【体験談】エギングロッドでアオリイカ以外のターゲットを狙う!
私は普段、故郷の沖縄県でタマン(ハマフエフキ)などのフィッシュイーターを狙って釣りを楽しむ者です。
メインターゲットは50㎝を超える大型魚なのですが、昔からエギングで釣り上げるアオリイカには憧れていました。
いつか自分も釣り雑誌で見るような巨大イカを釣り上げるぞ!
と意気込み、アオリイカに挑むこと数回…しかし無情にも、素人の見様見真似でエギングは上手くいかず…小イカが数杯釣れただけで、夢に見たような巨大イカに出会えたことは未だにありません。
私が使っているエギングロッドは、学生時代に釣り好きの叔父から譲りうけたものなのですが…このままではせっかく受け継いだエギングロッドも宝の持ち腐れです。
なんとかこのロッドを活かしたいと考えていたある日、「エギングロッドでバスフィッシングをする人がいる」と釣り仲間に聞きました。
確かに、軽くて飛距離の伸びやすいエギングロッドはルアーフィッシングにも最適でしょう。
目から鱗が落ちました。
そこで私は、エギをスプーンに付け替えて、冬の沖縄でルアーフィッシングを試してみることにしました。
イカは難しくとも、魚は専門!
きっと釣れるはずです!
…と信じて。
狙うは冬海の巨大魚!
沖縄の海では周年通して巨大なフィッシュイーターが釣れます。
代表的なのはタマン(ハマフエフキ)やガーラ(ロウニンアジ)と呼ばれる魚です。
いずれも70センチオーバーを狙える巨大魚…ですが、タマンやガーラは地元でも力が強いことで知られる魚で、専用の8号竿が折られてしまうこともしばしば。
今回は3.5号のエギングロッドを使うので、さすがにタマンやガーラは狙えません。
そこで今回狙うのは太刀魚!
ただの太刀魚ではありませんよ!
沖縄で冬の時期に釣れるのが「オキナワオオタチ」と呼ばれる巨大な太刀魚です。
オキナワオオタチとは?
本州で太刀魚釣りを経験した人でも、オキナワオオタチを見たらきっと驚きます。
オキナワオオタチは、なにせデカイ!
通常の太刀魚の2倍になる個体もいます。
なんと最大2メートル!
太刀魚の大きさを測るとき、体の表面に指を置いて「指2本」とか「指3本」というふうに大きさを表現することがありますが、オキナワオオタチは「指5本」のレベル。
普通の太刀魚とは一線を画します。
オキナワオオタチは水深150m~300mの深海に生息しているため、普段は防波堤やカヌーから釣り上げることはできません。
しかし!
表層の水温が下がる冬の時期だけ、オキナワオオタチが比較的浅い場所まで上がってくることがあるんです!
それでもオキナワオオタチを狙おうと思ったら、普通は漁船をチャーターして沖の方まで行くんですが…私はオキナワオオタチが釣れたという口コミを聞きつけ、「那覇一文字」と呼ばれる那覇市内の防波堤でロッドを出しました。
オキナワオオタチが釣れる可能性は決して高くない
昔は地元の釣り好きの間でだけ語り草になっていたオキナワオオタチですが、数年前から「メガタチ」という愛称で県外の人にも知られるようになりました。
時期になると県外からオキナワオオタチを狙ってやってくる釣り人も多く、テレビで特集されることもしばしば…しかしオキナワオオタチは決して簡単に釣れる相手ではありません。
ロッドを折りにくるような力が強い魚ではありませんが、もとが深海魚なのでなかなか見つからないんです。
私が聞いた「那覇一文字で釣れた」という情報も、「那覇一文字で珍しい魚が釣れた」というような意味をはらんでいました。
エギングロッドで太刀魚狙い!スタート!
使うルアーはスプーンに決めた!
前情報通りに、オキナワオオタチの目撃証言が上がった那覇一文字にやってきた私は、いよいよ巨大太刀魚を目指してのルアーフィッシングを開始しました。
使うルアーはスプーン。
ルアーフィッシングの原点というか、ベタ中のベタといった感じのルアーですが、太刀魚は光る物に反応すると聞いたことがあったのでスプーンをチョイスしました。
実際、前年の冬にも同じスプーンルアーで数匹の太刀魚を釣り上げた経験があったので、実績重視です!
