レンタルボートに乗ってジギングロッドで楽しむタチウオのテンヤ釣り
「ボートフィッシング」というのはそれまで陸からの釣りしか経験していない人にとって衝撃を受けるほどの釣り体験と言えます。
自分が船長となり、好きなようにポイントを選択することが出来るボート釣りは究極の自由とも言えます。
今回は、全国的に近年急激に人気が上昇しているタチウオにジギングロッドを使って狙う方法について紹介します。
目次
レンタルボートで新規のポイント開拓
皆さんはこれまでにレンタルボートで釣りをしたことがあるでしょうか。
レンタルボートは普段操船する機会が無くても船舶免許さえ取っていれば、誰にでも気軽にレンタルできて自由に沖のポイントを巡ることが出来ます。
「新規ポイントの開拓」を自由自在に行えるというのもボートフィッシングの大きな魅力です。
単独釣行を行うも良し、友人と一緒に行くも良し
また、レンタルボートを利用する場合は遊漁船などでの釣行と違って、自分の他に知り合いなども自由に乗せることが出来ます。
遊漁船はチャーターを行う場合は、チャーター料金を支払う必要がありますが、レンタルボートの場合はそこまで高額な料金を支払う必要はありません。
タチウオを狙う場合は、高性能な魚群探知機があれば好ましい
タチウオを狙う場合は、他の魚種と異なって高性能な魚群探知機が欲しい所です。
というのも、タチウオは通常立って泳いでいる為に魚群探知機にはほとんど画面上に反応として映りこまないからです。
研究によれば、サバ1尾と立ち泳ぎをしているタチウオ1000尾の反応の強さが同程度とのことです。
なので、感度の低い魚群探知機ではさらに居場所を探るのが困難となってしまいます。
居場所を探る「ヒント」はベイトの反応
ここまではタチウオそのものの反応を捉えるのは難しいということについて書きました。
しかし、魚群探知機がなくてはポイントを新規開拓することは難しいです。
ではどのように対策をすれば良いのかと言えば、イワシやイカナゴといった「ベイトフィッシュの反応」を探って下さい。
ベイトの反応であれば魚群探知機に赤く表示されるのでそれを参考にしてタチウオの居場所を突き止めます。
タチウオというのはどちらかと言えば回遊魚のような側面があるので、エサがある所に群れています。
ちなみに海底は砂地もしくは砂泥底といった場所が狙い目です。
例えベイトの反応が色濃く出ていても、海底が岩礁帯であればタチウオが生息している可能性はそれほど高くありません。
上記の総合的な要素を判断してから竿を出すようにして下さい。
イカナゴシーズンのタチウオは凪の日に狙うに限る
タチウオのベイトはその地域によっても多少変わってきますが、瀬戸内海ではイカナゴがベイトとなる時期があります。
基本的に小潮から中潮廻りであれば海が多少荒れていてもタチウオは釣れますが、このイカナゴの時期に関しては必ず凪の日に釣行するようにして下さい。
何故かと言うと、イカナゴは海が荒れると海底の砂に潜って出てこなくなるので、そもそもタチウオが捕食できなくなるからです。
このような状況になるとタチウオの活性も下がってくるので、思うようにアタリが得られなくなります。
ジギングロッドは胴調子が釣趣抜群
この釣りは数釣りをするならば「先調子」、相手の引きをより楽しむのであれば「胴調子」のロッドを選んで下さい。
ジギングロッドであれば基本的には胴調子のものがほとんどなので、タチウオ釣りには最適と言えます。
胴調子のロッドは先調子ほど感度がよくありませんが、アタリがあってアワセを入れた瞬間の曲がりが非常に気持ちいいのが特徴です。
ロッドの規格ですがテンヤ釣りの場合は、ロッドの側面やパッケージに表示されているPEラインの号数表示が1~2号前後となっているものを選ぶようにして下さい。
持ち運びを考えると1ピースロッドよりは2ピースロッドの方が収納スペースもそこまで必要ない為、おすすめです。
ロッドは予備も含めて乗船時に2本ほど用意しておけば不測の事態にも対応できる為に安心です。
テンヤ釣りの場合はベイトリール
ボート釣りでテンヤを使用する場合は、ベイトリールが感度的にも巻き取りパワー的にもおすすめです。
大きさとしては中型程度のものがあれば問題ありません。
最近では釣具店でもセールに出されている2000円代の安価なものがあるので、そちらを購入してからラインだけを巻き替えるというのも一つの方法と言えます。
最も楽に釣れるのは電動リール
手巻きリールでも良いのですが、1日を通して最も楽に釣る事が出来るのは電動リールです。
電動リールは最近では2万円代でも十分な性能のものが手に入るので、予算に余裕がある人は是非とも入手されることをおすすめします。
ラインはPEラインの1~1.5号をメインに使用する
テンヤ釣りは1号から1.5号ほどの太さのラインがあれば十分です。
ちなみに、ショックリーダーはナイロンラインの6~8号を使用して下さい。
この釣りは根掛かりすることはありませんが、タチウオの鋭い歯によってラインブレイクする可能性が高いので、切れた時に必ずすぐに交換できるようにスプールごと持参するようにしましょう。
テンヤは浅場も深場も50号で統一
使用するテンヤは人によってはポイントの水深によって号数を変える人もいますが、基本的には50号のテンヤで統一したので構いません。
テンヤの大きさによってアタリの頻度が変わるという事はほとんど無いと考えて良いです。
テンヤもショックリーダーと同様に鋭い歯でリーダーごと切られる恐れがあるので必ず予備を用意して下さい。
エサはウルメイワシが最強
エサはウルメイワシを使うのがベストです。
マイワシでも良いのですが、何故かテンヤ釣りの場合はウルメイワシの方が圧倒的に食いつきが良いです。
スーパーの鮮魚コーナーで売られているような生イワシがあれば最高のエサとして使えますが、時期によっては売られていないこともありますので、手に入れられない場合は釣具店で販売されている冷凍イワシを使用して下さい。
アタリがあれば即アワセで対応
この釣りは如何にテンヤに巻いているエサを傷つけずにタチウオを釣り上げていくかによって釣果が大きく変わります。
なので、アタリがあれば必ず即アワセで対応して下さい。
特に指幅5本以上になる大型は食い上げのアタリが非常に多く、全体の8割以上を占めるので注意が必要です。
竿先のテンションが抜けるアタリがあればすぐに糸ふけをとって渾身の力でアワセを入れて下さい。
遊漁船や漁師の船との衝突には注意
タチウオはシーズン最盛期ともなれば、100隻以上の船が一ヵ所に集まって大船団が形成されます。
レンタルボートで釣りをする際には必ずスパンカーを立てて、他の船と衝突することが無いようにして下さい。
時折、事故なども発生しているので特に単独釣行の際にはついつい釣りに夢中になって周囲の確認が疎かになりがちなので細心の注意を払って下さい。
帰港時間はしっかりと厳守する
レンタルボートを利用する際には必ず帰港時間を厳守するようにして下さい。
仮に少しでも遅くなるような場合は、レンタルショップに事前に連絡を入れるようにして下さい。
まとめ
今回はレンタルボートでジギングロッドを使って楽しむタチウオのテンヤ釣りを紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
レンタルボートでの釣りは自分で自由に楽しむことができる反面、安全面などしっかりと対策を行う必要があります。
ライフジャケットの着用など基本的なルールとマナーを守って快適な釣りを楽しんで下さい。