バッシュを選ぶ時は、デザインよりも足の形・サイズに合ったものを!
バスケットボールを始めてみようという人が、まず選ぶことになるのがバスケットシューズ、略してバッシュではないでしょうか?
販売されているものを見ると、デザインも色々で、ついファッション感覚で選びそうになりますが、そうした見かけだけではなく、選ぶポイントとして大切な点がいくつかあります。
自分に本当に合うバッシュと出会える為に、どんな選び方がおすすめか、これから紹介しましょう。
目次
バッシュは、足の形に合ったものを!
バッシュを初めて選ぶという人は、年齢的にジュニアということも多いと思います。
その場合特に、本人が憧れるプロ選手が履いているバッシュにあやかりたい、という気持ちが強く、特定のブランドやモデルを選びたいということがあると思います。
勿論、そのことで本人のモチベーションが高まるのであれば、それは良いことです。
しかし、NBLやBリーグで活躍する選手とは当然身体機能、運動能力も違いますし、特に外国人選手とでは体型が違います。
一般論ですが、典型的な日本人の足は、甲が高く、幅が広いと言われます。
これに対して、欧米人の足は、甲が低く、細いと言われます。
つまり、足の大きさだけの問題ではなく、形状が違っているわけです。
勿論、日本人の中でも一人一人足の形が違いますが、傾向として、ナイキはやはりアメリカ人の足の形状を念頭に置いているので、必ずしも日本人の足には合わなくても、それは当然のことなのです。
普段履きの靴とバッシュでは、サイズが違うことも!
自分の足の形が、甲の高い方なのか、低い方なのか、扁平足気味なのかどうかなど、よくわかっておいてから専門店に試し履きに行くことをおすすめします。
バッシュを買うのは初めてでも、靴はそれまでからも履いて生活してきている筈ですから、自分の今の足に合う靴のサイズは分かっていることでしょう。
しかし、それがそのままバッシュのサイズとは限りません。
と言うのは、バッシュを履くとすれば、決して素足や普段の靴下の上に履くのではなく、スポーツソックスの上に履くからです。
スポーツソックスは、足、特に足首を保護する役目があり、その分やや厚めとなっています。
なので、普段の靴のサイズよりも、バッシュのサイズはやや大きめを選ぶことになります。
一番確実なのは、バッシュを選ぶ時にスポーツソックスも持ち込んで試し履きする方法です。
バッシュ選びの時間帯は、夕方がベスト!
バッシュに限らず、靴を選ぶ時の常識と言ってもよいことですが、バッシュを選びにお店に行くのは、夕方をおすすめします。
夕方ではなくても、いずれにしても午前は避けて、午後に来店するようにします。
それは、誰でも足は朝と夕方とでサイズが変わり、夕方の方が0.5~1cmほど足が大きくなるのが普通だからです。
理由は単純で、夜寝ている間は身体が水平の姿勢を保っていますが、朝起きてから夕方まで立った姿勢で活動する間に、血液は身体の下の方の足におりてきて、極端に言えばうっ血するのです。
足がそのように一番大きくなっている夕方にサイズを合わせておけば、購入後にいつ履いてもバッシュがきつ過ぎる心配がなくなるのです。
極端な場合、同じ午後でも、練習の始まる時はバッシュが少しゆるくても、練習が終わる頃にはきつめになっている、ということもあり、足が十分大きくない時間帯のサイズでバッシュを選んでしまうと、足がきつくて痛いという経験をしてしまうのです。
試し履きでは、足を動かしてみることも大切
誰でも、足が左右できれいに対称であってサイズも形状も同じということはなく、何かしら違いがあるものです。
その為、試し履きする時は、片足だけで決めてしまうのではなく、必ず両足とも履いて具合を見ることをおすすめします。
バッシュですから、実際に色々と足に負荷の掛かる運動をしながら履き心地を確かめる必要があります。
試し履きの時も、静止した姿勢だけではなく、歩いてみるのは勿論、軽く走ってみたり、跳んでみたり、片足立ちしてみたりして、色々な負荷の状態をシミュレーションしてみることをおすすめします。
足の大きさが一日の間でも変わるという話をしましたが、片足立ちすると、地面に付いている方の足の接地面積は大きくなります。
