された道路で力を発揮するロードバイクと、荒れた山道での走行に耐えうるマウンテンバイクの長所を合わせ持っているのが特徴です。
ロードバイクを長距離走行、ミニベロを短距離走行の自転車だとすれば、クロスバイクは中距離走行用の自転車と位置づけられます。
クロスバイクは少しくらい荒れた道なら難なく越えられますし、速度こそロードバイクに比べれば劣りますが、ミニベロより車体が安定しているので速度も維持しやすくなっています。
様々な場面に対応できる汎用性の高さがクロスバイクの長所です。
自転車を買ってから、どんな道を走るのか決めていないという方はクロスバイクを選ぶと良いでしょう。
街中も走れますし、山道の探索やサイクリングにも向いています。
ミニベロが他の車種に勝っているところは?
ミニベロがロードバイクやクロスバイクに勝っている点は、なんといっても「身軽さ」でしょう。
停止した状態から走り出すときのペダルの軽さは、他のどの車種と比べても群を抜いています。
漕ぎ始めが軽いということは、信号待ちや曲がり角で減速・停止しなければならない街中での走行性に長けているということです。
長距離のサイクリングではロードバイクに、悪路での走行ではクロスバイクに一歩劣るものの、街中での走行性はミニベロがピカイチです。
そのためミニベロは、通勤や通学など、普段使いの自転車としておすすめできます。
ミニベロを選ぶときに気をつけたいこと
ミニベロは街中での走行に向いている自転車です。
ちょっとそこのコンビニまで、といったような日常の乗り物として気軽に使えるのがミニベロの魅力ですね。
しかし、自転車の車種には必ず一長一短があるものです。
ここからは、ミニベロを愛車に選ぶときに気を付けたいことについてご説明します。
用途によってはロードバイク、もしくはクロスバイクのほうが適している場合もありますので注意してくださいね。
ミニベロはロードバイクより大きい!?
ミニベロをサイクリング用の自転車として選び、「ミニベロは小さいから車で持ち運びしやすい」とおっしゃる方がいます。
しかしこれは間違いです。
ミニベロはタイヤ径が小さい自転車であって、車体が小さい自転車ではありません。
子供用の自転車ではないため、当然車体の高さはロードバイクとほとんど同じです。
タイヤが小さいぶん全長はロードバイクより短くなりますが、せいぜい10数センチしか変わりません。
前後輪を外して車に乗せる場合は、むしろロードバイクより大きく場所をとることもあります。
ミニベロは小さいタイヤでも大きく推進できるよう、フロントチェーンリングが大きく設計されているため、フレームがロードバイクよりも高くなるのです。
ミニベロをサイクリング用に使用すること自体に問題はありませんが、もしもその理由が「車に乗せやすいから」であればそれは勘違いです。
車に乗せることだけを考えるなら、ロードバイクとミニベロにほとんど差はありません。
悪路走行には向いていないので注意!
ミニベロはタイヤが小さいため、悪路走行に向いていません。
段差などの衝撃をタイヤが吸収しにくいため、悪路では自転車からの衝撃が運転者に伝わりやすく、安定しにくいという弱点があります。
凸凹した道でミニベロに乗ると疲れやすく、転倒などの事故につながる可能性もあります。
悪路での走行が多くなる場合は、クロスバイクかマウンテンバイクを選んだほうが良いでしょう。
ミニベロは、ある程度舗装された街中で乗るのがおすすめです。
まとめ
ミニベロは長距離での走行や悪路に向いていないという一方、ストップ&ゴーの多い街中で力を発揮する自転車だということが分かりました。
ロードバイクは長距離走行、クロスバイクは悪路での走行と、やはり自転車には車種によって一長一短がありますね。
また、同じミニベロでも少しづつ性能が異なりますので、普段使いの自転車にミニベロを使いたい方は、いろいろ見比べてみてくださいね!