ベイトリールで使うべきクローラーベイトの使い方とそのタックルとは
クローラーベイトとは、羽根が付いたブラックバス用のトップウォータープラグです。
あまり注目されることが無いルアーですが、かなり昔からあるルアーでその実力は使わないともったいないものです。
使ってみるとその使いやすさと釣れ方に驚くものと思います。
今回はそのクローラーベイトについて使い方とベイトリールタックルについて解説していきたいと思います。
目次
クローラーベイトとは
クローラーベイトとは、簡単にいうとセミのような形をしたトップウォーターカテゴリーのルアーになります。
大きなシルエットとパタパタと動くアクションでブラックバスの食性にアピールしつつ、攻撃本能も刺激してバイトさせるようなルアーになります。
なので、バスの活性の高いときもですが、活性が低いときや縄張り意識が高まっているような季節にも有効になります。
結構な重量があるので、それをしっかりと扱うこと、他のルアーとのローテーションも考えながら使うことがクローラーベイトでは重要になってきます。
クローラーベイトが有効な時期
クローラーベイトが有効な時期は、やはりブラックバスの意識が水面に向くときです。
具体的には、アフタースポーンの時期、サマーパターンでセミが居るようなとき、低気圧で天候があまり良くない時といった状況です。
水面に意識が向いたブラックバスは、自分の目の前を通り過ぎて落ちていくようなものには見向きしないようになることもありますので、そういった時に水面でアピールできるクローラーベイトが有効になってきます。
まずアフタースポーンの時期は攻撃本能を刺激することを意識して使っていくとよいでしょう。
アフタースポーンは、ブラックバスにとって産卵後でまだルアーに対して威嚇することが多く、稚魚を脅かすような存在のクローラーベイトは攻撃して排除しようとしてきます。
その本能を刺激するような使い方をすることが有効なテクニックです。
次にサマーパターンでセミが居るようなときですが、こんなときは食性を意識してブラックバスにアピールするようにしていきましょう。
セミは鳴き始めてから約1週間で弱ってきて、風によって水面に落ちてくることが多くなります。
そういったときに羽根が付いているクローラーベイトは、セミのシルエットとバタバタをもがくセミを演出しやすいです。
最後に低気圧で天候が悪いときですが、これは春から秋くらいまでこのような状況があればクローラーベイトは有効になるでしょう。
低気圧の時は、ブラックバスは水面近くに寄ってきて、広い範囲を回遊することが多くなるので、そういったときにアピールの強いクローラーベイトは有効になります。
クローラーベイトにベイトリールが有効な理由
クローラーベイトにベイトリールが有効な理由は、ずばりその重量をキャストできることと、リトリーブの安定性、ビッグバスがバイトしてきやすいので巻き取りの力があることが理由として挙げられます。
まず、クローラーベイトですが、軽くても28グラム程度とルアーの中ではかなり重い部類に入ります。
この重量になるとスピニングリールでは、まずキャストは難しいでしょう。
ロッドが重量に耐えきれるものが少ないことと、キャスト時にラインを引っ掛けている指が耐えることが難しいからです。
ベイトロッドであっても、ゆっくりとしたモーションでキャストすることがバックラッシュなどのトラブルを起こさずに釣りをしていくポイントになります。
次にリトリーブの安定性ですが、クローラーベイトは一定の速度でリトリーブすることで効果を発揮するルアーになります。
スピニングリールでは、巻き取りのときにハンドルを巻いたブレがよく出ます。
なので、できれば利き腕でリトリーブするベイトリールがよいでしょう。
最後にクローラーベイトはそのシルエットの大きさと攻撃本能を刺激する特性から、ビッグバスがヒットしやすいルアーです。
そのビッグバスの引きをしっかりと受け止めることができるベイトリールを使ったほうが、パワーがあるのでおすすめです。
クローラーベイトに合ったベイトロッド
クローラーベイトに合ったベイトロッドとは、ルアーの重量をしっかり受け止めつつ、ロングキャストできるものになります。
具体的には、中弾性から低弾性のカーボンロッド、もしくはグラスロッドで、ミディアムクラス以上のもの、長さは7フィートくらいのものがよいでしょう。
中弾性から低弾性のカーボンロッド、もしくはグラスロッドですが、クローラーベイトの重量をしっかりと受け止めてくれるのでキャストのトラブルが少なくなります。
また、リトリーブの時にもクローラーベイトの動きに合わせてティップが追従するので、ルアーのアクションを妨げずにリトリーブすることができます。
ベイトロッドの硬さはミディアム以上のものを使ってみてください。
これ以下の硬さのものだとクローラーベイトの重さに耐えきれずかなりキャストがしづらいでしょう。
ミディアム程度の硬さがあると、クローラーベイトの重さでかなりキャストがしやすいです。
長さは7フィート以上のものだと、ロングキャストがしやすいのでおすすめです。
また、リトリーブのコース変更や高低差のあるところで水面にロッドティップを近づけやすいのでそういった時にも役立ちます。
また、ロングキャストした先でのフッキングもロングロッドだとしやすいです。
クローラーベイトに合ったベイトリール
クローラーベイトに合ったベイトリールは、ロングキャストができて、一定速度でのリトリーブが簡単にできるものです。
なので、ロングキャスト性能に優れたローギアのモデルを選ぶとよいでしょう。
スプール直径は36ミリ以上のものがロングキャストできると思います。
36ミリスプールは通常の14グラムくらいのルアーでは扱いづらいですが、クローラーベイトくらいの重量のあるものになると、快適に扱えるベイトリールとなります。
ただし、やはりバックラッシュは起こしたくないものなので、ブレーキ調整ははじめ強めに設定しておき、徐々にブレーキを弱めていくとよいでしょう。
ギア比に関しては、ローギアがとにかくおすすめです。