静止した姿勢ではサイズがきつくなくても、片足立ちした時にはきつく感じられるということもあるので、必ず確認することが大切です。
つま先に余裕を残そう
勿論、静止した姿勢で試し履きした時にも注意するポイントがあります。
まず、つま先ですが、1.0~1.5cmくらい余裕があるようにします。
普通、バッシュに足を入れて、踵をとんとんと床に打ち付けるようにして踵とシューズとの間の隙間を完全になくした上で、つま先の指の動きの自由があるかどうか見ることになります。
しかし、つま先に何cm余裕があるかを目視しようとしても、バッシュが透けて見えるわけではないので、判断が難しいと思われるかも知れません。
その場合は、逆に足をバッシュに入れたら思い切りつま先に寄せるようにして、その時に踵の隙間がどれくらいかを見れば、今度は踵の隙間をなくした時につま先にどれだけ余裕ができるか、分かることになります。
踵に人差し指1本入るくらいが、丁度良い余裕となります。
もし余裕が足りないバッシュを選んでしまうと、特に小指と親指の付け根の骨に過大な力が掛かって変形してしまう恐れがあるので、要注意です。
甲とアーチの注意点
最初に、日本人の足は典型的に甲が高いというお話をしました。
日本製のバッシュはそのことを計算した形状になってはいますが、逆に足の甲のところがゆるいと、マメが出来る恐れがあります。
ただ、その場合はシューレースを締めることで調節できることが多いので、気に入ったバッシュであれば、甲の部分が多少ゆるくても安心して購入できます。
逆に、甲の部分がきつい場合、足の血行障害につながってしまいます。
足が疲れ易くなるだけでなく、運動機能も落ちるので、注意が必要です。
また、アーチの部分が自分の足の形状と合っているかどうかも、ポイントとなります。
アーチクッションと土踏まずとがずれていないことが大切です。
ここがずれると、アーチ部分に摩擦が加わるので、疲れ易くなってしまいます。
アーチクッションは、扁平足の人の場合には外してしまうことをおすすめします。
「かえり」の場所も確かめよう
バッシュを選ぶ時、足を入れてみて注意する色々なポイントを紹介してきましたが、足を入れない状態で試してほしい点があります。
それは、バッシュの「かえり」がどこにあるかです。
バッシュを水平に持ち、片手は踵、片手はつま先に押し当てて、ぎゅっと内側に押してみた時に、バッシュのどの辺に折り目、つまり「かえり」が出来るのかを観察するのです。
理想的なのは、バッシュのつま先から踵までの全長に対して、つま先から3分の1、踵からは3分の2の辺に「かえり」ができることです。
それとは明かに違う位置に折り目ができるバッシュは、おすすめできません。
また、感触が余りにグニャグニャで軟らか過ぎるバッシュも、避けた方がよいでしょう。
大き過ぎることはあっても、けっして小さ過ぎることはないように!
バッシュは、一度購入すれば一生使い続けるというものでは決してありません。
運動で負荷が掛かるわけですから、当然時と共に消耗します。
3~6ヶ月で買い換えることになります。
また、ジュニア向けに購入する場合、足もどんどん成長していきます。
そう考えると、敢えてやや大きめのバッシュを買っておいて、最初のゆるい間は、スポーツソックスを重ね履きするなどして調整し、足が成長してもバッシュがきつくならないように計算しておくと良いでしょう。
きつめのバッシュは、血流を妨げて足が疲れ易くなるほか、靱帯や足首をいためる原因にもなるので、原則として、自分の足が一番大きい時間帯、足が一番大きくなる姿勢で試し履きをして、絶対に小さ過ぎる心配のないサイズを選ぶことをおすすめします。
まとめ
バッシュは、ファッションで選ぶのではなく、自分の足の形に合ったものを選ぶことが大切です。
特にジュニア向けに選ぶ場合、すぐに足が大きくなりますので、小さ過ぎるバッシュは絶対に禁物です。
大きめのバッシュであれば、スポーツソックスを重ね履きすることなどで、調整できますし、足が大きくなった時にはサイズが合い、安心です。
自分の足が一番大きい時間帯に、バッシュのサイズを選ぶことを、おすすめします。