乾燥して、肌がかゆい!ガサガサ肌にならないための、おすすめ保湿クリームはどれ?
秋冬になると、外気がとても乾燥します。
そうすると、必然的にお肌は乾燥しがち。
乾燥を放置していると、カサカサ肌になるだけではなく、炎症やかゆみを発するようになってしまいます。
かゆみを感じてしまうというのは、乾燥が進行しているサイン。
肌の乾燥を改善してくれる保湿クリームと、乾燥肌について見てみたいと思います。
目次
乾燥肌ってどういう状態?
お肌が乾燥すると、白く粉を吹いたり、ガサガサの手触りになってしまいます。
その状態を放置すると、肌がかゆくなり、どうにも落ち着かない状態になってしまうことがあります。
肌が乾燥すると、どうしてかゆみを生じてしまうのでしょうか。
皮膚の構造をおさらい!
肌の水分維持に関わっているのは、表皮部分にある「角質層」です。
角質層には角質細胞があり、その細胞同志の隙間を埋めるように角質細胞間脂質が存在します。
この角質細胞間脂質は、いわばセメントのような状態。
角質細胞同志を密着させ、ぴたっと隙間を閉じています。
角質細胞は天然の保湿因子を持っており、細胞内に水分を保つことが出来るようになっているのです。
角質細胞がしっかりと水分を含んでいると、ふっくらとふくらんで弾力があります。
細胞間脂質も隙間なく角質細胞同志をつなぎ、角質層は綺麗な層になって密度の高い状態です。
角質層がこのように綺麗な状態で存在していると、外部からの刺激やウイルスが肌の内部まで侵入するのを食い止めてくれます。
肌内部に水分が満ち足りていると、表皮の油分と水分のバランスが保たれ、表皮を覆う皮脂膜のバリアと密度の高い角質層が保護バリアの役割をきちんと果たしてくれるのです。
表皮のキメは細かく、見た目にも透明感があって美しい肌になります。
肌が乾燥すると肌内部はどうなる?
水分で十分に満たされることでバリア機能を保持できる角質層。
お肌が乾燥するとこの角質層がどうなってしまうのかと言いますと、まず角質細胞が水分を十分に蓄えることができなくなります。
そのため角質細胞の形がいびつになり、弾力もありません。
また、角質細胞の間を埋める角質細胞間脂質も弱くなり、角質細胞同志を密着させることができなくなるのです。
そのため、本来ならぴたりと密着して綺麗な層をなすはずの角質層はスカスカの状態になります。
皮脂と水分のバランスも崩れてしまうため、肌のバリア機能が低下してしまうのです。
肌内部から角質細胞の隙間を通って水分が抜けだし、外部からの刺激な中まで浸透してしまいます。
角質細胞がいびつな形になり、シワっとしてしまうため、お肌表面も手ざわりが悪く、荒れた状態になります。
キメが乱れて、肌がくすんでみえてしまうのです。
乾燥肌が進むと、かゆくなるのはなぜ?
乾燥肌が悪化すると、肌にかゆみを感じるようになります。
症状がさらに進行すると、かゆみではなく痛みを感じたり、炎症を起こして赤くなってしまうこともあります。
かゆみを感じるメカニズムとは
お肌が乾燥して「かゆい」と感じているということは、体内で一種のアレルギー反応が起こっていると考えられます。
乾燥によって肌のバリア機能が低下し、外的刺激やウイルスが体内に侵入しやすくなっています。
そうした外界からの異物に対し、肌が敏感になって「かゆい」と感じるようになるのです。
体内に侵入した異物に対抗すべく、肌は「ヒスタミン」と呼ばれる物質を分泌します。
このヒスタミンがかゆみを感じる神経を刺激。
つまりかゆみとは、乾燥によって、細胞の隙間から侵入した異物を肌が感知したために生じる、肌の自己防衛機能の一つと考えることが出来るのです。
乾燥によるかゆみを悪化させないために!気をつけたいことは…
肌がかゆくなると、かゆみに神経が集中してしまいますよね。
かゆみを鎮めるために、ついついかきむしってしまう方は多いのではないでしょうか。
しかし、これはその場しのぎの対処法です。
しかも、かゆみを悪化させるおそれがありますので、おすすめしません。
お肌のかゆみを引き起こすのは「ヒスタミン」という物質であるということは前述の通り。
ヒスタミンがかゆみの神経を刺激して、かゆみが起こります。
しかし、かゆみを鎮めるために「かきむしる」という行為も、ヒスタミンの分泌を促してしまいます。
かゆみを鎮めるつもりが、結果としてかゆみを悪化させたり、範囲を広げてしまうことになってしまうのです。
ですから、かゆみを感じたらかきむしらずに、抗ヒスタミン成分や炎症を抑える成分の入った保湿クリームを塗布するのがおすすめです。
お肌がかゆい!保湿クリームはどう選ぶ?
