どちらのバーボンウイスキーが好みですか?ケンタッキーとテネシー

バーボン

バーボンウイスキー

アメリカ合衆国中東部にあるケンタッキー州バーボン郡が、バーボンウイスキーの誕生の地といわれます。

ケンタッキー州は世界の95%を生産しているといわれるバーボンウイスキー最大の生産地です。

他方、テネシー州で作られたバーボンウイスキーはテネシーウイスキーと呼びます。

生産量ではケンタッキーに引けを取りますが、世界的に有名な銘柄があります。

ケンタッキーとテネシー、どちらがお好みですか?



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バーボンウイスキーとは

穀物から作られる蒸留酒をウイスキーと呼びますが、バーボンもウイスキーに分類されます。

しかし、大麦麦芽を原料とする一般的なウイスキーとは異なり、トウモロコシが原料です。

アメリカの法律で「原料にトウモロコシを51%以上含み、アルコール度数80%以下で蒸溜し、さらに内面を焦がしたホワイトオークの新樽で、アルコール度数62.5%以下で最低2年間貯蔵・熟成した酒」と細かく定義されています。

特徴はトウモロコシ由来の甘い香味と、熟成に使う樽から移るバニラ香や赤い液色です。



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バーボンウイスキーの歴史

アメリカ東部では海を渡ってやってきた移民たちによって、17世紀半ばから蒸留酒が作られていました。

独立戦争後、ウイスキーが課税対象になると、それから逃れるため、酒造業者たちは内陸のケンタッキーやテネシーに移動し、トウモロコシを使ったバーボンウイスキーが作られるようになりました。

バーボンという名前は、ケンタッキー州バーボン郡に由来します。

バーボンはBourbonと書き、フランス語ではブルボンと読みます。

独立戦争のときに支援してくれたフランスに謝意を示す意味で名付けられました。

バーボンの製法

主原料はトウモロコシですが、トウモロコシ以外にライ麦、小麦などを使います。

これらを大麦麦芽で糖化し、アルコール発酵させますが、発酵がゆっくり進行して香りが高くなるように、過去に蒸留した蒸留残液の上澄みが仕込み水に加えられます。

これをサワーマッシュ製法といい、バーボンの製造工程の特徴です。

蒸留は連続蒸留器で行われ、アルコール度数70%程度に濃縮されます。

その後、水で希釈して樽詰め・熟成されます。

樽は内面を焦がしたホワイトオークの新樽が使われます。

熟成後、水を加えてアルコール度数を40~45%に調整し、瓶詰めします。

ケンターキー州

アメリカ合衆国中東部に位置するケンタッキー州はバーボンの他にも、ケンタッキーフライドチキンの本社、19世紀後半の英国ビクトリア朝風の建物が残るオールド・ルイビルなどが有名です。

さらにエイブラハム・リンカーンとモハメド・アリの出身地です。

また、世界のホースキャピタル(競走馬の都)と呼ばれ、競走馬の牧場が多くあります。

デープインパクトの父・サンデーサイレンスもケンタキー州で生まれました。

アメリカ三冠レースのケンタキー・ダービーはチャーチルダウンズ競馬場で開催されています。

テネシー州

テネシー州はアメリカ合衆国の南部に位置し、北でケンタッキー州と接しています。

州都はナッシュビルでカントリーミュージックの本場として有名です。

ギブソンギターもナッシュビルに本拠地を置いています。

人口が最も多い都市はメンフィスで、エルビス・プレスリーが音楽活動を開始した街で、ブルースの聖地とよばれます。

フェデックスの本社もあります。

しかし何といっても、テネシーワルツが有名ですね。

ケンターキーの銘柄

バーボン造りに使われる水は、ケンタッキー州特有の「ライムストーンウォーター」が用いられます。

ライムストーンとは石灰岩の地層で、この地層でろ過された良質の地下水が湧き出ています。

この水は鉄分やミネラル分の少なく、酒の醸造に適しています。

ケンターキーには、名の知れた銘柄が多くあります。

「IWハーパー」、「ワイルドターキー」、「ジンビーム」、「フォアローゼス」や「アーリータイムズ」などです。

ご存知の銘柄があると思いますが、「ジンビーム」、「メーカーズマーク」や「フォアローゼス」は日本の酒造メーカーの傘下です。

テネシーの銘柄

テネシー州で作られ、チャコールメローイング製法で作られたバーボンウイスキーをテネシーウイスキーとして定義しています。

チャコールメローイング製法とは蒸留酒を樽貯蔵の前に、テネシー州産サトウカエデの炭でろ過することです。

時間のかかる工程ですが、芳醇で、まろやかな味になるといわれています。

そのテネシウイスキーを代表するのが、「ジャックダニエル」です。

飲んだことはないけれど、名前は知っているという人は多いでしょう。

それほど知名度が高い銘柄です。

ミック・ジャガーやジミー・ペイジなどロック・ミュージシャンがボトルを持っている写真が数多く残っています。

バーボンの飲み方

バーボンウイスキーは原料のトウモロコシからくる独特の香味と、熟成樽から移るバニラ香や赤い液色が特徴です。

いろいろな飲み方がありますのが、雰囲気や気分に合った飲み方で味わって下さい。

おすすめの飲み方は、お洒落で大人の雰囲気のオンザロックとグラスが霧のような水滴に包まれるミストスタイルです。

オンザロックは溶けにくい大きな氷を1~2個入れますが、ミストスタイルはクラッシュドアイスをグラス一杯に入れます。

他にも、ケンターキーならではのカクテル、ミント・ジュレップもおすすめです。

まとめ

バーボンウイスキーはモルトウイスキーに飽きた方に、特におすすめです。

日本酒や焼酎にも似たところがありますので、これを機会に味わってみて下さい。

隣り合った州のケンタッキーとテネシー、どちらのバーボンウイスキーがおいしいのでしょう?

知名度ですとテネシー州の「ジャックダニエル」に軍配が上りますが、バーボンの生産量ですとケンタッキー州が圧倒しています。

いろいろな銘柄を紹介しましたが、味も香りも銘柄によって少し違ってきます。

飲み比べてみて、これだというバーボンウイスキーを探して下さい。

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