原料や国、時代背景によるバーボン比較
バーボンはアメリカンウイスキーと呼ばれる通りアメリカを原産とする穀物より生産されるウイスキーの一種です。
独特な甘い香り、穀物のや焦がしダルのフレーバーの愛好家は大変多く人気のスピリッツです。
今回はこのバーボンとヨーロッパより生まれたウイスキーの比較を原料や国、時代背景と照らし合わせて紹介したいと思います。
バーボンの生まれ
アメリカ開拓時代、イギリスより進行してきた開拓民がアメリカの地でスコッチウイスキーのノウハウで生産を試みました。
しかしながらヨーロッパとアメリカでは気候の差は大きく、原料である小麦よりも大麦やライ麦、トウモロコシといった穀物の生産の方が適しており、それらの原料を使ってウイスキーを目指した物とされています。
バーボンの由来
上記のきっかけで生産が行われたアメリカン・ウイスキーであるが、時代はアメリカ独立戦争へと入ります、イギリス領より独立を果たしアメリカ合衆国となった。
その際にアメリカへ味方をし独立を手助けしたのは、フランスでした。
その友好の証に自由の女神が贈与されるというような背景があります。
その際のフランスの王朝「ブルボン朝」より名前をとり。
アメリカのウイスキーを「bourbon」バーボン・ウイスキーと呼ぶようになったのでした。
焦がしダル
バーボンの特徴の一つとして熟成樽の内側を焦がすという作業があります。
これがバーボンのフレーバーの特徴でもあるのですが、なぜこのようなことをするのか所説あります。
ヨーロッパのウイスキーでは香りづけにピートと呼ばれる泥炭を使い樽にフレーバーをつけます。
泥炭の代用として樽を焦がしたという説。
また、魚類を詰めていた樽を代用する際に臭いを落とすために焦がしたという説もあり、結果としてバーボンの代表的な特徴となっています。
他国ウイスキーとの比較
バーボンと日本のジャパニーズウイスキーとはどうちがうのか。
現在日本に存在するジャパニーズウイスキーの起源はNIKKAで有名な竹鶴政孝氏のスコッチウイスキーの研究留学から始まっているといわれています。
そのためジャパニーズウイスキーは製法がスコッチウイスキーに限りなくちかく、バーボン・ウイスキーはアメリカの開拓と共に試行錯誤を重ね現代の形になったように歴史と共に進化してきたのです。
他国ウイスキーとの比較その2
バーボンと並ぶアメリカの隣国であるカナダのカナディアン・ウイスキーがあります。
原料こそバーボンに近しいものを使っていますが、アメリカ独立以降カナダを植民地としていたイギリスから後発で製法が伝わり、独自の製法を模索してできたバーボンとは異なり、製法はイギリスのそれに限りなく近い製法がとられています。
また、アメリカに禁酒法が敷かれた際にバーボンに代わり、名前を大きく上げたという歴史もあります。
whiskyとwhiskey
バーボンウイスキーの表記はwhiskeyと書かれ、ヨーロッパのウイスキー表記whiskyと区別される。
これは開拓時代のアメリカ開拓民がバーボンウイスキーを心の“カギ”としてきたという説や、独立心よりスコッチウイスキーとの差別化を目指した表記という説があります。
そのため、ヨーロッパのウイスキーを忠実に目指したジャパニーズウイスキーやカナディアンウイスキーではwhiskyの表記が使われているのです。
地域による表記
バーボンの中でも有名なものに”ジャックダニエル”という銘柄があります。
この“ジャックダニエル”は一般的にはバーボンの部類に入るのですが、“テネシーウイスキー”というジャンルに分類されます。
このテネシーウイスキーは製法の過程で、サトウカエデの炭を使い濾過を行い、かつテネシー州で作られたバーボンの事を“テネシーウイスキー”と呼びます。
“ジャックダニエル”は“テネシーウイスキー”の代表格といえます。
まとめ
バーボンの歴史はアメリカ合衆国の歴史と共に生まれてきたといっても過言ではありません。
そこには穀物の甘い香り、焦がし樽のフレーバーというようにスコッチウイスキーとはまた違うアメリカが生み出したウイスキーの味、歴史的背景や開拓民の想いを想像しながらバーボンを嗜むのも新しい楽しみの発見になるのではないでしょうか。