リハビリにはこれ!エアロバイクで楽々歩行訓練をしよう!
エアロバイクは非常にポピュラーな筋トレのマシンとして知られています。
実際どこのジムでも、エアロバイクのおいてないところはないと言うほどに、筋トレマシンとしては認知されています。
勿論ダイエットに使う人も多く、自宅で手軽に運動できるマシンとしても愛用されています。
しかしこのマシン、歩行のリハビリ訓練用に使用している人、まだ少ないかもしれませんね。
歩行のリハビリにエアロバイクって
普通歩行のリハビリと言えば、ウォーキングマシンじゃないの、と言われそうですね。
勿論ウォーキングマシンも非常に役立ってくれます。
しかし歩行という行動に必要な筋肉が劣化、もしくは失われている場合、ウォーキングマシンではつまずいたりという危険性もあるのです。
しかしエアロバイクなら、寝ていても運動できるマシンもありますし、ペダルが動いてくれて自力ではなく脚を動かしてくれるマシンもあるのです。
なので特に、長い間の闘病生活で脚の筋肉が失われた人とか、上半身の筋肉が弱った人にはお役立ちなのです。
また高齢者の場合も、一生懸命歩いて歩行訓練したのに、疲れてつまずいて結果二次災害などという危険を、軽減できるのです。
そういった意味でも、エアロバイクは歩行訓練やリハビリに大きく役に立ってくれるのです。
何故歩くのが困難になるのか
では何故エアロバイクがリハビリに有効なのか、まず歩くという行動ができなくなってしまう原因を、考えてみましょう。
少し昔の考え方では
今からそう昔ではありませんが、歩いたり走ったりするのに必要なのは脚の筋肉だけ、と考えられていた時代があったのです。
なのでアスリートも、ひたすら脚の筋トレに励みました。
また走りやすい筋肉を脚につけるのに、心砕いたものです。
勿論ランニングフォームなども研究されていましたが、それでも脚の筋肉で走るという考え方が定着していたのです。
現在では脚だけではなく
では今のスポーツ界の認識はといいますと、勿論足の筋肉は必要だけど、それ以上に上半身のインナーマッスルを重要視するようになりました。
お腹の内部奥にある、腸腰筋や大腰筋の存在が、大きく歩く走るという行動に影響していると、認知されたのです。
走ったり歩いたりする時に誰でも脚を上げます。
だらしなくデレデレ歩く時は、脚を引きずる人もいますが、正しくは脚をきちんと上げて歩いたり走ったりすることが望ましいですね。
この脚を上げるという行動が、以前は脚の筋肉でと言われていたのですが、近年これを動かすのにインナーマッスルが重要な働きをしていると、認識されたのです。
どんなに脚の筋肉を鍛えても、脚を上げるという点ではインナーマッスルが負った役目のほうが大きいのです。
今日ではアスリート界でも、まず上半身の筋肉からという訓練が、定番になっています。
腸腰筋や大腰筋は鍛えづらく落ちやすい
何しろこの腸腰筋や大腰筋、お腹の深い位置にあります。
なので触ってみることも出来ませんし、感じるのも難しいのですね。
しかもこれらの筋肉は結構わがままで、いわゆる悪い姿勢では鍛えることも使うことも出来ません。
つまり、骨盤の位置がきちんとした場所にないと、インナーマッスルの働きも悪くなるのです。
骨盤をできるだけ垂直にして、背筋をきれいなS字カーブに保たないと、使うことの出来ない筋肉なのです。
使わなければ筋肉は衰えます。
腸腰筋や大腰筋が衰えて脚が上がらなくなると、結果歩行も困難になってしまうということです。
しっかりと上がらない脚で歩くのは、疲れますし距離も稼げません。
歩く距離が減ればなお、筋肉も弱ってしまいます。
結果、悪循環に陥ってしまうのですね。
高齢者や手術後のリハビリには
こういった状況はまず、高齢者や退院後の人の多く見受けられます。
高齢者の場合
年を取れば身体自体、劣化は免れません。
どんなに鍛えている人でも、こればかりは仕方のないことです。
