エアロバイクでは痩せられない!?正しい使い方教えます!
室内で運動できるエアロバイク。
ランニングマシンに比べて静かで場所も取らず、天候に関係なく有酸素運動を行えます。
事故に遭うこともないので、安全性の高い運動器具と言えるでしょう。
しかし、そんな利便性を求めて購入したものの、思ったように痩せられず、次第に使わなくなってしまう人もいます。
そうならないように、エアロバイクで痩せるためのコツをお伝えいたします。
エアロバイクで痩せられない理由
エアロバイク購入者の中で、意外と多くの人が「エアロバイクでは痩せられなかった」と答えます。
しかし、多くのジムではエアロバイクが置いてあり、実際にエアロバイクを使って痩せることができた人もいます。
運動のプロがジムにエアロバイクを置いている事実がある以上、エアロバイクはダイエットにおすすめの器具であるはずです。
エアロバイクで痩せられる人と痩せられなかった人の違いはどこにあるのでしょうか?
実はちゃんと考えればわかる、単純な3つの理由があるのです。
痩せられない理由その1・使用期間が短い
「エアロバイクを使っても痩せなかった」と答える人は、エアロバイクを使う期間が1ヶ月程度というパターンが意外と多いのです。
考えてみれば、テレビ番組では2週間や1ヶ月程度で効果が出るダイエット方法が年中放送されています。
そういった短期間で効果が出るダイエット方法に比べ、エアロバイクを使ったダイエットの場合、それなりに長い期間が必要となります。
多くの人が、短期間で結果を求めすぎ、「エアロバイクを使ってみたけど痩せなかった」と結論づけてしまい、せっかく手に入れたエアロバイクを使わなくなってしまうのです。
痩せられない理由その2・消費カロリーを考えていない
「健康を維持するために、毎日30分ほどは運動しましょう」という言葉を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?
忙しい現代人でも、30分ほどの運動時間ならば捻出できるでしょう。
これは、運動に対するハードルを下げるための謳い文句でもありますが、成人の場合、1日に30分ほど有酸素運動を行えば、運動の種類にもよりますが、大体300kcal程度のカロリーを消費できることに由来しています。
言い換えれば、健康を維持するには、毎日300kcal程度を運動で消費するとよいということでもあります。
消費カロリーが表示されるエアロバイクを使った場合、大体30分漕げば300kcalが消費されます。
(負荷などによって変動します)「毎日30分漕いだけれど痩せなかった」という人もいるでしょう。
しかし、30分漕ぐと言うのは、あくまでも「健康を維持するための運動時間」であることに注意が必要です。
体重を落とすためのダイエットであれば、それ以上の運動が必要なのです。
脂肪1kgには、7000kcalのエネルギーがあるとされています。
裏を返せば、体重を1kg減らすには7000kcalの運動が必要なのです。
単純に計算しても、1日に300kcalの運動をして7000kcalのカロリーを消費するには、約24日にわたって毎日休まずエアロバイクを漕がなければなりません。
5kg痩せるには、さらにこの5倍である120日間、およそ4ヶ月間1日も休まずエアロバイクで運動しなければならないのです。
痩せられない理由その3・筋肉がつく
ここまでは、単純計算として、「運動すれば脂肪が燃えて体重が減る」というお話をしてきました。
しかし、実際には計算通りに体重が減るわけではありません。
エアロバイクで運動すると、特に太もも周辺の筋肉の量が増えていきます。
筋肉は脂肪に比べて重いので、体重の増減のみを考えた場合には、効果がないようにみえるのです。
特に、運動の習慣がない人の場合は、運動に適した身体になるために、早い段階から筋肉をつけるように身体が反応します。