ローギアのベイトリールは巻き取りにパワーがあり、そのパワーのおかげで一定速度でのリトリーブが簡単にできます。
また、釣れない時ほど巻き取りは早くなりがちなので、そういった焦りに対してもかなり効果があります。
クローラーベイトに合うラインセレクト
クローラーベイトでは、ナイロンラインがおすすめです。
ナイロンラインは水と比重が近いので、水面でアピールするクローラーベイトとの相性がばっちりです。
ちなみにフロロカーボンラインだと、水に沈みやすいので特にクローラーベイトのアクションの立ち上がりに影響がでてきます。
具体的な太さですが、最低でも16ポンド以上のものを選ぶようにしてください。
クローラーベイトはかなり重量があるので、その重量に耐えきれるラインを選ぶことが重要です。
ラインが太くなると、キャスト距離が低下することが多いですが、クローラーベイトの場合はそこまで心配しなくてもよいかと思います。
クローラーベイトの素材には違いがある
クローラーベイトには次の2つの素材が使われます。
それぞれに特徴があり、長所短所がでてきます。
解説していきますので、参考にしてみてください。
プラスチック
音が高めになりやすく、耐久性に優れています。
中が中空にできるので、ラトルを入れたりすることで音のアピールを追加することもできます。
比較的水になじみやすく、初心者がまずクローラーベイトを使ってみるときはプラスチックがおすすめです。
ウッド
ウッドとは、木でできているもののことをいいます。
音が比較的低めで、耐久性が少し低くなりますが、ウッド特有のアピールで使われることが多いです。
使っていけばいくほど、音がよくなっていくことが多く、それを目当てにしてプロたちが使うことが多いのがウッド製のクローラーベイトです。
注意点としては、木製なので製品ひとつひとつにばらつきがでやすいことです。
ただし、それがウッド製のルアーの利点でもあるのでデメリットとはならないこともあります。
クローラーベイトの使い方
クローラーベイトは、プラスチック、ウッドどちらの場合も使い方は変わりません。
ロッドアクションで使うこともリトリーブだけで使うこともできます。
動かし方は他のルアーに比べて簡単なので、水面で動く様子を見ながら調整していくとよいでしょう。
下記に参考となる動かし方を紹介します。
ただ巻き
クローラーベイトの最も基本的な使い方です。
リトリーブすると羽根が水を受け、クロールするようにアクションします。
そのときに羽根が水を受けて音を立てたり、ボディーに当たったりして金属音を出すことでブラックバスにアピールします。
使い方のコツですが、同じ場所を何度も通すようにしてみてください。
そうすることで、深い場所であってもコールアップと呼ばれる方法でビッグバスを浮き上がらせてバイトさせることもできますし、同じ場所を通すことでブラックバスに攻撃対象と見なさせることもできます。
ぜひやってみてください。
シェイク
主にセミが多いときに使えるテクニックです。
ロッドを細かく動かして、波紋を出してブラックバスにアピールします。
できるだけ一点で動かすようにするのがポイントで、ラインを震わせるようにするとよいでしょう。
クローラーベイトは羽根が抵抗になるので、一点でのアクションは比較的やりやすいです。
ブラックバスがルアーの近くに寄ってきたときは、そのまま動かし続けた方がヒットしやすいことを覚えておいてください。
首振り
クローラーベイトはロッドアクションで首を振らせることもできます。
首を振ると同時に、羽根が不規則にアクションしたり、音を立てたりするので、プレッシャーのかかっているような場所でも有効です。
動かし方のコツは、少し緩めたラインを張っては緩めるを繰り返すことです。
張ったらすぐ緩めるようにすると、次のアクションに入りやすく、クローラーベイトも首を振りやすいです。
クローラーベイトにバイトがあったら
クローラーベイトにバイトが合ったら、慣れないうちはまずロッドでブラックバスの重みが掛かっていないか確認してみましょう。
ここで重みがあればラインスラックを巻き取ってグッと力強くフッキングするようにしましょう。
もし、重みが無ければそのままリトリーブする、もしくは回収して再度アプローチするようにしましょう。
あくまでもびっくりしてアワセを入れないようにすることがポイントです。
クローラーベイトの羽根のチューニング
クローラーベイトには羽根が付いていますが、これは金属製であることが多いので、曲げたりすることができます。
これをブラックバス用語でチューニングと言います。
このチューニングをすることで、人とは違うアクションやアピールをさせることができるのでぜひやってみてください。
羽根の角度を調整する
まずは、羽根の角度調整ですが、水にかぶせるような形にすると音が立てやすくなりリトリーブの負荷が軽くなります。
水を受けやすいようにすると、リトリーブの負荷が掛かるようになりますが、ゆっくりと引いてくることができます。
例えば、水を受けやすいようにするとシェイクがしやすくなったり、水にかぶせるようにすると、リトリーブでのバイトを引き出しやすくなります。
正解が無いので、いろいろ試してみることをおすすめします。
羽根の根元をチューニングしてガタつきを出す
羽根は曲げるだけでなく、根元の穴をチューニングしていくこともできます。
具体的には、穴を広げるようにしていくことで、羽根のアクションにガタつきがでるようになります。
そうすると、音が変わってくるようになり、一味違った音を出してブラックバスにアピールすることができます。
こちらもぜひやってみてほしいおすすめのチューニングです。
まとめ
今回はクローラーベイトをベイトリールで使うときの使い方とタックルについて解説してきました。
このルアー自体を知らないブラックバスフィッシャーマンも多いと思いますが、使い方は結構簡単です。
チューニングする楽しみもあるのでぜひやってみてください。
ぜひ今回の記事を参考にしてクローラーベイトをベイトリールで使ってみてくださいね。