子どもと一緒に山登りにいくなら、子ども用トレッキングシューズをお忘れなく!
山登りに最低限必要なものといえば、トレッキングシューズ、山用雨具、ザックの三点と言われています。
山に行く大人であれば、まずこれを揃えるものです。
それでは子どもの場合はどうでしょう。
子どもと一緒に山登りを楽しみたいという時に、子ども用のトレッキングシューズは必要なのでしょうか。
それとも運動靴でよいのでしょうか。
子連れ登山をする前に
子どもにもトレッキングシューズが必要?
山登りに行く場合、大人は通常トレッキングシューズを履きます。
この方が山道は歩きやすいからです。
また、足のサイズの変わらない大人は、多少値段が高くても、トレッキングシューズは何年も履けるものですから、必要な物として購入にそれほどの抵抗はないでしょう。
それでは子どものトレッキングシューズとなると、どうでしょう。
足のサイズのすぐに変わる子どもです。
運動靴ではだめなのでしょうか。
実際、運動靴で山に来ている子どももいます。
荷物がなく高低差も少なく、岩場や不整地もほとんどないような場合は運動靴でも大きな問題は起きないかもしれません。
けれども山登りとなると、断然トレッキングシューズをおすすめします。
初めての山登りで山嫌いになってもらいたくなければ、足に合ったトレッキングシューズを用意してあげましょう。
トレッキングシューズがよい理由
運動靴とトレッキングシューズの違いの一つは、足首や足を守る力の差です。
トレッキングシューズの方がはるかに足は安定しますし、捻挫のリスクも減ります。
アスファルトの道と違って、でこぼこの不整地や岩場を歩くことを考えると、足底がしっかりしているトレッキングシューズの方が、足への負担も減ります。
もう一つは、雨などで足元が濡れた場合、トレッキングシューズの方が内部への水の浸透が少ないということがあります。
運動靴は、通気性は良いのですが、その分水もすぐに浸透してきます。
ふいの雨や、夜露、あるいは湿地、前日の雨など、足場が濡れていることは十分ありうるのです。
靴の内部が濡れていると不快ですし、靴ずれやまめなどの原因にもなります。
買ってみよう、子どものトレッキングシューズ
どこで購入するのがよい?
アウトドア用品を扱うメーカーの出しているもの、靴メーカーの出しているもの、トレッキングシューズ専門メーカーのものなど、たくさんの選択肢があるなかで、どこで、どのようにして購入すればよいのでしょうか。
大人同様、子どもの足の形も人それぞれであるため、「これがおすすめ!」というように、特定のメーカーを挙げることは困難です。
子ども用のトレッキングシューズを出しているところはキャラバン、キーン、サロモン、ニューバランス、モンベルなどたくさんあります。
子どもの足に合ったシューズを購入するには、まずはアドバイスのできる店員のいる信頼できる店に行くことをおすすめします。
また、複数のメーカーの靴を取り扱っているお店の方が、足型の違う靴を同時に履き比べられるという点でよいでしょう。
子ども任せにしない靴選びを
大人でも、トレッキングシューズが足にあっているのかは、履いてみてもなかなか判断が難しいものです。
店で足を入れた時は大丈夫だったのに、いざ履いて歩いてみると足に合わずに靴擦れができる、ということはよくあることです。
子どもの場合はもっと難しいです。
履かせてみても、年齢が小さければ小さいほど、よほど大きいかよほど小さい場合くらいしか、自己申告は望めません。
一つの方法として、中敷きを出してその上に足をのせて状態を見るという方法があります。
しかしこれは最低限の見極めで、中敷きと足が合っていても、小指の上があたっていて擦れる、甲の高さやくるぶしなどが靴本体とは合わない、などという可能性はいくらでも残されています。
実際に履いて、店内をある程度時間をかけて歩いてみることは大切です。
お店によっては、疑似登山道のようなものを設けてあり、不整地を歩いた時の感じを試せるところもあります。
子どもの「この靴がいい」という言葉だけでなく、店員のアドバイスを加えてどれを購入するか判断すると、失敗しにくい靴選びができるのではないでしょうか。
我が家の場合はキャラバン「C1_JR」
購入に至るまで
我が家の場合、六歳の娘のトレッキングシューズはキャラバンにしました。
すぐに足のサイズの大きくなる子どもに、あまりに高価なトレッキングシューズを購入するのはためらわれます。
しかも、トレッキングシューズを履いて山に出かけるのは年に何回あるのかという程度でした。
だからといって、運動靴で歩かせるのは、安全面からもできかねましたし、見掛け倒しで履き心地の良くないシューズをあてがうのも、本末転倒です。
当初、衣類に関して、質が良い上、購入しやすい値段ということでモンベルを愛用していたこともあり、シューズもモンベルのものを第一候補としていました。
しかし、これは足幅のサイズがあわず断念。
そこで、ネットでトレッキングシューズ情報を収集した結果、キャラバンが有力候補として浮上してきたのです。
キャラバン「C1_JR」ってどんなシューズ?