その結果、エアロバイクで運動をしたにも関わらず体重が減らず、効果が見られないとして、途中で挫折してしまう人が多いのです。
筋肉が増える事自体は歓迎すべきことで、脂肪が燃焼しやすくなり、痩せやすい身体になるということです。
そのため、ちゃんと脂肪が減っているかどうかを知るためには、体重計だけではなく、体脂肪計を使うことが大切なのです。
エアロバイクで痩せたいときの注意点
ここまで、エアロバイクで痩せなかった人の失敗例として、「使用期間が短い」「消費カロリーを考えていない」「筋肉量が増える」と言った点を挙げてきました。
失敗例を踏まえた場合、以下のように改善すれば効果が上がることが予想できます。
●ある程度長期間使用する
●消費カロリーを考える
●筋肉量の増加を考慮に入れる
まず、筋肉量の増加についてはあまり考慮しなくても大丈夫です。
いくら筋肉が増えると言っても、エアロバイクを普通に漕いでいる限りでは、競輪選手のように丸太と見間違えるほどの太ももになることはまずありません。
前述しましたが、筋肉の増加は歓迎すべきことです。
短期的には体重の増減がなくなりますが、長期的に見れば痩せやすい身体となるため、いわゆるリバウンドで体重が戻る危険性が少なくなります。
ある程度長期的な視点で見た場合、筋肉の増加を考慮してまで体重を落とす必要はないと言えます。
上記3点の中で、もっとも考えなければならないのは「消費カロリー」です。
1日の消費カロリーを考えることで、どれだけの期間エアロバイクによる運動を続ければどの程度痩せるかもわかるようにあります。
次の項では、消費カロリーという観点から、エアロバイクによるエクササイズについてもう少し掘り下げて考えてみましょう。
消費カロリーを考える
脂肪を1kg減らすためには、既に述べたように7000kcalのカロリーを消費しなければなりません。
しかし、いくらカロリーを消費しても、我々には食事が必要です。
先程、7000kcalを消費するには1日に30分の運動を24日続ければ達成できるとしましたが、これは食事によって摂取するカロリーを無視した、あくまで計算上の数値です。
実際には、毎日の食事で脂肪もカロリーも摂取するので、計算通りに体重は減りません。
さらに、筋肉の増加によって体重が減るスピードは落ちます。
計算通りの結果が得られないので、エアロバイクでは痩せられないと考えて、エクササイズの習慣を止めてしまう人も出てくるのです。
摂取カロリーにも注目!
消費カロリーを考える前に、私たちはどのくらいのカロリーを摂取しているのか、「摂取カロリー」に目を向けてみましょう。
当然ながら、体格や性別などによる個人差がありますが、成人の場合は平均的に1日あたり1800~2000kcal前後のカロリーを摂取していると言われています。
エアロバイクで30分運動することで300kcalを消費できるとすると、1日に6回か7回は同じことを繰り返さなければ、摂取カロリーを消費できないことになります。
時間にして180~210分。
1日に3時間から3時間半と言う長い運動時間が必要となります。
現実的に考えて、忙しい社会人に毎日3時間半の運動時間を確保するのは不可能と言ってもいいでしょう。
運動以外でもカロリーは消費している!
しかし、実際には「基礎代謝」というものがあります。
これは、呼吸や心拍など生命活動を維持するためのエネルギーとして、生きているだけで消費されるカロリーです。
この基礎代謝に使われるカロリーは、やはり個人差がありますが、平均的に言えば、男性の場合は1日約1500kcal、女性は約1200kcalと言われています。
さらに、日々の活動、つまり家事や労働をするために必要なカロリーもあります。
これについては、職業や生活スタイルなどによって大きく変動することもあり、平均値を算出することが難しいので、ここでは割愛します。
摂取カロリーと消費カロリーに注意!
