ロックフィッシュを狙うためのベイトリールとは?選び方の6つのポイント
海釣りといえばスピニングリールのイメージが強いですが、ベイトリールを使い慣れている人であれば、慣れ親しんだベイトリールを海釣りで使いたい場合もあると思います。
そこで、岸壁際やテトラの近くに潜むロックフィッシュを狙うといった、遠投の必要がない場合には、ベイトリールを使ってみてはいかがでしょう。
遠投せずに縦方向に狙う釣り方であれば、スピニングリールよりベイトリールの利点が活きるのでおすすめです。
この記事では、特にロックフィッシュを釣る時に使うベイトリールの選び方や、使用上の注意点をご紹介します。
そもそもロックフィッシュとは?
ロックフィッシュは「根魚」ともいい、海底の岩などの物陰に隠れて待ち、獲物を狙う魚の総称です。
カサゴが特に有名で、キジハタやアイナメなども釣りの対象魚として人気があります。
エサ釣り、ルアー釣りの両方で釣ることができ、他の対象魚の食いが渋い昼間や冬期でも釣果が望めます。
エサやルアーをロックフィッシュの目の前に落とせば、待ってましたとばかりに食いついてきます。
サイズの割に引きが強い魚が多く、タフなファイトが楽しめることも人気の秘密です。
ロックフィッシュのいる場所
堤防であれば、テトラポットの間や岸壁の際などにロックフィッシュがいることが多いです。
磯であれば、足元の岩の根本にいることが多いでしょう。
少し岸から離れていても、水面下に岩があれば、その根本にいるケースも多々あります。
ロックフィッシュ釣る時に、遠投する必要はありません。
それよりも、狙ったポイントにタイトにルアーを落とし込むことが重要です。
ロックフィッシュの釣り方
ここでは、ルアーを使ったロックフィッシュの基本的な釣り方をご紹介します。
釣り方は、ジグヘッドにソフトルアーのワームを付けてのリフトアンドフォールです。
ジグヘッドを落としたら、まずは着底させます。
この時が1番根掛かりのリスクが高くなります。
底を感じたら、ロッドの先を持ち上げて、糸フケを取ります。
その後、ルアーを再度着底させ、ロッドの上げ下ろしでロックフィッシュを誘います。
ロックフィッシュは物陰でエサを待ち伏せしています。
待ち伏せしている目の前にルアーを落としさえすれば、ロックフィッシュがリアクションで食いついてくることが期待できます。
ロックフィッシュが食いついてきたら、岩陰に潜られる前に素早く引き抜きます。
グズグズしていると、海底の岩でラインを切られてしまいます。
ロックフィッシュ用のベイトリールの選び方
ロックフィッシュは、ポイントと釣り方が合えば初心者でも釣ることができます。
しかし、やはり道具選びは大切です。
以下では、特にベイトリール選びに関して、重視すべきポイントを列挙します。
1.ドラグ力
ロックフィッシュは、エサやルアーを食ったら、すぐに岩影などに隠れる習性があります。
岩陰に隠れられてしまうと、糸が岩などに擦れて切れられてしまったり、逃げられたりします。
そのため、掛かったら岩陰に入られる前に引き上げる必要があるのです。
このとき、ドラグ力が弱いと糸が出ていってしまい、根に潜るための時間を与えてしまいます。
それとは別に、高めの堤防や岸壁における釣りでは、掛かったロックフィッシュを引っこ抜くためのパワーも必要です。
これらのことから、具体的にはドラグ力が最低でも6kg以上のベイトリールを使うことをおすすめします。
できれば8kg以上あると良いでしょう。
ロックフィッシュはサイズの小さい魚が多いので、そこまでのドラグ力がいるのかと思う人も多いかと思います。
しかし、瞬発力に優れて引きが強い場合が大半なこともあり、一瞬の負荷にも負けない強い力が必要となるのです。
2.巻取り長さ
前述のように、ロックフィッシュが掛かったら、底に潜られる前に手早く引き寄せる必要があります。
また、ロックフィッシュを狙う際は、一度エサやルアーを着底させる場面が多いのですが、できるだけ早く糸フケを取らないと、せっかくのアタリを逃すことにもなりかねません。
