トレッキングシューズを買って、山にぶらりと出かけよう!

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毎日は同じようなことの繰り返し、何かいつもと違うことをしてみたい。

そんなふうに思ったことのある人はいませんか。

そういう時は、いつもとは違う世界を体感できる山登りをしてみませんか。

中高年のアウトドア派に人気の登山ですが、山ガールと言葉ができたように、若い女性もはまってしまうような、その気になれば誰にでもトライできる素敵な趣味なのです。

まずは、山への第一歩、トレッキングシューズを買うことから始めてみましょう。




トレッキングシューズは必要なのか

山登りと一言で行っても、どの季節に行くか、どの山に行くかで、必要な装備は変わってきますし、山登りで得られる楽しみも変わってきます。

日帰りできる山に雪のない季節に行くのであれば、それほどしっかりしたトレッキングシューズがなくても大丈夫でしょう。

けれども、3000メートル前後、あるいはそれ以上の標高の山であれば、おそらく山小屋で宿泊するか、テント泊になるでしょうし、しっかりしたトレッキングシューズを用意する必要があります。

山で泊まるとなると、日帰りに比べ、荷物は当然多くなります。

食事の提供のある山小屋に泊まるとしても、非常用を兼ねた食糧や行動食、水、夜間の暗闇対策のヘッドライト、着替えなどが要ります。

テント泊となると、テント装備や食糧など、必要なものは全て持って歩かなければなりません。

ある程度以上の重さのあるザックを背負って歩くということは、足への負担が大きくなるということです。

そこで足首を守ってくれる、ハイカットのトレッキングシューズの出番なのです。

足首を守ってくれるだけではなく、防水透湿性を備えたトレッキングシューズは、足が濡れることからも、蒸れることからも守ってくれます。

靴底も足先も、普段街ではく靴と比べると、断然がっしりとした作りになっています。

荷物の重さは変えられなくても、ちゃんとした足に合うトレッキングシューズを履くことで、山登りはぐんと楽しいものになるのです。




おすすめのメーカー、キャラバン

キャラバンって、どんなメーカー?

[キャラバン] トレッキングシューズ C1-02S 0010106 440 ブラウン 26.5 3E

キャラバンは、1954年に創業した、トレッキングシューズだけでなく登山用品も手掛ける日本の登山用品メーカーです。

トレッキングシューズと同様、山を歩く際に重要となってくるソックスの開発も手掛けています。

トレッキングシューズを履く際には、普段履いているソックスではなく、トレッキング用のソックスを履くことをおすすめします。

大雑把に言うと、普段履いているソックスに比べると、厚手のソックスがトレッキングには向いています。

各メーカーから多数の商品がでていますので、好みのデザインや、機能などを見比べて選んでみてください。

キャラバンのソックスも、厚みや素材別に数種類あり、右足用左足用というように、左右の形状の異なるタイプもあります。

あるいは、足首、かかと、すね部分などにサポート機能をもち、通気性クッション性を高め、国内製造、つまりMadeinJapanにこだわったソックスもあります。

登山に必要な3種の神器といえば、トレッキングシューズとザックと雨具なのですが、レインウエアや傘などの雨具の開発・製造も行っています。

そして、キッズ専用のモデルを開発しているというところも特筆すべきところでしょう。

子ども用の性能の良い山用品というのは、まだまだ少ないですから。

キャラバンは自社製品だけでなく、海外メーカーからの輸入品も扱っていますので、一度カタログを手に取ってみるのもおすすめです。

実際に製品を買わなくても、あるいは買う必要がなくても、そのカタログは見ているだけでも十分楽しめるものです。

キャラバンシューズ

キャラバンのトレッキングシューズは大きく分けて2タイプあります。

キャラバンシューズというのが、入門者や初心者にもやさしい履き心地のトレッキングシューズになります。

入門者・初心者にもやさしいとは言っても、キャラバンシューズの原点は、1956年に日本山岳会隊がヒマラヤ・マナスルへ初登頂した際、ベースキャンプまでのアプローチ用に使用された靴にあり、今日も進化を続けています。

