ブランデーの原料が分かる!代表的な原料8選と保存方法を学ぼう
大人になったら飲みたいお酒ブランデー。
どのような原材料が使われているかご存知ですか?
ブランデーには大きく分けて2つの原材料が使われています。
「ぶどうを原材料とするブランデー」と「ぶどうを使用しないブランデー」に分けられます。
ここでは、更に詳しく知るために8つの原料をピックアップしてご紹介。
そして、手に入れたブランデーを保存する方法も学びましょう。
目次
ぶどうが原料のブランデー「コニャック」
世界でも有名な「コニャック」は聞いたことがある人もいるのでは?
コニャックはフランスのコニャック地方で作られたブランデーです。
原料となる葡萄は、ユニ・ブラウンが使われ、伝統製法である銅製のポットスチルを使って作ります。
単式蒸留を二度ほど行い、アルコール度数70%位の聖留分をオークの樽で2年以上熟成後、水で薄めて製品化します。
色付けにカラメルを使用することもあります。
コニャックは、品質が良く愛されているブランデー、代表の銘柄はレミー・マルタンやヘネシーとなります。
通常のブランデーでは味わえない口当たりの良さと、豊かな香りが特徴のコニャック。
とても高額なお酒なので、特別な日に飲んでみたいブランデーです。
ぶどうが原料のブランデー「アルマニャック」
コニャックと肩を並べる二大銘酒の一つアルマニャック。
フランスの西南部にあるアルマニャック地方で醸造されるブランデーです。
土の質によって3つの産地に分けられ、原料となる葡萄はユニ・ブラウンやフォル・ブランシュなどを使用します。
ぶどうを収穫するとアルマニャック型の連続式蒸留器を使って一回蒸留後、ガスコーニュ産の樽で熟成します。
代表的な銘柄は、ジェラスやシャポーがあります。
基本的にストレートで飲み香りを楽しみましょう。
繊細で優雅な味わいはブランデー好きなら虜になるはずです。
カカオの強いチョコレートと一緒に楽しめば、カカオの苦みとアルマニャックの甘~い香りがベストな相性、じっくりと味わいながらのんびり飲みたいブランデーです。
ぶどうの絞り粕で作る「グラッパ」
イタリア特産の蒸留酒。
一般的なブランデーとは違い、ぶどうの絞り粕を使って発酵させ、アルコールを蒸留して作るブランデーです。
樽の熟成を行わないものが多いので、無色透明な物が多いのも特徴。
ぶどうの香りがほのかに香る商品もあり、残った種から食用オイルも作れ、皮などの残りは葡萄の木の肥料としても使えるエコロジーなお酒でもあります。
イタリアではバールなどで気軽に飲める庶民的なお酒、日本では、ファミリーレストランなどで飲む事ができます。
食後のお酒として会話を楽しみながら飲みたいお酒です。
ぶどうが原料の「ピスコ」
ペルー原産のぶどうの原料を使用した蒸留酒。
色は無色透明か琥珀色をしています。
このお酒は、16世紀にカナリア諸島からペルーにぶどうが持ち込まれたのが始まりです。
ぶどう作りはペルーの気候にマッチしており、栽培が盛んに行われました。
ピスコの定義は、ペルーのピスコ地方で栽培されたぶどうを伝統製法で作ったものだけが認められています。
代表的な飲み方は、カクテルピスコ・サワーやキンキンに冷やしてストレート、オンザロックも美味しいです。
フルーツカクテルとも相性が良く、カイピリーニャやモヒート風にしても楽しめ、寒い冬にはグラスで温めながら飲んでも良いお酒です。
ぶどうの絞り粕でできる「ポマース」
このブランデーは、ワイン醸造造語に出る発酵後のぶどうの粕を蒸留して作られます。
得られたエタノールは、蒸留酒として使われて様々なリキュールに加工され商品化されます。
日本ではポマース・ブランデーと言われ親しまれています。
リンゴが原料「カルヴァドス」
