ベイトリールのキャスティングの種類について紹介します

ベイトリール

ベイトリールに限りませんが、ルアーフィシングのキャスティング方法はたくさん種類があります。

そして、飛距離を出したい、狙ったところにピンポイントでルアーをキャストしたい、着水音を静かにしたい、手返し良くキャストしたいなどシチュエーションに応じていろいろなキャストを使いこなすことができれば釣果ももっと伸ばすことができます。

ここではベイトリールを使ったルアーのキャスティングについてひとつずつ紹介します。

便宜上右投げでのキャストを想定した解説になりますので、左投げの人は向きを置き換えて読んでください。



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オーバーヘッドキャスト

上に振りかぶって、まっすぐ振り下ろしてキャストする基本中の基本のキャストです。

まずはこのキャストだけできれば釣りができます。

メリットは飛距離を出しやすいこと、投げ方が一目瞭然で自然な動きで簡単なことです。

とはいっても、釣り歴が長い人でもこの投げ方が我流の人も多く、それでも釣りになるのでそのまま押し通してしまうこともできますが、それだと後々他のキャストを覚える時に障害になったり、飛距離や正確性を犠牲にしながら釣りをすることになってしまうので定期的にフォームを見直しましょう。

コツは剣道の面を打つのと同じでまっすぐ垂直に振り上げて垂直に振り下げるだけです。

これが完璧なら弾道が左右にぶれることがないので弾道が上下にぶれたとしてもルアーはまっすぐの方向に飛んで行きます。

このキャストのデメリットは、上と後ろのスペースを必要とすること、弾道が高くなるので着水音が大きくなることです。

このデメリットを補う為に状況に応じてアングラーはこの後のキャストを使い分けていくことになります。



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サイドハンドキャスト

オーバーヘッドキャストを右投げなら右にロッドを90度横に倒したキャストです。

横向きにしたロッドを横後ろに振りかぶって水平にロッドを振ってルアーをキャストします。

オーバーヘッドキャストに及ばないとはいえそこそこ飛距離を出せる上に低い弾道でキャストすることができるため着水音を抑えたり、オーバーハングの下にルアーを送り込むのに適しています。

デメリットは横に大きく振りかぶるので動作が大きくなりリリースポイントを間違えるとルアーは右から左までどこに飛んで行くかわからなくなります。

逆に言うとこのキャストで正確なキャストをできるようになることはリリースポイントを掴む練習になります。

バックハンドキャスト

サイドハンドキャストの逆でロッドを左後ろ水平に振りかぶってキャストします。

ルアーをやや左側から送り込んでリトリーブコースを調整したい場合、右側に障害物があり大きくサイドハンドキャストできない場合などにおすすめのキャストです。

振りかぶる時に自分の胴体があるので当然それ以上は振りかぶれません。

その分コンパクトなスイングになるので飛距離はサイドハンドキャストには及びませんが、そのかわりこちらのほうが体幹がぶれずに正確なキャストに向いているとも言われます。

フリップキャスト

オーバーヘッドキャストが上から下へ振り下ろす途中でルアーをリリースするのに対し、下から上に振り上げる時にルアーをリリースするキャストです。

下へ振りかぶれる余裕は限られているので、オーバーヘッドキャストの要領で振りかぶった後、上→下→上とロッドを反発させてその過程でリリースするのが一般的です。

低い弾道で正確なキャストが出来る反面、リリースポイントを間違えると目の前にボチャンと着水してベイトリールがバックラッシュしたり、とんでもないてんぷらキャストになって頭上の木に引っかかったりと初心者にはハードルが高いですが、狙ったところをピンポイントで打ち抜くようなキャストでしか狙えないポイントもたくさんあります。

ピッチング

垂らしを長く取って、その先のルアーを左手で軽く持ちます。

そして延べ竿で仕掛けを送り込む要領で、ロッドを押し出す→左手を離す→ルアーが振り子のように滑っていく→静かに着水する、というキャストです。

飛距離は出ませんが、ルアーをゆっくり正確に静かに着水させることに関しては最も優れたキャストなので、ボートやポイントが目の前にあって魚にプレッシャーをかけないように静かにポイントをソフトルアーで攻略するのに向いています。