お肌が乾燥によってかゆくなっている時は、お肌のバリア機能が低下している証です。
ですから、乾燥を改善する目的で使用する保湿クリームも、なるべく低刺激なものを選びましょう。
「敏感肌用」などと書かれているものですと、安心です。
お肌のかゆみを抑えるには、まずは肌の乾燥状態を改善することが重要。
肌の保湿に努め、肌のバリア機能を回復させましょう。
角質層にある「セラミド」で乾燥肌を改善
保湿成分でよく聞くものの一つが「セラミド」です。
これはもともと角質層内にある成分で、肌の水分保持に関わっています。
角質層はお肌の一番上の部分。
肌にきちんと塗り込めば、肌内部まで浸透させることは比較的容易です。
セラミド入りの保湿クリームを使えば、角質層の修復にも役立ちます。
壊れてしまったお肌のバリア機能を正すために、まずはセラミドを浸透させて、修復を図るのがおすすめです。
耐えられないかゆみには「抗ヒスタミン」入りの保湿クリーム
お肌がかゆくて耐えられない!
という方は、かゆみを刺激する物質「ヒスタミン」を抑える働きをする成分が入った保湿クリームを使用しましょう。
抗ヒスタミン成分として知られるのは「ジフェンヒドラミン」、「リドカイン」、「クロタトミン」などが有名です。
かゆみが我慢できなくなったら、これらの成分が入った保湿クリームを探してみて下さい。
尿素配合の保湿クリームもおすすめです
尿素は固くなった角質層を軟化させるという働きがあります。
また、角質層にある「天然保湿因子」の一つで、セラミドと同様に人間がもともと体内に持っている成分です。
ですから肌との馴染みが良く、体内にある水分を集めてくれる機能が期待できるのです。
尿素自体に保湿力はあまりありませんが、角質層の改善という点ではおすすめです。
ロコベースリペアクリーム 第一三共ヘルスケア
3つの肌脂質成分にナノ化粒子化オイル成分を配合。
しっかりと肌を潤します。
水にも強いので、持続性が高いのがポイント。
セラミド配合で、角質層の乾燥状態改善に役立ちます。
メンソレータム ADクリーム ロート製薬
乾燥によるかゆみを感じる肌におすすめ。
3つのかゆみ止め成分が配合されており、しつこいかゆみを素早く鎮めてくれます。
伸びがよく、べた付き感はありません。
エスセレクト ワムナールEXクリーム ゼリア新薬工業
尿素20%にビタミンEや抗炎症成分、保湿成分をプラス。
なめらかで瑞々しい肌に整えてくれます。
顔には使用できません。
まとめ
乾燥が進むと、感じるかゆみ。
かきむしると痕が残りますし、早めの対策をおすすめします。
特に気をつけたいのがお風呂上がりです。
お風呂から出た後は、水分が蒸発しやすく、肌の乾燥が激しくなります。
すぐに保湿クリームを全身につけ、乾燥状態にならないように注意しましょう。
きちんとケアして、なめらかな肌をキープしてくださいね。