広大なサーフからショアジギングロッドで狙うフィッシュイーター五目釣り
皆さんはこれまで釣りをしていて「場所取り」の問題に悩まされたことはありませんか。
釣り場選びというのは釣果を上げる為には最も重要とも言えますが、実は中には他の釣り人の存在を一切気にすることなく楽しめる場所があります。
そこで今回はそんな場所から、ジギングロッドを使用して狙うフィッシュイーターの五目釣りを紹介したいと思います。
目次
釣り人の数を気にする必要が一切ない「サーフ」という選択肢
普段はどこかの会社に勤めているサラリーマンとして釣りを楽しんでいる人の多くは土曜日や日曜日、あるいは祝日といったタイミングが定休日となっていると思いますが、こうしたアングラーを大きく悩ませるのが「場所取り」の問題です。
特に人気の釣り場ともなれば上記のような多くの人が休みのタイミングは朝マズメを狙って釣るのであれば、狙いのポイントを取る為に前夜から釣り場入りをしなければならないようなケースも決して少なくありません。
堤防など足場が良い場所であればあるほどこの傾向は顕著となります。
しかし、こうした一種の場所取り戦争から解放される釣り場が存在します。
それが「サーフ」です。
サーフであれば小規模な所でも端から端まで100メートルはありますし、大規模な所であれば数キロに及ぶような場所もあります。
つまり余程の事が無い限り、釣り場に入れないという事態にはならないと断言できます。
また、堤防などではよくありがちな近くの釣り人とのライントラブルなども当然皆無なので、ストレスなく釣りを楽しむことができます。
サーフは意外と好ポイント
サーフは場所取りに困らないということをここまで書きましたが、果たして本当に釣れるのか疑っている人も中にはいるかもしれません。
実はサーフは意外なほど見落とされがちな好ポイントとも言えます。
まず、波が穏やかで潮が非常に緩やかな場所が多いのでイワシやキビナゴなどのベイトフィッシュが集まりやすいという事が理由として挙げられます。
ベイトが集まる場所には、それを捕食しようと自ずと各種フィッシュイーターも集まってきます。
また、フィッシュイーターが居たとしてもそれを本格的に普段狙うアングラーがほとんどいないので魚へのプレッシャーがほとんど掛かっておらず、魚がスレていないということも好ポイントと言える所以です。
狙える魚種も多種多様
サーフは上記のように意外なほど魚が集まりやすい環境となっているので、狙うことが出来る魚も非常に多種多様です。
もちろん、その釣り場によっても対象魚は大きく異なってきますが、一例を挙げておくとヒラメ、マゴチ、ハマチ、カンパチ、サバ、チヌ、マダイ、サワラ、ソーダガツオなどが狙えます。
ロッドはなるべく軽量で操作性能に優れているものを使用
まず使用するロッドですが、この釣りはそもそもの前提として広大なサーフをどんどん足を使って探り歩いていくので、出来る限り軽いものを使用するようにして下さい。
ただ単純に持ってみて軽いと感じるだけでは不十分です。
というのも、言うまでもなくサーフは足元はほとんど水深がなく徐々に沖に向かうに従って緩やかに、あるいは急激に深くなっている場所が多いので、まともに釣りをしようと思えばとにかく「遠投」をする必要があるからです。
つまり、遠投を何度も何度も繰り返してもほとんど疲れないというロッドが一種の理想と言えます。
この釣りで使用するのはショアジギングロッドとなりますが、自分が購入を検討しているロッドがあればネット上のレビューなどを調べて使用感などをひとまず見てみるのも一つの方法です。
本格的なロッドはどうしても重量もあるので、最初は近場でライトタックルから始めて、慣れてくれば徐々にハードタックルに移行していくとスムーズです。
ショアジギングの全国的なブームと共に、各種メーカーから格安モデルも含めて多種多様なものが発売されていますが、ダイワやシマノといった有名大手メーカーを始めとしてメジャークラフトなどもこの分野にメーカー全体で力を入れているので、非常におすすめです。
リールは小型スピニングリールでも十分
この釣りは魚種を問わず大きくても体長50センチ前後までのものが対象となることが多いので、リールは小型スピニングリールで十分に対応できます。
また、1日中ロッドを振り続ける釣りなのでむしろそちらの方が好都合とも言えます。
中型リールの場合は確かに巻き取りパワーはあるのですが、40センチ前後の魚を相手にすると比較的すんなりと勝負が付いてしまい、やり取りそのものを楽しめないことが多いです。
ラインはPEラインを使用する
メインラインは遠投性能と感度に非常に優れたPEラインを使用して下さい。
ナイロンラインでは遠投すること自体が難しくなりますし、即アワセが基本のルアー釣りでは致命的とも言える感度の悪さがサーフフィッシングには向いていないので避けた方が無難と言えます。
PEラインの号数としては、1.5号前後あれば十分に対応することが出来ます。
どうしても不安であれば2号を使用しても構いませんが、他の釣り場とは異なり海底周りの障害物というのも少なく、根ズレの恐れもないのでそこまで神経質になる必要はありません。
ただ、ルアーとPEラインを直結してしまうといくら根ズレの恐れがほとんど無いとは言え、強度の低下が著しいのでショックリーダーは必ず間に挟んで下さい。
号数としてはナイロンラインもしくはフロロカーボンラインの5号前後を使用して下さい。
ルアーはあらゆる状況に対応する為に複数種類を
先述のようにサーフ周りには様々なフィッシュイーターが集まっているので、メタルジグのみならず、ペンシルやポッパー、ミノーなどある程度の種類を事前に用意しておくとあらゆる魚種やあらゆる状況に対応することが出来るので便利です。
時には目の前で大規模なナブラが沸くこともあるので、そうした場合にメタルジグのみしか持ち合わせていなければ攻略することが非常に難しくなりますから注意が必要です。
釣り場選びは最重要課題
この釣りはいかにして好条件のサーフを見つけることが出来るのかが非常に重要と言えます。
つまり、目に入ったサーフでひたすら投げるのではなくてベイトの有無や水深などあらゆる要素を考慮して目星を付ける必要があります。
特に水深は緩やかに深くなっているような場所よりも急激に落ち込んでいるような釣り場の方が潮流に変化が生まれやすくて狙い目です。
また、同じサーフでも潮目が沖に発生している場所をピンポイントで狙うなどするとより確実です。
ランディングは波を利用してずり上げ
サーフからの釣りでは玉網を利用することが出来ませんので、ランディングは基本的にずり上げて下さい。
この時にスムーズにずり上げるコツは寄せ波を上手く利用することです。
引き波のタイミングで強引に寄せようとすると口切れで逃がしたり、大物の場合はラインブレイクとなってしまう恐れもあるので避けて下さい。
ずり上げればあとはフィッシュグリップを利用して素早く掴んで波の届かない場所に移動させて下さい。
まとめ
今回はサーフからショアジギングロッドを使って狙うフィッシュイーターの五目釣りを紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
この釣りは、広大なサーフをどう攻略していくのかというゲーム性に非常に優れた釣りと言えます。
自分が想像もしていなかったようなポイントで思わぬ大物が狙えたり、様々な魚種が狙えたりといった魅力も同時に存在するので興味がある人は是非挑戦してみて下さい。