ピッチングという名前ですが左手の力でルアーを投げるということでは決してありません。

慣れてくると左手で持つ動作も省略してルアーの振り子の動きの流れてそのままピッチングすることも多くあります。

フリッピング

上記のピッチングと似ていますが、リールをほぼ使わない点でさらに究極の近距離ピンポイント向きです。

ロッドの最終ガイドとリールとの間のラインをつまんで左手で持ちます。

左手で必要な分のラインを引き出してつまみます。

この引き出したライン分だけがルアーの飛距離で左手がリールの代わりです。

ピッチングのようにロッドを押し出すタイミングで左手のラインを離すと、引き出した分のラインだけが出てポイントに静かに着水します。

飛距離(というか殆ど目の前です)が絶対に一定なので、ボートで葦際を流しながらテンポ良く順番に一定間隔にルアーを送り込んでいくという釣りでフリッピングを超えるものはありません。

上記のフリップキャストと名前が似ていますが全く別物のキャストです。

スキッピング

これは固有のキャストというよりは、キャストした後の弾道のテクニックとも言えますがバスフィッシングでは重要なテクニックです。

平たい石を水面で水切りさせて遊ぶ要領で、ルアーを水面で3回、4回、5回と跳ねながら滑らせて、オーバーハングの奥の奥までルアーをキャストします。

低い弾道でないと当然出来ないので、サイドハンドキャスト、バックハンドキャスト、フリップキャストでキャストして水面を這うような弾道を作り出します。

慣れないうちは最初の着水の反動でバックラッシュしたりしながらの練習になりますが、ベイトリールのブレーキ設定やキャストの速度、弾道などのコツをつかめば今まで絶対に届かなかったところの魚を釣ることが出来ます。

カバーの奥は魚影が濃い、水切り音が逃げ惑う小魚にそっくり、カバーの奥にいる魚は人間が見えていない、ルアーに対する警戒心が薄い、など少し大変でもスキッピングをマスターするメリットはたくさんあります。

ボウ&アロー

左手でルアーを持って引っ張ってロッドをしならせロッドを振らずに反発力だけでルアーをパチンコのように打ち出すキャストです。

離れ業に近いですが、上下左右障害物がひしめいていてロッドを振りかぶる余裕が全くなくてもキャストできる、特訓すればかなりの正確性でキャストできるなどのメリットがありますが、最近はなかなか一般的に使っている人は見かけませんね。

ペンデュラムキャスト

オーバーヘッドキャストの発展形ですが、垂らしをリールの付近まで長く取って、垂らしの先のルアーを前から後ろに振り子のようにゆっくりと振ります。

振り子の要領のルアーが一番後ろに行ったタイミングでルアーの遠心力の勢いを殺さずにオーバーヘッドキャストに入ってキャストすることで通常よりも長い飛距離を得ることが出来ます。

最初はゆっくり最後は一気に速くというリズムをマスターすれば、オープンウォーターでキャストの正確性が求められずに飛距離を出したい時には非常に有効です。

シーバスなどのソルトルアーのシーンでは多用されます。

まとめ

ベイトリールでのルアーフィッシングのキャストはこのように種類がたくさんあります。

スピニングリールでも同様のキャストはできることはできますが、リリースのタイミングや糸フケの問題などでベイトリールほどの正確性が得られません。

キャスティングの多様性はベイトリールならではの優位性と言えるでしょう。

これ以外にも派生形がたくさんありアングラーごとに使い分けて釣果に結び付けています。

今までのキャストで投げづらかった場所、着水音で魚が逃げてしまったポイントで新しいキャストをマスターして望んでみることで釣果を伸ばすことができます。

ぜひ、プロアングラーなどの動画や釣り場で上級者のキャストを観察していろいろな臨機応変のキャストをマスターしてください。







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