キャラバン社のカタログには「富士山や低山への登山、屋久島トレッキングなどに求められる機能を備えている」とあります。

ファースト・トレッキングシューズにふさわしい履き心地を持つということで、キャラバンシューズは、履きやすく歩きやすいトレッキングシューズと言えるでしょう。

日本のメーカーであることから、日本人の足にあった靴だということも言えるでしょう。

甲高で幅広とされている日本人の足の木型を使って、製造されているそうです。

カタログには靴幅もそれぞれ記載されていますので、足幅の広い人も狭い人も、靴選びの参考にできます。

グランドキング

[グランドキング] トレッキングシューズ GK80 0011800 440 ブラウン 28.5 3E

より高い山、テント泊や縦走などでの使用を見据えた、キャラバンシューズのセカンドステージとされているのが、グランドキングです。

こちらは、APPROACH、TREKKING、MOUNTAINと大きく3つに分けられており、全体として幅広いニーズに対応しています。

グランドキングはキャラバンシューズのセカンドステージとありますが、入門者がいきなりグランドキングのシューズを購入してはいけないわけではもちろんありません。

TREKKINGの中に入っているシューズでも、入門者向けのものもあります。

初めて買うトレッキングシューズであっても、行き先が岩稜帯を含む山域であったり、縦走したり、泊を伴う山行であったりする場合は、軽さや履きやすさばかりを重視せず、ある程度しっかりしたタイプのものを選ぶことをおすすめします。

まだ使っています

山好きの両親に小さいころから山に連れて行ってもらっていたのですが、今持っているトレッキングシューズは2足。

キャラバンのものと、後述するライケルのものなのですが、キャラバンのものは、なんと、30年ほど前に父親が購入してくれたものです。

買ってもらった当時は中学生で、北アルプスに家族で行く際に履いていました。

ライケルのトレッキングシューズを購入してからは、高山に行く際はライケル、キャラバンは日帰りなどの低山と使い分けています。

ライケルがなかったとしても、体力、脚力、バランス感覚など衰えが見え始めた今、北アルプスにこのキャラバンを履いていく自信はないですが、ハイキングではまだ現役。

キャラバン製品の質の良さの表れではないでしょうか。

縦走やテント泊にも対応、ライケルのトレッキングシューズ

ライケルとは

ライケルはスイスの登山靴メーカーで、登山家ルイス・ライケル氏によって創業されました。

信頼のおける登山靴メーカーとして有名で、その靴へは高い信頼が寄せられていました。

ところが、今は「ライケル」で検索をしても、登山靴専門メーカーとしての情報は得られません。

同じくスイスの山用品メーカーのマムートに買収されたためです。

ライケルのトレッキングシューズを購入したのは、今から20年前のことですが、あまりに足にぴったりで快適なため、ソールをこれまで2回張り替えて、今も履き続けています。

3Eあるいは4Eの足幅には、外国のトレッキングシューズは細見のものが多く、合わないことが多いのですが、ライケルは不思議なほど足に合いました。

キャラバンから履き替えてすぐのころは、トレッキングシューズの違いで、こんなにも山歩きの疲労度が違ってくるのかと、感激したものです。

それほどぴったりのシューズに出会えたので、手放してなるものかと、ソールの張り替えをすることで、大事に大事に履いています。

幅広の足の人にもおすすめできるトレッキングシューズでしたので、ライケル社が存在しなくなったのは非常に残念です。

マムート

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マムートは、150年前、スイスの小さなロープ製造会社からスタートしたメーカーです。

今では、アウトドア用品や山岳スポーツ用品のメーカーとなり、登山靴メーカーのライケルを買収しています。

足と非常に相性のよいトレッキングシューズの製造元がなくなってしまったのは、残念としか言えないのですが、マムートがライケルのシューズの特徴や機能を受け継いでトレッキングシューズを製造しているということですので、今後はマムートのトレッキングシューズもチェックしていきたいものです。

