ベイトリールが絶対有利なパンチングテクニックとは?
パンチングテクニックは、特に夏のカナダモドームと呼ばれる状況下で、バスを狙うために使われる対ヘビーカバー用テクニックです。
使っていくのはテキサスリグですが、その釣り方にとても大きな違いがあるので、別ものと考えておくのがよいかと思います。
このパンチングテクニックはベイトリールなしでは成り立ちません。
今回はそんなパンチングテクニックについて解説していきたいと思います。
目次
パンチングとは
パンチングとは、とても重たいシンカーを使ったテキサスリグで、ヘビーカバーを突き破っていくバスフィッシングならではの釣りです。
通常の1オンス以下のテキサスリグでは突き破れないようなヘビーカバーを釣っていくことができるので、警戒心が弱いバスを狙っていくことができます。
とにかくパワーが必要な釣りになるので、ベイトリールでしかできない釣りとなってきます。
パンチングはベイトリールが必須
パンチングには、パワーがあるタックルが必要です。
その中でも、ベイトリールは重要な部分を占めます。
これがスピニングリールだとまずバスをヘビーカバーから引き出してくることは、かなり難しいでしょう。
スピニングタックルでは、それに見合ったようなロッドもないので、パンチングにはやはりベイトタックルが合っています。
パンチングに合ったロッド
パンチングに合ったロッドは、とにかくパワーがあるベイトロッドです。
使うリールやライン、リグがとにかくヘビー級になってくるので、それをいなすことができるロッドが必要になってきます。
パンチングには細かなアクションは必要なく、必要とされる性能は、パワーがあることだけです。
そのパワーは、ブランクスのパワーとガイドの種類を見て判断していく必要があります。
ブランクスとは、ロッド本体のことです。
パワーといっても硬いだけがパワーではなく、粘りやトルクといったことも考えていく必要があります。
パンチング専用モデルではこのバランスをとっているものがほとんどですが、できるなら購入の際にリールをセットしてラインを通し、パワーを実際に体感してから購入したいものです。
次にガイドですが、これはダブルフットのものができればいいと思います。
ガイドには、1本足のシングルフットもありますが、パンチングではとにかく強度が必要なので、2本足のダブルフットガイドがよいでしょう。
さらに強度があるのは、チタンではなくステンレスガイドになります。
しかし、ステンレスガイドになると重量が増すため、その辺りのバランスを考えたロッドを選ぶとよいでしょう。
パンチングに必要なベイトリール
パンチングに必要なベイトリールは、パワーがあり、ハイギアのものです。
ベイトリールは大型になったほうがパワーがあります。
手に収まる範囲で一番大きなベイトリールを選ぶとよいでしょう。
ラインもとても太いものを使っていくので、深溝のものを選ぶようにしてください。
また、ライントラブルが継続して釣りをしていくときに最もやっかいなので、ブレーキシステムの微調整が効き、バックラッシュが少ないものを選ぶとよいでしょう。
スプール径は36ミリ以上のものを使ったほうが、重たいリグでキャストしやすく、巻き取り量も多いのでおすすめです。
ギア比については必ずハイギアのものを選びましょう。
パンチングはカバーの中を釣っていくので、バスがヒットしたら即座に主導権を握らないと、カバーに巻かれてランディングしづらくなります。
また、ハンドルはがっちりと手で握りこめて力いっぱい巻けるものを選ぶとよいでしょう。
パンチングのラインセレクト
パンチングでは、太いPEラインが必須です。
目安としては5号~8号くらいまでのものを使います。
近年では細いライトラインを使ったフィネスな釣りが多いですが、パンチングにおいてはバスがヒットしたら、カバーごと引き出してくる必要もあることからとにかく切れないラインを使うようにします。
パンチングはヘビーカバーに潜むバス相手なので、ラインの太さはバイトにあまり関係ありません。
