ジギングロッドで楽しむ堤防からのソーダカツオのサビキ釣り
カツオはカツオでも今回ご紹介するのは真夏の堤防釣りを代表する魚、「ソーダカツオ」です。
ソーダカツオは大規模な群れで回遊しているので、釣りをほとんどやったことがない初心者アングラーや子どもでも手軽に釣ることができます。
今回は数釣りすることをテーマに、ジギングロッドでのサビキ釣りを紹介したいと思います。
目次
カツオはカツオでも少し違う、でも引きは強烈な魚とは
突然ですが、単純にカツオという魚を耳にするとどういった魚をアングラーの皆さんは思い浮かべるでしょうか。
全国のスーパーなどでもカツオのタタキとして売られている本ガツオを思い浮かべる人が多いかもしれません。
しかし、カツオという種類は何も本ガツオだけではありません。
本ガツオは船で沖合を狙わなければなかなか釣れませんが、ソーダガツオという種類は真夏になれば全国の沿岸部を広く回遊するので、手軽に初心者の方も狙うことができます。
本ガツオとは種類こそ違えどもそこはやはりカツオの仲間、ヒットすると左右に強烈に走り回る引きで楽しませてくれます。
このソーダガツオですが、メタルジグなどのルアー釣りでも狙うことはできますし、カゴ釣りなどのエサ釣りでも釣る事ができます。
しかし、今回ご紹介するのはジギングロッドを使用して飛ばしウキを付けたサビキ釣りです。
このサビキ釣りは大規模な群れが回遊していれば、一投一匹ペース,いや一投数匹ペースで釣れることもあり全ての釣法の中で圧倒的な数釣りが楽しめます。
では、早速紹介したいと思います。
ソーダガツオという魚について
ソーダガツオは普段スーパーなどで見かけることが無く、馴染みの無いアングラーの方も多いと思うので簡単に説明したいと思います。
まず始めに「ソーダガツオ」とひとくくりにされている種類には、実はヒラソーダとマルソーダの2つの魚種が居るのです。
これらは見た目からして非常に似ていて、普段釣りをしない人や釣りをしていてもソーダガツオを初めて見る人はまず間違いなく全く同じ種類に見えてしまいます。
しかし、体の側面の鱗がある位置を見比べると違いが分かります。
生息域ですが、ヒラソーダとマルソーダともに全国の温暖な海域に主に生息しています。
本カツオなどと同様に群れで回遊しており、表層付近を高速で回遊しています。
食性は肉食でオキアミやイワシなどを捕食しています。
ちなみにヒラソーダはかなり外洋性が強く、沿岸部にはなかなか回遊してこないのでショアから狙えるのは潮通しが抜群なごく一部の地域に限られます。
高知県などは黒潮の影響を強く受けるので岸からでもカゴ釣りなどで狙うことが可能です。
マルソーダは沿岸性が強いので全国的に狙うことができます。
市場での評価はヒラソーダの方が圧倒的に上ですが、マルソーダも調理方法によっては十分美味しく食べることができます。
釣れるシーズンについて
身近な堤防から狙って釣れるのは真夏の8月から9月にかけてとなります。
この時期は大規模な群れで頻繁に沿岸部を回遊してくるので最も数釣りが楽しめる時期となります。
9月も下旬に近づくと、群れ自体も非常に小規模になるので狙って釣るのは困難になります。
時間帯について
この魚の食いはそれほど時間帯に左右されません。
朝や夕方にアタリが集中するわけでもなく、群れが回遊してくれば自ずと釣れるという形です。
ですから完全に太陽が昇った昼間でも問題なく釣れます。
使用するロッドについて
ショアからサビキ釣りでソーダガツオを狙う際は遠投が必要になるので長めのジギングロッドを用意して下さい。
具体的な長さとしては、8フィートは欲しい所です。
ロッドの硬さはある程度のバットパワーがあれば特にこだわる必要はありません。
タチウオやヤズが狙えるショアジギングロッドが用意できればそちらを流用して下さい。
確かにソーダガツオは左右に走り回る強烈な引きをしますが、十分対応可能です。
ジギングロッドが無ければ、エギングロッドや磯竿などでも構いません。
ただ、ジャミカゴを付けたサビキ仕掛けを遠投するので、ある程度の重さに耐えられるロッドを選んで下さい。
使用するリールについて
サビキ釣りの場合はルアー釣りのように常に手元を動かす必要は無いので、中型のスピニングリールでも構いません。
普段から使用に慣れているリールがあればそちらを流量して下さい。
最近は小型リールでもパワーのあるものが多く発売されているので、見た目の大きさと性能は以前ほど関係が無くなっています。
使用するラインについて
遠投性能を考えるとPEラインの1,5号から2号前後のものがおすすめです。
単純に魚だけを釣るのであれば0.8号ラインでも使用できなくはないですがサビキ仕掛けをキャストする瞬間の衝撃で切れてしまうことがあるのであまりにも細いラインはおすすめはしません。
ナイロンリーダーの5号から6号をショックリーダーとして接続して下さい。
また、ウキを使用するのでアタリはウキを見れば分かることから、ルアー釣りのように感度はそれほど必要ではありません。
したがって、それほど遠投する必要が無い釣り場ではナイロンラインをメインで使用することもできます。
PEラインは細くなればなるほど糸絡みなどのトラブルも多くなるので、使用に慣れていない人は避けた方が良いかもしれません。
仕掛けについて
サビキ仕掛けはどんなものでも構いません。
目安としてハリスが5号前後のものを購入しておけば、強度的にも安心できます。
サビキ仕掛けはスキンの色など様々な種類がありますが、ソーダガツオに関してはあまり神経質になる必要はありません。
どうしてもどの仕掛けを選べば良いのか分からない場合は、釣具店のスタッフに聞くのが手っ取り早くておすすめです。
釣り方について
ソーダガツオは表層付近を高速で泳いでいる事が多いので、ウキ下も浅く設定して下さい。
設定ができたら後は仕掛けを投げ込んでアタリを待つだけです。
アタリがあれば一気にウキを引っ張り込むので、そのまま巻き上げて下さい。
この魚は基本的に向こうアワセで針掛かりするので、ウキが沈んだ後に改めてこちらからアワセを入れる必要はありません。
また、この釣りはどれだけ大量にマキエを撒いてソーダガツオの群れを自分の目の前に足止めできるかにかかっています。
面倒でもある程度仕掛けを流してカゴの中のマキエが無くなれば、回収して詰め替えて下さい。
この手返しをどれだけ集中してできるかが釣果に直結します。
群れが回遊して来ずにアタリが無い時間もずっとエサを撒き続けることは精神的にもかなり疲れますが、この作業はソーダガツオ釣りの中で最も重要であると覚えておいて下さい。
釣った後の処理について
ソーダガツオはサバなどと同様に鮮度が急速に落ちる魚なので、釣れたらすぐにサバ折りにして血抜きをして下さい。
ある程度、血抜きが出来たら潮氷に漬けて保管して下さい。
また、真夏の時期がシーズンとなるので、バケツの水も温くなったらすぐに変えるようにして下さい。
まとめ
今回はジギングロッドを使用した堤防からのソーダカツオのサビキ釣りを紹介しましたがいかがだったでしょうか。
この釣りは本格的なシーズンが8月から9月にかけてと夏真っ盛りとなるので、熱中症対策はしっかりと行って下さい。
回遊魚特有のあの強烈な引きは一度体験すると病みつきになります。
興味のある人は是非挑戦してみて下さい!