トレッキングシューズを買ったら

靴ひもの締め方を確認しましょう

トレッキングシューズを買ったら、まずはひもの締め方を確認しましょう。

緩すぎるとシューズが本来の重さ以上に重く感じて疲労を呼びますし、靴擦れやねん挫などけがの原因にもなりかねません。

また、きつすぎても同様にけがの原因になります。

ほどよく足にフィットするように締めていくのですが、山を登るときと下るときとで、多少ひもの締め方を変えると、より疲れにくく歩けます。

登るときはハイカットの一番上までひもをかけずに、足の自由度を上げたほうが登りやすいです。

逆に下るときには一番上までひもをかけ、きっちりと締めた方が、足がぶれにくくなります。

重力も加味する下りは、足腰への負担が大きくなりがちですから、靴ひもが正しく締められているか確認することをおすすめします。

慣らし履きしましょう

購入時に試し履きは済ませていることと思いますが、購入後は慣らし履きすることをおすすめします。

お店での試し履きは、時間も限られていますし、実際の山道を歩けるわけではありません。

不整地を歩くときと、平地を歩くときとでは、足にかかる力加減は異なっています。

足を入れたときは何ともなくても、山道を歩くと小指や親指が靴にあたってしまったり、踵がこすれてしまったり、ということはよくあることです。

いきなり高山へ新しい靴で行くのではなく、例え靴擦れやまめができてもすぐに対処できる状態、つまりハイキング程度でまず履いてみることが、高山でのトラブルの予防になります。

どこかがあたるということが慣らし履きの際にわかれば、本番の山行の際は、あらかじめその部分にテーピングをしておくことも可能です。

また、シューズは何度もはくことで、多少柔軟性をもち足にあうようになります。

シューズを足に慣らし、足をシューズに慣らす、その両方の意味で、まずは日帰りのハイキングをしてみることをおすすめします。

ハイキングまでする時間がないという場合は、せめて街中でも、しばらく歩いてみましょう。

トレッキングシューズは山道を歩くのに適しているものですので、アスファルトを歩くと疲れを感じることもあるかと思います。

けれども、靴擦れができやすい場所を把握するためには、街中であれども履いてみる価値はあるのではないでしょうか。

アウトソールの確認をしましょう

買ってすぐには必要ないと言えますが、アウトソール(靴底)部分に劣化がないか、山に入る前に必ず確認する習慣をつけておくとよいです。

何年か使用していると、保管場所の環境や使用頻度によって、あるいは製品自体の性質によっても差はありますが、アウトソール部分が劣化し、剥がれてしまう可能性がでてきます。

出発前に剥がれている、あるいは剥がれかけていることが明らかになれば、問題はありません。

ソールを張り替えてもらうか、新しいトレッキングシューズを購入するかすればよいのです。

問題は、山に入ってしまってから、剥がれてしまったときです。

山小屋の下駄箱などで、トレッキングシューズがたくさん並んでいると、ソールが剥がれてしまって、靴ひもやガムテープなどでぐるぐるまきにして、とりあえずくっついた状態にしている靴を、たまに見かけます。

歩きにくいですし、山域によっては危険も増します。

このようなことにならないよう、事前に小さな亀裂などがないかを確認しておきましょう。

ちなみに、ほとんどの登山靴には、ビブラムソールが使用されているのですが、これはイタリアの靴底メーカービブラム社のソールです。

スイスのマムートは、登山靴メーカーライケルを買収したのですが、このビブラム社とはソールの共同開発をしています。

おすすめの夏山

山登りは雪がなければいつでも楽しめます。

けれども、個人的には夏山をおすすめします。

その理由の一つは、高山植物です。

夏山に行くと、タイミングが良ければ、一斉に高山植物が咲き乱れているところを目の前にできます。

一面の花畑も夢ではありません。

もし時期がずれてしまっていて、一面の花畑は無理でも、あちこちで高山植物が花を咲かせているのが夏山なのです。

夏山をおすすめするもう一つの理由は、涼しさです。

夏は街中にいるとひたすら暑いばかり。

それが山に行くと日中はそれなりに暑い日もありますが、我慢できない暑さではないですし、朝晩は涼しく、山はまさに避暑地になるのです。

お花畑を楽しめて、初心者でも登れる山でおすすめはというと、爺ケ岳です。

爺ケ岳手前に種池山荘という山小屋があり、宿泊することができるのですが、この山荘前が花畑になっていて、ライチョウの親子もよくやってくるのです。

山中で2泊できるのであれば、種池山荘で泊まった翌日、爺ケ岳からそのまま前進し、次の冷池山荘まで行くのもおすすめです。

まとめ

慣らし履きの期間も考慮すると、山登り本番より一か月前までには、トレッキングシューズを用意しておきたいものです。

山は日常とは異なる世界です。

荷物を背負ってただ歩くだけですが、心の中は不思議なくらい健やかになります。

夏山ですと、花も楽しめます。

空の青さも楽しめます。

朝焼けの空、夕焼けの空の美しさは言い尽くせません。

まずは登山用品店に出かけて、トレッキングシューズを試してみてください。

日常のごたごたしたことから隔離されて過ごせる空間への、それが第一歩になります。