これはブランデーなの?今さら聞けないお酒の種類を解説
ブランデーという名前を聞いたことはあっても、どんなお酒なのかよく分からない方は多いのではないでしょうか。
コニャックやバーボンなど、さまざまなお酒の名前がある中で、ブランデーなのかどうかは知らないものもあるでしょう。
ここでは、ブランデーの基本的な情報や種類を説明した上で、ブランデーと間違えやすいお酒を紹介します。
目次
ブランデーは果汁を発酵・蒸留させたお酒
ブランデーは、果実を絞って発酵させたものを蒸留し、熟成させた蒸留酒です。
ブドウを使うのが一般的ですが、他にもリンゴやミカン、サクランボ、キイチゴなど、さまざまな果物のブランデーがあります。
もともとフランスが発祥とされており、コニャック地方で作られるコニャック、アルマニャック地方原産のアルマニャック、ノルマンディー地方のカルヴァドスを三大ブランデーと呼びます。
高級なブランデーには産地や製法、熟成年数など厳しい規定があり、どれか一つでも条件を満たさなければ
リンゴから作られる珍しいブランデー、カルヴァドス
フランスのノルマンディー地方で栽培されるリンゴから作ったアップルブランデーです。
度数は他と変わりませんが、爽やかな味わいから女性にも飲みやすく、近年人気が高まっている種類です。
リンゴ以外に西洋梨が使用されているものやブレンドもあります。
ストレートで飲むのが一般的ですが、抵抗がある方はトニックウォーターで割るとカルヴァドスの甘味が引き立ちます。
リンゴのまろやかで香り高い風味を活かして製菓にも利用されています。
イタリア特産のグラッパはブドウが原料でも一味違う
イタリア原産のブランデーで、ワインを作る際に使用されたブドウの皮・種・果汁などの搾りかすを使って製造するのが特徴です。
10世紀ごろ、上流階級しかワインを飲めなかった時代に、農民たちが自分で栽培したブドウの酒を飲めるよう作り出したといわれています。
グラッパの多くは蒸留した後すぐに瓶詰めされるため無色透明ですが、最近ではオークやアカシアなどの樽で熟成させた琥珀色のものも市場に出てきています。
また、同じようにフランスでもブドウの絞りかすを使ったブランデーがあり、こちらは「マール」といいます。
サクランボを使ったドイツのキルシュヴァッサー
キルシュヴァッサーはドイツのシュヴァルツヴァルト地方で作られるチェリーブランデーで、サクランボの果汁を発酵・蒸留させて作られます。
無色透明でサクランボの甘く爽やかな香りが特徴で、ドイツ国内だけでなくヨーロッパで広く親しまれているお酒です。
水割りやカクテルにしても美味しいのですが、一番のおすすめはストレート。
ドイツの人もビールをお供にそのままで味わっています。
なお、サクランボをスピリッツにつけたいわゆる「リキュール」のこともチェリーブランデーと呼ぶことがあるので、ブランデーを楽しみたい場合は注意が必要です。
ウイスキーとブランデーは何が違う?紛らわしいポイントを整理
ウイスキー
琥珀色の見た目や同じ蒸留酒であることから、ブランデーと混同されやすいお酒の1つです。
大きな違いは、大麦やライ麦、トウモロコシといった穀物を原料としているところ。
代表的な原産地も、スコットランドやアイルランド、アメリカなど、ワインやブランデーとは異なっています。
バーボン
バーボン・ウイスキーの略で、アメリカのケンタッキー州を中心に生産されているアメリカン・ウイスキーの1種です。
主な原料はトウモロコシが多く熟成年数も若いため、大麦をメインとするスコッチとは風味が大きく異なっています。
ストレートやロックの他、水割りやソーダ割りなども楽しめます。
まとめ
果実酒を蒸留させて作るブランデーには、フランス原産の三大ブランデー以外にさまざまな種類があり、どれから挑戦しようか迷ってしまうほどです。
よく混同されやすいウイスキーとは、産地や原料などが大きく違っています。
ブドウ以外にもリンゴやサクランボなどのブランデーもあるので、興味をひかれたら酒屋さんでチェックしてみてくださいね。