堤防からショアジギングロッドで狙う大ニベのブッコミ釣り
今回紹介する大ニベは体長が大きなもので2メートル近くにもなる為、恐らく堤防から狙える魚の中でも最大のターゲットと言えます。
青物なども含めて堤防から狙える魚はほとんど釣ってしまったという人におすすめの魚です。
その体格から繰り出される重量感のある引きは他の釣りではなかなか味わうことが出来ません。
そこで今回はジギングロッドを用いたブッコミ釣りで堤防から狙う方法について紹介します。
目次
生きアジをエサにしたブッコミ釣りで身近な堤防からロマンあふれる釣りを楽しむ
海釣りと一言に言っても、狙える魚種やその釣り方などは本当に多種多様です。
それら数多く存在する釣りの中で最もロマンに溢れた釣り方と言えば、泳がせ釣りです。
泳がせ釣りは生きた小魚をエサにして釣るので、ヒットする魚の大きさが他の釣りと比べて大変大きいのが特徴です。
そして、今回は地域的な釣りにはなってしまいますが、大ニベをジギングロッドで使用して堤防から狙う釣りを紹介したいと思います。
釣果のコツはベイトフィッシュの動向と場所選び
この釣りで釣果を手堅く得る最大のポイントはずばりエサとなるアジやイワシなどの小魚の動きを出来る限り正確に把握して、ある程度確率の高い場所を選んで釣ることです。
特にオフショアでの釣りと異なり、魚が居る場所を目指して移動することは出来ません。
そのことをしっかりと頭に入れてから釣りをする必要があります。
ベイトフィッシュの動向は地元の釣具店や頻繁に釣りに出かけている地元の人から直接情報を仕入れるのがおすすめです。
雑誌や新聞の釣果情報は基本的に1ヶ月遅れとなっているので、そこに記載されている状況とは大きく異なってしまっている可能性が高いので、あまり依存し過ぎない方が賢明です。
使用するロッドについて
使用するロッドはジギングロッドをおすすめします。
1メートルを超えるような大型の大ニベになると大変なパワーを持っているので、胴回りがしっかりとしたパワーのあるロッドを使用して下さい。
大ニベは一気にエサを丸飲みしていくので、感度はほとんど重視しなくても良いくらいです。
特に生きエサを使用する場合は食い込みが良いので、フッキングした魚を確実に獲ることを考えたタックルが求められます。
ショアジギングのヘビー級ロッドはそれほど多種多様なものが売られているワケではありませんので、選択肢としては一定の数に収まりますが、購入する場合はインターネット販売ではなく店頭での直接購入をおすすめします。
データ上の数字では分からないロッドを握った感触や重量感などがネット販売の場合は手元に届くまで分かりませんが、店頭であれば実際に値切って店員さんにも相談したりもできるので、より良い1本に出会える可能性が高くなります。
使用するリールについて
タイプとしてはスピニングリール1択となりますが、大型の大ニベが出るポイントであれば念のために大型スピニングリールを用意した方が良いです。
大ニベはヒット直後に一気に走る習性があるので小型や中型のスピニングリールではその動きを上手く制御できない可能性があります。
ダイワやシマノといった有名メーカーのリールであれば耐久力にも操作性能にも優れているので、一時的に見れば割高かもしれませんが長期的に使うのであれば結局は得をすることが多いです。
糸巻量としてはPEライン、ナイロンラインのどちらをメインラインとして使うときでも250メートルほどの量は欲しい所です。
リールの糸巻量が少ないとどうしても無理をして早めの決着を急がねばなりませんが、余裕を持たせておけば慌てずに落ち着いて対峙出来ます。
使用するラインについて
PEラインとナイロンラインのどちらをメインラインとして使用しても問題ありません。
ただ、自分の他にも釣り人が居る場合はナイロンラインの方がオマツリしても比較的ほどきやすいのでおすすめです。
PEラインの場合は特に夜釣りでオマツリをすると非常に厄介で釣りの再開までに大変な時間を要する場合が珍しくないので注意が必要です。
メリットとしてはPEラインの場合は細くても相当な強度があって同じ大きさのリールでも圧倒的に多く巻くことが可能な点が挙げられます。
ナイロンラインであれば10号前後を、PEラインであれば3号を基準に使用して下さい。
最近のPEラインは値段もかなり落ち着いてきて数千円のものでも、相当な強度があります。
いくら大ニベの引きが強くても3号を純粋な引っ張り合いで切られるということはまずありません。
仕掛けについて
この釣りはウキなども一切必要としない為に、大変シンプルです。
泳がせ仕掛けはハマチ用に売られている市販のもので十分使えます。
ハリスの号数としては最低でも10号は用意したいところです。
また、自作をするのであればヒラマサ針の14号以上のものをハリス12号に外掛け結びで接続しても構いません。
針軸とハリスがまっすぐになるようにしっかりと結ぶのがポイントです。
また、ブッコミ釣りなのでオモリは8号から10号をメインに使用して下さい。
あまり重たい号数を使い過ぎると仕掛けは安定しますが根掛かりしやすくなるので注意が必要です。
使用するエサについて
泳がせ釣りのエサは出来る限り大きなアジが理想です。
大ニベは他のフィッシュイーター以上に口のサイズが大きいので、40センチ前後あるような大型のアジでも丸飲みにしてしまいます。
愛媛県の佐田三崎半島では毎年冬になると堤防から大アジがカゴ釣りやサビキ釣りで釣れますが、それを追いかけて大ニベも回遊してきます。
このような状況になれば現地で大アジを釣っておいてから、あるいは同時並行で泳がせ仕掛けを用意しておき、狙うというのも1つの方法です。
上記のような例は全国的に見ても珍しいので他の地域でも通用するわけではありませんが、基本的にエサは釣具店で購入するよりも現地調達した方が生きも良くて大ニベの食いも良いです。
アタリがあればある程度走らせる
ブッコミ釣りの場合はアタリがあれば、最初の走りが止まるまではある程度走らせて下さい。
走りが弱まった所で改めて1回大きく合わせて針掛かりを確実なものにしておいて下さい。
大ニベは口周りが分厚く硬いので多少強く合わせても口切れすることはありません。
大ニベは最初の走りが止まった後はそれほど引くことはありません。
ゆっくりと落ち着いて巻き上げれば、1メートルを超えるような魚でも取り込むことは十分に可能です。
海面に浮上したら玉網で掬って下さい。
アタリを待つときは必ずドラグを緩める
大ニベのアタリを待つときは必ずドラグを緩めて下さい。
設定としては、少し強く引っ張ると糸が出るくらいが理想です。
ドラグを締めて糸が出ない状態で待ってしまうと、アタリがあった瞬間に一気に竿ごと吹き飛ばされて海中に引きずり込まれる恐れがあります。
用意するもの
大ニベは昼よりも夜に狙った方が高い確率で釣れます。
なので、安全面に留意してライフジャケットとヘッドライトは必ず持参して下さい。
また、取り込みの際に必要になる玉網は、魚のサイズを考えると出来る限り大きなものの方が一発で掬えるので便利です。
まとめ
今回はジギングロッドを使ってブッコミ釣りで狙う大ニベ釣りを紹介しましたがいかがだったでしょうか。
この釣りは大変ロマンのある釣りで、まさに力と力のぶつかり合いと言えます。
地域的にも限られる為に、どこでも釣れるという手軽さはありませんが、是非興味のある方は遠征なども検討して、この巨大魚に挑戦してみて下さい。