世界で一番売れているアメリカン・ウィスキー。ジャックダニエル。
ジャックダニエルは、世界で最もよく売れているアメリカン・ウイスキーです。
あの有名な、ボトルデザインは、ウイスキー好き以外にもよく知られているでしょう。
そしてまろやかで、香り高く、飲み口の柔らかい、ジャックダニエルは、ナッツやドライフルーツとも相性がよく、コーラで割って、ブラックハイボールとして、今日も世界中で愛され、飲まれていることでしょう。
アメリカン・ウイスキーはどうやってできるのか?
アメリカン・ウイスキーは、ケンタッキー州のバーボンウイスキーと、テネシー州のジャックダニエル。
バーボンの製法や原材料、ウイスキーを寝かせる樽にいたるまで、ケンタッキー州の法律により、厳格に決まっています。
例えば原料のコーン。
51%以上80%以下で作られなければなりません。
決められた製法を守って作られて初めて、バーボンと名乗ることができます。
ジャックダニエルは?
ジャックダニエルは、お隣のテネシー州で蒸留されたウイスキーです。
ほぼ作りかたはバーボンと一緒なんですが、仕上げにチャコールメローイングという製法、サトウカエデの炭を大きな樽に敷き詰めて、その上から原酒を一滴一滴たらして、ろ過するという手間暇をかけ、口当たりの良い、まろやかな味に仕上げられています。
ジャックダニエルの誕生秘話?
貧しい家庭に生まれたジャックダニエルは、家族の友人に預けられ、教会と蒸留所を持ったダン・コール家に雇われたそうです。
それをきっかけに、テネシーウイスキー独自のリンカーン郡製法と呼ばれる、チャコールメローイング製法を教わったそうです。
彼の生い立ちが貧しかったことや、預けられた先がテネシー州の蒸留所を所有していたこと、
さらにその土地ならではの製造方法が、彼独自のウイスキー作りへと導いていきます。
そして、13歳の時にこの蒸留所を、ダン・コールから譲り受けることになり、アメリカ最古の蒸留所、ジャックダニエルの歴史が始まることになるのです。
オールドNo.7
1904年、ミズリー州セントルイスで開かれた、万国博覧会で世界各国のウイスキーの中から金賞を受賞し、世界にその名を知られるようになりました。
その時のウイスキーの名前がオールドNo.7。
名前の由来は諸説ありますが、のちのあの有名なジャックダニエル、ブラックラベルになります。
禁酒法の時代から、現代まで
1919年に、アメリカ政府によって禁酒法を施行され、50年続いた蒸留所は事実上の閉鎖となってしまいました。
禁酒法が撤廃されたあと、ジャックダニエルの甥にあたるレム・モトローにより再建されるが、彼の死後蒸留所を継ぐ者がおらず、彼の家族により
現在のブラウン・フォーマン株式会社に売却され現在に至ります。
日本では、現在アサヒビールが輸入権をもって販売しています。
愛されるジャックダニエル、楽しみ方
世界で愛されているジャックダニエル。
特にロックミュージシャンに愛されていることでも有名です。
ガンズアンドローゼスのギタリスト、スラッシュは一時期常にジャックダニエルを持ち歩く程の中毒だったそうです。
他には、モーターヘッドのレミーキルミスターは、コーラのジャックダニエル割りを愛飲していると言われています。
この飲み方は通称レミーと呼ばれることもあるとか。
但し、気をつけて飲まないと、コーラのジャックダニエル割り、かなり度数が高く酔いそうです。
まとめ
世界で愛される、ジャックダニエルとバーボンとの違いは、ジャックダニエルの運命によって、生まれたものと言えるのではないでしょうか?さらにテネシー州の蒸留所でなければ、その土地独自の製法でウイスキーを作ることもなく、あのまろやかで、深い甘みのある琥珀色のフレーバーに、私たちは出会えなかったかもしれません。
今日もその歴史や風土に感謝しながら、ジャックダニエルやバーボンを楽しみたいと思います。