さて、摂取カロリーが2000kcalとした場合、男性なら基礎代謝に1500kcal、女性なら女性は約1200kcalにかかるので、余ったカロリーは500~800kcalとなります。
ここから家事や労働のために必要なカロリーを引くと、大体の平均値が300~500kcal前後と考えられています。
この300kcalという数字、どこかで見覚えがありますね。
そう、「健康を維持するために、毎日30分ほどは運動しましょう」という話が出た時に、この30分の運動で消費されるカロリーが300kcalでしたね。
300kcalという数字には、こういった意味が隠れていたのです。
ここまで、「摂取カロリー」「基礎代謝による消費カロリー」「家事労働による消費カロリー」そして「運動によって消費すべきカロリー」を紹介してきました。
大抵の人は、摂取カロリーが上記3つのカロリーを上回っているせいで太ってしまうのです。
痩せるためには、「消費カロリーを増やすこと」に加えて、「摂取カロリーを減らすこと」が大変重要なのです。
本記事は「エアロバイクで痩せる」ための記事なので、摂取カロリーを抑えるための食事や生活スタイルについては割愛しますが、要点は「いくら消費カロリーを増やしても摂取カロリーが多ければ痩せない」という当たり前の事実があることです。
裏を返せば「摂取カロリーが多い人は、より多くのカロリーを消費しなければならない」ということになります。
エアロバイクによるエクササイズで痩せることを考えた場合、この点を踏まえていないと大変です。
漫然となんとなく30分エアロバイクを漕いで、「1ヶ月続けたけど痩せない」というケースの裏には、これだけの理由が隠れているのです。
どのようにエアロバイクを使うか
エアロバイクによるエクササイズでは、1日の消費カロリーが摂取カロリーを上回らないと痩せないと言うことがわかりました。
それでは、実際にはどのようにエアロバイクを使えばいいのでしょうか?
消費すべきカロリーを日によって調整する
痩せるためには消費カロリーと摂取カロリーのバランスが大切です。
しかし、厳密には摂取カロリーは日によって違います。
たくさん食べたでも、そうでない日と同じように300kcal分のエクササイズで止めてしまっては、その日摂取カロリーが消費カロリーを超えてしまいます。
そこで、カロリーの高いものを食べた日は、その分長時間運動をするようにします。
摂取したカロリーに連動して、運動で消費するカロリーを増やすのです。
毎日エアロバイクで消費するカロリーの最低ラインを300kcalと決めておき、その後は食べた量に応じて追加していきます。
この方法には副次的な効果があります。
たくさん食べると運動しなければならないという意識が働き、節制を心がけるようになるのです。
その結果、摂取カロリーが減って、早めに体重減少の効果が目に見えるようになります。
食べた後にエアロバイクを使う
スポーツ選手は、トレーニングの後に食事します。
トレーニングで疲れた身体は栄養を欲しがっており、時間を空けずに食事することで、効率的に栄養を得ることができるという理由です。
しかし、我々はアスリートではありません。
そこで、食べた物が脂肪として身体に蓄えられる前に消費するという作戦を取ることで、早めに痩せられるようになります。
食べたものは消化され、ブドウ糖としてエネルギーの元になります。
そして、消費されなかったブドウ糖はやがて脂肪細胞に蓄積され、いわゆる中性脂肪になります。
ブドウ糖1kgのカロリーは3500kcalです。
1kgの脂肪は7000kcalなので、食べ物が脂肪として蓄えられる前のブドウ糖の段階でカロリーを消費するのが効率的です。
注意すべき点として、運動の際にあまり負荷をかけないということが挙げられます。
食後は血糖値が上がり、内臓も活発に動いています。
そんな状態で激しい運動をすると、過剰に血圧が上がったり、活動中の内臓に大きな負担がかかったりします。
食後に運動をしたときに、脇腹が痛くなった経験を持つ人は多いはずです。
トータルで長時間運動をする
1日30分の運動は、健康を維持するためのもので、痩せるためのものではないことは説明しました。
しかし、それ以上の時間を毎日確保するのも大変です。
ですが、まとめて30分ではなく、例えば20分ずつ2回であれば捻出できないでしょうか。
朝20分、夜20分の運動で、合計40分の運動が可能です。
エアロバイクに天候は関係ありません。
どんなときでも小まめにエクササイズすることができるのです。
長いスパンで考える
エアロバイクですぐ痩せるのは難しいかもしれません。
しかし、やればやった分の効果はあります。
最低でも3ヶ月、できれば半年から1年というスパンで目標体重に近づけるプランがおすすめです。
まとめ
エアロバイクは、適切に使えば効果の高いエクササイズです。
ただ体重を落とすのでなく、健康的に美しく痩せる効果が期待できます。
前述のように天候に関わらず安全に運動ができるので、運動を習慣化することもできます。
カロリーなどを計算する必要もあるので、自然と食事に気を遣うようにもなります。
みなさんもエアロバイクで理想の身体を手に入れてください。