腰が曲がったりするのも、この劣化によるものです。
そして腰が曲がるということは、骨盤の位置がずれ込んでしまうことでもあります。
ただでさえ弱った筋肉なのに、骨盤のずれでインナーマッスルが働かなくなると、これはもう歩行に困難が出て当然です。
歩けなくなれば脚の筋肉自体も落ちます。
勿論歩行には脚の筋肉も必須ですから、これが落ちてしかもインナーマッスルもとなると、歩行中につまずく危険性も上がります。
結果、歩くのが怖いのでなお歩かなくなる、と言う悪循環に陥りやすいのです。
入院などしていた人の場合
入院などで寝たきりの生活もしくは、バリアフリーの生活が長くなった場合、これも脚の上げ下げが足りなくなってしまいます。
寝ている時間がながければ勿論、脚の筋肉は落ちます。
歩く時間も少なくなりますので、脚を上げる機会も減ります。
しかも病院は完全バリアフリーです。
歩行訓練していても、凸凹のない廊下です。
脚を上げなくても歩けてしまうのですね。
安全性を重視しているのが、歩行に対しては逆効果になることがあるのです。
エアロバイクはこれらの人の訓練に
では何故こういった人のリハビリに、エアロバイクが向いているのでしょうか。
インナーマッスルが衰えると脚が上げられないけど
インナーマッスルが衰えてしまうと、脚を上げられなくなりますが、逆を言えば脚の上げ下げをしていられれば、劣化を最低限に抑えられますね。
エアロバイクの場合、ペダルを踏むという行動が脚の上げ下げを自然にやってくれます。
ウォーキングを違ってペダルを踏むので、つまずく危険も少ないのです。
電動で動いてくれるペダル搭載なら、踏むのがまだきつい状態でも脚の上げ下げが出来て、インナーマッスルを鍛えることが可能なのです。
姿勢をできるだけ整えて使用すれば、脚の筋肉だけでなくインナーマッスルも鍛えることが出来るのが、エアロバイクの大きな強みなのです。
寝たままでも脚の上げ下げができる
残念ながら今のところどうしても、完全に起き上がってエアロバイクに乗るのは、体力的に無理、と言う人もいます。
でもそのままでは衰えがひどくなる一方ですね。
ウォーキングマシンでは不可能なこういった人の場合も、エアロバイクなら寝たままで使用できるものがあるのです。
仰向けに寝て使用ができるので、しかもペダルが自動で動いてくれるものなら、かなりの筋トレが期待できます。
寝た姿勢でもS字カーブがキープできないほど腹筋背筋が弱っていても、ウエストの後ろに枕をあてがうなどすれば、S字カーブもキープできます。
危なげなく、起き上がって運動できるようになるまでの間、上半身の筋肉を保つことが可能なのです。
特に手術後安静状態が長かった人には、おすすめですね。
膝などの関節部に問題が起きた人の場合
特に怪我がひどいとかでなくても、運動中に関節部に負荷をかけすぎて、ちょっと無理をすると痛みを感じる人もいます。
アスリートには日常茶飯事のことです。
こういった場合、無理に運動すると大事な関節を完全に痛めてしまうことがあります。
しかし特にアスリートの場合、そんな時でも筋トレを休むわけには行きません。
そんな時にエアロバイクを使用すれば、少なくとも上半身の筋力の低下は防げます。
膝関節などは負担をかけないよう不可を低くして、脚の上げ下げに集中すれば、インナーマッスルに対する筋トレは出来ます。
どうしても休めないという人には、エアロバイクで腸腰筋大腰筋だけでもしっかりとキープするのも手です。
まとめ
ダイエットや普通の筋トレ、天気の悪い日のトレーニングにも勿論、エアロバイクは大きく役に立ってくれます。
しかしリハビリという面で、もっと注目されて欲しい感もあります。
ウォーキングなどよりも脚自体への、関節部などへの負担も少なく、つまずいたりする危険もほとんど無く筋トレが出来るのです。
怪我をした時など、エアロバイクの使用に切り替えるということ、覚えておいて下さい。