できればですが、PEラインにマーカーが付いているものを選ぶと、カバーを釣っているときにどのくらいの深さにリグがあるのか把握しやすく、途中でリグが落ちなくなったときも気づきやすいのでおすすめです。
パンチングに適したワーム
パンチングは、カバーを突き破ることを前提としている釣りなので、ワームは耐久性のあるものを選ぶとリズムよく釣りができます。
また、あまりにも長いワームだとカバーの中に入りづらかったり、フッキングが抜けやすくなったりするので、できるだけコンパクトなワームを選んだ方がよいでしょう。
下記に3種類のワームを紹介していますので、パンチングの釣りをしてみるときの参考にしてもらえればと思います。
クローワーム
パンチングで最も多く使われるワームです。
カバーには多くの甲殻類が生息していて、これがバスの恰好のエサとなっています。
バスはとにかく甲殻類が好きで、甲殻類と小魚だと先に甲殻類を捕食するといった話もあるくらいです。
クローワームはそのカバーにくっついていて、誤って落ちてしまったザリガニやエビを演出します。
サイズとしては4インチから大きくても6インチくらいまでのものを使ってみてください。
ボディーは少し太めで、シンカーとの一体感が出せるものがあるとよいでしょう。
クローワームのタイプですが、触覚などがリアルに表現されているものと、アームが水流を受けてパタパタとアクションするものの2種類を用意しておくとよいでしょう。
またカラーですが、レッド、ブルー、ブラックなどのアピール力の強いものがおすすめです。
ダブルテールグラブ
カールしたテールが2つ付いているタイプのグラブを、ダブルテールグラブといいます。
販売されている種類が少ないのが難点ですが、昔からあるタイプのワームのため、実力はお墨付きです。
水流を受けるとアクションするので、リフト&フォールを特に意識してやっていくとよいでしょう。
アクションさせたら、ポーズを入れてあげることでバスにバイトさせるタイミングを当たることができます。
チューブワーム
チューブワームとは、その名の通り中が中空になっているワームのことです。
ときに泡を含んだまま水中に入り、その泡でバスにアピールすることもあります。
テール側は細い足が無数にあり、水流に素直に従ってアクションします。
模しているのは甲殻類です。
クローワームに比べるとさらにカバーへのすり抜けがよく、耐久性もあります。
他のワームではなかなか釣りがしづらいようなヘビーカバーのときに持っておくと重宝します。
釣具店ではあまり置くところが少なくなったので、インターネット通販での購入をおすすめします。
パンチングに必要なもの
パンチングは通常のテキサスリグの延長線上にはありますが、リグに使う物はどれもパワー重視のものとなってきます。
下記に必要とするものを3つ挙げています。
パンチングをしてみたことが無い人はまずここを参考にして選んでもらえればと思います。
強力なオフセットフック
パンチングでは、バスをカバーごと引っ張ってくることも多々あります。
その中でバスと釣り人の接点となるのはフックです。
フックは細軸のものではパンチングでは伸びてしまい、使い物になりません。
なので、太軸のものを選ぶようにしてください。
大きさとしては#3/0以上のもので、ワイドゲイプで太めのワームでもフッキングの妨げとならないものを選ぶようにしましょう。
それとワンポイントアドバイスですが、フックへの結び方はフックの軸に結ぶような結び方をするとよいことも覚えておいてください。
重たいバレットシンカー
パンチングでは重たいバレットシンカーが必須です。
重さは1オンス以上のものが絶対になってきます。
私のおすすめは1オンス、1.5オンス、2オンスまで持っておくことです。
最初は1オンスのものから始めて、カバーを突き破れないようであれば徐々に重さを挙げていくようにすると良いと思います。
重さによるフォールスピードの心配をされる方もいますが、カバーにラインが干渉しているのでカバーの下では思ったよりもフォールスピードは抑えられていますし、ラインテンションで調整できるのであまり気にしないでよいかと思います。
