ベイトリールへのPEラインの巻き方と、PEが適した釣り方とは?
本格的にルアーフィッシングでPEラインが一般的にも使われるようになって長年経ちましたが、それはまだまだスピニングリールでのことだと思います。
いまだにベイトリールではバックラッシュの怖さなどの理由から、スピニングリールに比べると普及しているとはいえないでしょう。
今回はそんなベイトリールでPEラインを使う場合の基本的な巻き方や、使える釣り、注意点などを解説していきたいと思います。
ベイトリールにPEラインを巻くには
最初にベイトリールにPEラインを巻く手順を紹介していきます。
PEラインは他のナイロンラインやフロロカーボンラインに比べると、少し気を使って巻いていかなければトラブルの原因となってしまいます。
しかし、しっかりと手順を守ってベイトリールに巻いて使えば釣りの幅が広がるのも事実です。
それでは下記に解説していきます。
PEラインを湿らせておく
PEラインはなんといっても熱に弱いです。
そのため新品のラインを巻く前には、一度水を掛けて湿らせておくようにしましょう。
そして絶対にラインが巻いてあるスプールボビンのふちに、ラインを巻いている状態で触れないようにしてください。
ふちにラインが当たってしまうと、その場で摩擦熱が発生してしまいますので、気を付けてください。
スプールにナイロンの下巻きをする
PEラインはどの号数になっても、金属、また結ぶ場所に太さがあると滑りやすく、結び目がほどけてしまいがちです。
なので、ベイトリールにPEラインを巻いていくときは、スプールの金属面が隠れるくらいまでナイロンラインで下巻きをしてみてください。
下巻きに使うラインは10ポンド以下の細いラインがおすすめです。
しっかりと平行になるように適度な力で巻く
スプールに下巻きをしたら、その下巻きとメインで巻くPEラインを結束します。
ここでの結束は電車結びがおすすめで、巻き付けの回数はPE、ナイロンともに5回ずつくらいにしておいたほうが滑りにくくなり安心です。
そして、巻いていくときですが、PEライン同士でラインが噛み込んでしまわない程度に、平行になるように適度な力で巻いていきましょう。
これにはちょっとしたコツも要りますので、最初は釣具店で巻いてもらってみるなどの方法を取ってみるのも良いと思います。
そして最後にできればラインコーティング剤を付けておくと、ラインの滑りがよくなり、かつ長持ちしますのでやってみてください。
ベイトリールでPEラインが使いやすい釣りとは?
では実際にPEラインが使いやすい釣りにはどんなものがあるでしょうか。
PEラインの特性は伸びが少ないこと、しなやかなこと、木やウィードなどの柔らかい障害物であれば耐性があることが挙げられます。
これらを理解しつつ使っていくことでより釣果を伸ばしていくことが出来ると思います。
それでは早速紹介していきます。
船からのタイラバの釣り
疑似餌を使うベイトリールの釣りで最もPEラインが早く普及したのが、タイラバの釣りではないでしょうか。
タイラバではキャスティングを伴うことが少なく、落とし込んでから巻き上げという一定の釣り方なので、バックラッシュを気にせず、PEラインのメリットが活かしやすかったからだと思います。
今では必須となっており、マーカーが付いているPEラインを使うことをおすすめします。
スローピッチジギング
ゆっくりと幅広なメタルジグを使って行っていくのがスローピッチジギングです。
ジギングではそれまでフォールで魚を誘っていくことはあまりありませんでしたが、ベイトリールとPEラインという組み合わせにより一般的にも普及してきました。
細めのPEラインを使ってゆっくりと確実にファイトしてランディングしていくスリリングでテクニカルな釣りを楽しむことが出来るでしょう。
ブラックバスのウィードクランキング
ブラックバスはウィードがあると、その快適さから好んで隠れ場所としていることが多いです。
そのウィードエリアは人気もあるので、リアクションバイトを取るような釣り方が必要となってきます。
そこでよく使われるのがクランクベイトです。
クランクベイトをウィードに軽く引っ掛けて勢いよく外すと、リアクションバイトを誘発しやすいからです。
その時には伸びの少ないPEラインの特性が活きてきます。
ライギョのフロッグ
ヘビーカバーのライギョのフロッグゲームでは、昔からPEラインが使われてきました。
非常に太い6号以上のラインを使って積極的にカバーを攻めていくのが魅力です。
強度を高めるために先端部分には、ラインで輪を作って二重にしてフロッグを結ぶのが一般的です。
ビミニツイストや三つ編みといわれるラインシステムは自宅でしっかり練習しておくことをおすすめします。
ベイトリールでPEラインを使うときに気を付けること
ここではベイトリールでPEラインを使うときに気を付けてほしいことを紹介しておきます。
せっかくのメリットがあるPEラインであっても、トラブルがあっては台無しです。
ただし、ここで挙げていることに気を付けていれば大丈夫です。
それでは解説していきます。
細すぎる号数は使わない
ベイトリールで使うPEラインはキャスティングのときには細すぎる号数は使わないほうが良いです。
理由としては、スプールとボディーの隙間にラインが入り込んでしまい、ブレイクすることがあるからです。
PEラインは号数もですが、意外と扁平になっていてしまったりするので、その部分で噛み込みを起こしたりしてしまうことがあります。
細い号数はスピニングリールで使うようにしてトラブルが起きにくいようにしましょう。
緩く巻き過ぎないように気を付ける
PEラインは巻き取りのときにしっかり力を掛けて巻き取るようにしてください。
緩く巻いてあると、ライン同士の噛み込みやキャスト時のブレにつながり、高切れやバックラッシュにつながりやすくなってしまいます。
特にアクションを伴うような場合は、スプールに巻かれるラインに抵抗が掛かったり掛からなかったりしますので、たまにロングキャストして指でラインに抵抗を掛けつつ巻き取るなど対処したほうがよいです。
根がかりしたときはロッドを煽り過ぎない
PEラインは伸びが少ないので、あまりにも力を掛けすぎるとその負荷がロッドやリールに直接的に掛かってきてしまいます。
特に根がかりした時は、ロッドで煽らずにラインブレイカーなどを使ってゆっくり引っ張るようにしてください。
ゆっくり引っ張ることでフックが伸びたりしてくれることも多く、回収率も挙げることが出来るかと思います。
おすすめのPEライン対応ベイトリール
私がおすすめしたいPEライン対応ベイトリールは、シマノのスコーピオンDCです。
このベイトリールの特徴は、デジタルで制御するブレーキシステムです。
PEライン対応のセッティングがありますので、PEラインを使うときにはまずそれに設定しておくとよいでしょう。
このデジタルでの制御できるブレーキシステムですが、PEラインでよくあるライン同士の噛み込み時のスプール回転のブレにもしっかりと対応してくれるのが魅力です。
ぜひ使ってみてください。
まとめ
今回はベイトリールへのPEラインの巻き方と適した釣り方、注意点について解説してきましたがいかがでしたでしょうか。
しっかりと使いこなしていくことで、ベイトリールでのPEセッティングはより幅広い攻略方法を生み出してくれることと思います。
ぜひ今回の内容を参考にして、ベイトリールでPEラインを使ってみてもらえればと思います。