エギングロッドでルアーを投げると気持ちいい!
早速エギングロッドにくくりつけたルアーを海に放ってみました。
投げた瞬間、普段使っている竿との違いを実感します。
エギングロッドでルアーを投げると、飛距離がスゴイ!
いつも使っている安いルアー竿よりも、エギング竿のほうが少ない力で遠くまでルアーを飛ばせます。
やはり長時間のしゃくりに耐えられるよう作られたロッドは違いますね。
スプーンを巻き取る作業中も、ロッド自体が軽いので楽々とリールを回せました。
このまま間違えて巨大アオリイカがかかればいいのに…と思いながら(笑)
エギングロッドで太刀魚は釣れた!
小さいながらも1匹目の太刀魚ゲット!
エギングロッドでスプーンを投げ初めて30分ほど経ったころ、竿がググッと重くなりました。
このヌラッとした遅いアタリは…まさか…?
と思いながらリールを巻いていくと…きました!
太刀魚です!
幅は指2本、長さは50センチくらいでしょうか。
小さかったのでちゃんと測らずリリースしちゃいましたが…このくらいのサイズの太刀魚なら、エギングロッドでも問題なく釣り上げられるようです。
小さい太刀魚が入れ食い状態
1匹目が釣れてからは怒涛の入れ食い状態!
ものの2時間ほどで12匹の太刀魚が釣れました。
…って、全部オキナワオオタチには程遠い小物でしたが。
この間に釣れた太刀魚で一番大きかったのは、指3本・長さ1メートルほどの個体。
それなりに大きかったので夕食用に持ち帰り、あとはリリースです。
爆釣タイムが終わると、今度は2時間ほど釣れない時間が続きました…
最後の最後で釣れたのは…!?
終了30分前に大きなアタリが!
2時間以上反応が無い時間が続き、あと30分やってダメなら帰ろう…と思っていた矢先!
ググーっと大きなアタリが!
しかしやけにバチャバチャと暴れます。
太刀魚の反応では無さそう…ただ、大物であることには間違い無さそうです。
普段私が使っている大型魚用の竿ならともかく、エギングロッドで釣り上げるには一苦労する重さでした。
今回の釣行の目的は「エギングロッドでイカ以外の魚を釣る」ことなので、これも悪くない展開です。
果たしてエギングロッドでどこまでの大物を釣り上げることができるのか…ドキドキしながらリールを巻いていくと。
40センチほどのガーラ(ロウニンアジ)が釣れていました。
沖縄では海釣りのメインターゲットの一種として親しまれている魚です。
40センチはガーラにしては小さいんですが、こいつをエギングロッドで釣れたというのが感動でした。
はっきりいってエギングロッドのポテンシャルを舐めてました。
エギングロッドって、このサイズの魚にも対応できるのか…!
確かにロッドはググッと海面に引き込まれるように曲がっていましたが、それでも折れそうなほどの気配はありませんでした。
なんとなくエギングロッドは強度が高くないイメージがあったんですが、しなやかに曲がるので大きな魚がかかっても案外折れないものですね。
柔よく剛を制すというやつでしょうか。
正直、細くて軽いエギングロッドでロウニンアジが上がってきた時は感動しました。
ルアーフィッシングをする人全般にエギングロッドをおすすめしたい
譲り受けたものとは言え、長年エギングロッドを使ってきておきながら、その性能を誤認していました。
エギングロッドはイカ釣りだけじゃない、ルアーフィッシングをする人全般におすすめできるロッドです。
ルアーの飛距離が出やすい上、軽いので長時間の釣りにも向いています。
エギをつければイカ狙いに、スプーンを使えば太刀魚狙いにと、色々工夫の余地があると感じました。
釣り初心者でも問題なく使いこなせると思いますので、イカ狙いの方のみならず、ルアー対象魚に興味のある方は是非使ってみてください!
その意外な使い心地の良さにハマると思います!
まとめ
今回はアオリイカ狙いを避けて巨大太刀魚を狙っての釣行でしたが…あれ?
結局巨大太刀魚も釣れてませんね(笑)でも、エギングロッド一本で40センチ越えのロウニンアジを釣れたというのは、私にとって大きな発見でした。
工夫次第では、エギングロッドで釣れる対象魚がどんどん増えていきそうです!
また色々試してみていと思います!