カルヴァドスはフランスのノルマンディー地方でつくられます。
りんごを原料にした蒸留酒で、この地域で作った蒸留酒のみカルヴァドスと名乗れます。
りんごの他に10~30%位、西洋ナシを使用することが多いブランデーです。
製法は、スイート、ビター、ビタースイート、サワーの4種類あり、バランスの良いカルヴァドスをつくるには熟練の技や知識が必要。
天然の製法で発酵後、オーク材で作られた樽で最低5年熟成されます。
その後、2回蒸留されやっと完成します。
手間ひまかかったお酒は、有名な名画イングリッド・バーグマン主演の凱旋門にも登場したことでも有名。
商品化されているものに、りんごが丸ごと入った風味豊かな商品もあります。
ストレートでチーズなどと一緒に楽しむのがおすすめ、りんごジュースやオレンジジュースで割ると飲み口の良いカクテルとしても楽しめます。
さくらんぼが原料「キルシュヴァッサー」
ドイツシュヴァルツヴァルトの名産品。
さくらんぼを丸ごと潰したものを発酵させ、6週間前後寝かせます。
その後、蒸留すると無色透明のスピリッツができあがります。
この製品は、スポンジケーキに塗るシロップに使われることが多く、香り豊かな特徴をいかし製菓用に活躍しています。
また、カクテルの材料としても使用され、アカシアなどに入っています。
すももが原料「スリヴォヴィッツ」
プラムブランデーとも呼ばれ、果実から作られる醸造酒です。
主な産出国はセルビア、スロベニア、ポーランドなど多国あり、店頭で買うものから自家製の物まである庶民的なブランデーです。
このお酒は、すももを丸ごと潰して圧搾し発酵させて作り、場合によっては、酵母やでんぷん、砂糖を加えることもあります。
発酵後は、蒸留しますが、蒸留の回数などは地域性があり様々な作り方があります。
このお酒は、原料に小麦粉を含んでいないため、小麦粉を禁じるユダヤ教の過越祭の期間も飲む事が許されています。
生産者は各国におり、ブルガリアでは修道院が設置された14世紀から製造が続けられています。
当初のレシピでは40種類のハーブを使用しており、歴代の修道院長が製法を受け継いできた伝統のあるお酒でもあります。
ほとんごが、原産国で消費されているので日本では馴染の薄いお酒、一口飲むと口の中にプラムの香りが爽やかに広がって美しい色合いと共に楽しむことのできるお酒です。
どこかで見かけたらぜひ、飲んでみて下さい。
ブランデーの保存方法
ブランデーを手に入れたら保存方法がとっても大切です。
未開封のブランデーは熱と直射日光を避ければ、長期間保存が可能ですが、樽の中ではないので熟成はしません。
一般家庭なら冷蔵庫の野菜室がベストです。
そして、未開封のブランデーは賞味期間が無く、きちんとした保存状態ならいつまでも美味しさが保たれます。
そして、注意が必要なのは開封後のブランデーです。
アルコール度が高く菌が繁殖しづらいイメージがありますが、一度空気に触れると劣化し始めます。
基本は、直射日光や暑さを避けることと、空気になるべく触れさせないことが大切です。
アルコール度が高いお酒なので、開封してそのまま放置してしまうとせっかくのアルコールも飛んでしまい味が落ち始めます。
開封したブランデーは、テープなどで口を塞いだ後にフタをしましょう。
そして、野菜室へ入れて、なるべく早めにおいしく頂きましょう。
まとめ
憧れのお酒ともいえるブランデーですが、様々な手法や種類がありました。
そして、高額なブランデーだけではなく、日常的に楽しめるカジュアルなブランデーもありましたね。
香り豊かなブランデーは、30分程度かけてゆっくり飲みたいお酒です。
好みのBGMを聴きながらグラスを傾ければ、きっと一日の疲れが癒されるでしょう。