キャラバンが子ども用として出しているのが「C1_JR」です。
これは大人用のトレッキングシューズ「C1_02S」を、ジュニアバージョンとして仕立てた子ども用モデルとなります。
余談になりますが、もし大人のトレッキングシューズも新調するということであれば、このシューズにすれば、親子でお揃いのシューズを履くというお楽しみもついてきます。
このキャラバンにした決め手はいくつかあるのですが、まずは素材が防水透湿素材のエアリファイン®であるという点です。
そして初めから二重底になっており、着脱可能なインソールを抜き取れば、サイズの微調整が可能であり、より長く履くことができるという点です。
どのトレッキングシューズにしたらよいか悩んでいる人には、選択肢に入れても損はない、おすすめの子ども用のトレッキングシューズだと言えます。
ただし、前述したように、足の形は様々ですから、必ず信頼できるお店で試し履きをしてみてください。
いざ山へ!
靴紐は大人の確認が大切
小学生にもなっていれば、靴は自分で履けます。
山登り前は、大人は自分の身支度も整えなければなりませんから、出発前というのは何かとばたばたしているものです。
ついつい、いつものお出かけの時のように、靴を履くのも子ども任せにしてしまいがちです。
しかし、トレッキングシューズは普段はいている靴とは違います。
靴紐の締め方次第で、歩きやすさに大きな違いがでてきます。
紐を締めすぎても緩すぎても、疲労を呼びますし、靴擦れやまめなど足のトラブルにもつながります。
そして、靴が足に合っているかの判断が、子ども自身には難しいように、紐がちょうどよく締められているかは、特に低学年までの子どもには判断しにくいものなのです。
大人が必ず出発前に、紐やベルトの締め具合を確認してあげてください。
登山中、飽きさせないための秘策
子どもは本来大人よりも活発ですし、身も軽いです。
さらにはしっかりと食事と睡眠がとれる状況にあれば、疲労回復も早いです。
ですから、運動不足の中高年より、はるかに山登りに適した身体をもっていると言えます。
しかし子どもの登山には、いくつか中高年とは違った問題が隠れています。
その一つが、子どもは飽きやすいということです。
山登りのコースは様々ですが、大人にとって楽に歩ける林道や、なだらかなだらだら道は、風景に大きな変化がなく、ただ歩くだけということになってしまいがちです。
そうすると、足に合ったトレッキングシューズを履いて、体力的に余裕があっても、「もう疲れたよ」「歩きたくないよ」ということになります。
何歳で山登りデビューをするかにもよりますが、歩くことが楽しいと感じられるよう、大人がサポートする必要があります。
変化にとんだコースを選ぶ、危険のない単調な道であれば電車ごっこをしながら、あるいは歌いながら、しりとりしながら、など子どもに合った遊びを取り入れつつ進むのがよいでしょう。
また、一口サイズの行動食も、飽きからくる疲労感を和らげるのに効果的です。
ラムネやあめ、チョコレートなど子どもの好きなお菓子とポケットに忍ばせておくと、飽きてきたなと思ったころに、さっと子どもの口に放り込めて便利です。
まとめ
山登りが好きな人なら、いつか子どもと一緒に登りたい、子どもにも山登りの楽しさを知ってほしいと思うことでしょう。
まだ行ったことはないけれど、いつか子どもと山登りデビューをしたいという人もいるかもしれません。
親子で楽しい山登りができるよう、ぜひ足に合ったトレッキングシューズを見つけてあげてください。
それがすべてのはじまりですから。