また、シンカーの素材ですが、できればタングステンのものがよいです。
理由としては、比重が一番あるため同じ重さであっても鉛やブラスより小さく作れるのでカバー貫通率が高く釣りがしやすいからです。
高価ではありますが、根がかりでシンカーを無くすことは少ないので釣りやすさを優先してもらえると良いかと思います。
シンカーストッパー
パンチングでは、シンカーとワームの一体感を出すことも重要です。
その時にシンカーの自由度を制限する役割をするのが、シンカーストッパーです。
シンカーストッパーは大きめで耐久性があるものを選んでください。
1個でシンカーが止まらないようなときは、2個付けで止めるようにすることも時には必要です。
シンカーとワームが離れてしまうと、カバーの貫通率のダウンにつながってしまいます。
それとシンカーストッパーは予備を多めに持っておくことをおすすめします。
パンチングの基本的釣り方
パンチングは、通常のテキサスリグのように静かに、細やかに操作していくことはほとんど求められません。
カバーを貫通させて、その下に居るバスにアピールすることがとにかく重要です。
下記に基本的な釣り方を解説していますので、参考にしてみてください。
上にキャストするのが基本
パンチングでは、カバーを貫通させることが大前提です。
シンカーの重みでも十分カバーを貫通させることができますが、時にそれが通用しないことがあります。
そういったときは、リグを上空に向けてキャストして貫通力を高める工夫も必要です。
上空に向けてキャストすることで重力により加速し、カバーを貫通させやすくなります。
着水音はあまり気にする必要が無い釣りではありますので、カバーを貫通させてバスの目の前にリグを落とすことに集中しましょう。
貫通力を高めるコツですが、リグを垂直に落とすことです。
具体的には、落としたいスポットの上に来たら、サミングをしてリグを減速させて、そこから垂直に落としていくことです。
飛行姿勢が斜めになると貫通力が減少しますので、このコツを意識してみてください。
大きな誘いを入れる
パンチングでは、警戒心の弱いバスに対してのアプローチをしていきます。
なおかつ、ラインがカバーに干渉するので細かいアプローチが難しいです。
なので、誘いの基本はリフト&フォールになります。
基本はカバー下1メートル以内を釣っていくことでよいかと思います。
その範囲で数回アクションさせてバイトが無ければ、次のスポットにキャストしてアプローチしていくほうが、効率的で良いと思います。
ヒットしたらとにかく巻く
バスがバイトしてきたら、パワーフッキングの勢いそのままに一気にリールを巻きましょう。
もたもたしているとカバーに巻かれてしまい、キャッチ率が下がります。
キャッチのコツとしては、まず水面までバスを引っ張り出してくることです。
この時には、ロッドでポンピングはしないようにしてロッドを固定し、そのままの状態でリールのハンドルを巻くようにしましょう。
ポンピングは楽ではありますが、バスの頭の制御が難しいためバラしに繋がってしまいます。
水面までバスを引っ張り出すことができたら、カバーがまとわりつくことがほとんどかと思います。
そのような状況になったら、バスは大人しくなりますので、ここからはゆっくりと時間を掛けて取り込んでいきましょう。
ロッドのバット部分のトルクを使いながらゆっくりと引き寄せてくるようにします。
このときはポンピングをしても問題ありません。
ロッドのパワーを意識して引き寄せてくるようにしましょう。
ボートの場合は、自分からバスに寄っていくこともテクニックの一つです。
最後にカバーからバスを出すときは、バスが非常に暴れるので最後まで気を抜かないようにしてください。
まとめ
ヘビーカバーには、ビッグバスが潜んでいる可能性が高いです。
私はこのパンチングテクニックで、実に多くのバスをキャッチ出来ました。
ヘビーカバーを貫通させることがまず出来れば、バスのバイトは比較的簡単に得られると思います。
今回紹介したこのベイトリールを使ったパンチングをぜひあなたの釣りにも取り入れてもらえればよいなと思っています。