そのためには、ハンドル1回転でできるだけ多くの糸を巻き取れるリールがおすすめです。
すばやくラインを巻けるのであれば、それだけ早く魚を引き抜くことができますし、糸フケをとってアタリを探る体勢に移行できます。
水深が浅いポイントであれば、出す糸の量が少ないので、巻取り長さの少ないリールでも対応できるかもしれません。
しかし、水深が深くなればなるほど、この要素は重要となってきます。
具体的には、ハンドル一回転で80cmくらいの糸を巻けるベイトリールが理想です。
3.ラインキャパシティ
ロックフィッシュは海底付近にいるので、底に届くための長さのラインがなければ話になりません。
また、遠投する必要がないとはいえ、海底を探る機会が多い釣りなので、必然的に根掛かりが多くなります。
水深が浅いポイントであっても、根掛かりを連発してしまったら、それだけ多くの量のラインを失ってしまいます。
そういった場合に対応するためにも、出来る限り多くのラインを巻いていたほうが、安心して釣りを楽しむことができるでしょう。
どれだけ太いラインを使ったとしても、最低120mは巻けるベイトリールに、十分な量の糸を巻いて釣行に出かけましょう。
4.リーリング中の感触
ロックフィッシュを狙っていると、多くはフォーリング中のアタリが来ます。
それを敏感に察し、潜られる前に一気に引き抜く必要があります。
しかし、フォーリング中はラインをフリーにしている事が多いと思います。
特にスピニングリールでは、ラインをフリーにして落とし込んでいることでしょう。
ベイトリールは、親指ひとつでラインを操ることができるので、そういった点でスピニングリールよりもフォーリング中のアタリにすばやく反応することができます。
これが、ロックフィッシュを対象にしたときにベイトリールを使う利点でもあります。
しかし、リーリングに違和感があると、アタリの察知がワンテンポ遅れたり、バラす原因になったりします。
使い慣れているベイトリールであれば、十分に手入れをして、スムーズなリーリングができるようにしましょう。
新しいベイトリールを購入する場合は、手に取ってハンドルを回し、吟味することが大切です。
5.重さ
ロックフィッシュを狙うときは上下にロッドを動かして誘うことが多くなります。
リフトアンドフォールを頻繁に繰り返して魚を狙う以上、ほとんどの時間を竿の上げ下げに費やすことになります。
そのため、重いベイトリールを使ってしまうと知らないうちに腕に疲労が蓄積します。
普段は軽いと思っているリールでも、長時間上げ下げすると、結構なストレスになります。
これが続くと、自分でも気付かないうちにルアーの操作が雑になります。
思った通りにルアーを動かせなくなったり、着底に気付くのが遅れて根掛かりを連発したりすることにもなりかねません。
200gくらいまでのベイトリールであれば、長時間の釣りでも比較的楽にこなすことができます。
自分の体格や腕力を考えて、軽めのベイトリールを選ぶのがおすすめです。
6.頑丈さ
磯など岩場の釣りでは、ロッドを置いた時に岩にぶつけてベイトリールが歪んでしまうこともあります。
足場が悪い場所では、岩に直接落としてしまうこともあるでしょう。
歪んだリールでは、満足な釣りはできません。
そういったタフな釣り場では、頑丈なベイトリールでなくてはなりません。
軽くて頑丈のベイトリールと出会うのは難しいかもしれません。
また、そういったベイトリールはやや高価な傾向もあります。
しかし、一度手に入れれば長く使うことができ、結果的には安く済むケースが多いのです。
まとめ
ロックフィッシュをベイトリールで釣ることは、ポイントを見つければかなりの釣果が見込めることもあり、他の釣りとは違った楽しみがあります。
しかし、間違った基準でベイトリールを選んでしまうと、釣っている最中にストレスが溜まり、そういった楽しさが損なわれてしまいます。
この記事で紹介した内容を参考に、自分にピッタリのタックルを揃えてください。