美しい自然の中で造られるバーボン! モンタナ州のバーボンを味わおう。

バーボン

バーボンと言えばケンタッキーですよね。

大手ブランドが軒を連ね、メジャーなバーボンはほとんどケンタッキーの蒸留所から生み出されています。

しかし、バーボンは全アメリカの宝。

ケンタッキー以外でも様々な蒸留所が個性的なバーボンを作っています。

ご紹介したいのはモンタナ州にある蒸留所です。

どんなバーボンを造っているのでしょうか。



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モンタナ州ってどんなところ?

アメリカは世界で見ても広大な土地を持つ国です。

そのため気候や風土も同じ国内と思えないほど異なります。

バーボンの故郷であるケンタッキー州は合衆国中東部に位置しています。

これに対して、モンタナ州はカナダと国境を隔てたすぐそばの北西部。

自然の美しさで有名で、ロッキー山脈に入る山脈が77もあるのです。

さらに自然好きにはたまらない国立公園もあります。

観光客が多いのは「グレイシャー国立公園」と「イエローストーン国立公園」。

どちらも有名ですよね。

州の主な産業は農業・畜産業・観光業。

人口密度も低く、のんびり過ごすにはよさそうな場所です。

河川も多く、水量は多く水質も良いので、バーボン作りには適していると言えるかもしれません。



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ラフストック蒸留所(Rough Stock Distillery)

モンタナ州にはなんと100年もの間、蒸留所がありませんでした。

ご存知の通りウイスキー造りに必要なのは質の良い水と穀物です。

自然豊かなモンタナ州では、それらを手に入れることは簡単。

果てしなく広がる豊かな農地、山岳地帯につもる雪、湖、河川、帯水層。

原材料に困る事はありませんでした。

「モンタナ州では素晴らしいウイスキーができる!」そんな思いからラフストック蒸留所はスタートしました。

モンタナ州のブリッジ―山脈の麓ボーズマンという街がその場所。

この蒸留所が、100年ぶりに誕生した初のモンタナ州の蒸留所となったのです。

ラフストックってどういう意味?

蒸留所には生産者の名前が付くことが多いですが、ラフストックはそうではありません。

この「Rough Stock」というのはロデオで使用される言葉だそうです。

ロデオはアメリカのカウボーイの日々のルーチンに基づいたもの。

アメリカ西部で生きていくために、家畜のしつけや群れを統制するために身に着けざるを得なかった技術がイベントとして残ったものです。

現在はエンターテインメントの一つとして楽しまれていますが、アップルパイやベースボールと同様「ザ・アメリカ」的なものとして認知されています。

ラフストック蒸留所ではこのロデオにあやかって、伝統・勤勉・個々のスキルを大切にしていこうと考えました。

シンプルで、純粋で、信頼のおけるもの。

ラフストック蒸留所はモンタナ州にありながら西部の精神を大切にしているのです。

ラフストック蒸留所のアプローチ

ラフストック蒸留所では自動化された処理や外注、大規模な工場などはありません。

全てが手作業・人の力で行われているのです。

穀物の粉砕、酵母選別、発光、ゆっくりとした蒸留、バレルの選択、およびボトリングのためのバレルの組み合わせまで全体を徹底的に監視しています。

使用される樽はホワイトオーク樽。

そこからボトリングされる際も、ラベルには担当者とバッチ番号、日付が手書きで署名されます。

手作り風の蒸留所が多い中、このラフストック蒸留所は本当の「完全手作り」生産なのです。

完全ハンドメイドのアプローチがラフストック蒸留所のウイスキーを他のウイスキーとは全く異なるものにしているのです。

Montana Straight Bourbon Whiskey(モンタナストレートバーボンウイスキー)

風味豊かで、熱をあまり入れることなく作られた「ウエスタンスタイル」のバーボンです。

トウモロコシ、ライ麦、小麦が原材料です。

マスターディスティラーのブライアン・シュルツによってブレンドされました。

ブレンドされた原酒は最低2年間ホワイトオーク樽にて熟成されたもの。

4つの異なる樽から理想的な配合でブレンドされています。

  1. カラー:赤銅色
  2. 香り:バニラ、オーク、ドライフルーツ
    かすかにチョコレート
  3. 味わい:柔らかくまろやか
    カラメルとバニラの絶妙なバランスを感じる

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こちらはラフストック蒸留所を代表するともいえるアメリカン・ウイスキーです。

世界最高品質の大麦を使用して作られています。

モンタナ州の大麦はその品質の高さは醸造及び蒸留業界では有名なのです。

100%の麦芽大麦と、モンタナの自然に育まれた清らかな水が合わさり、伝統的なウイスキーが完成しました。

銅製のポットスチルにて2回蒸留。

その後アメリカンオーク樽にて熟成されています。

  1. カラー:琥珀色
  2. 香り:ナシ、リンゴ、キャラメルバナナ
  3. 味わい:タフィー、強いタンニンを感じる
    少しスモーキー

ウィリーズ蒸留所(Willie’s Distillery)

こちらもモンタナ州にある夫婦経営の蒸留所です。

妻ロビンはモンタナ州トストンの小麦農場育ち。

幼い頃から慣れ親しんだ土地なら原材料の入手も簡単です。

ご主人のウィリーとウイスキー作りのための土地を探す際、モンタナ州を選んだのは当然の決断と言えるかもしれません。

美しい自然、純粋で冷たい井戸水、壮大な山脈の風景…。

だれもが住みたいと夢見る場所に、彼らは自分たちの蒸留所を設立したのです。

2012年のことでした。

ウィリーズ蒸留所のこだわり

ウィリーズ蒸留所のコンセプトはとてもシンプルです。

高品質の穀物、慎重に選ばれた酵母、純粋で透きとおったモンタナの水、そして温かい心。

美しく無駄なものを含まず、誠実にウイスキー造りと向き合うことこそ一番大切なことだとしています。

そんな彼らのこだわりはポットスチル。

ドイツの「ババリアンホルスタインスティル」に特注した銅製のポットを使用しているのです。

こちらはハンドメイドのもので、より多くの面が蒸気とスピリッツに反応します。

風味豊かなウイスキーに仕上げるため、ポットにはかなりこだわりをもっています。

Bighorn Bourbon(ビッグホーンバーボン)

しなやかでドライなミディアムボディのバーボンです。

素晴らしいロッキー山脈の「ビッグホーンラム」に因んで名づけられています。

このパーフェクトなバーボンはオンザロック、またはお好きなカクテルのベースとして頂くのがおすすめです。

  1. カラー:琥珀色
  2. 香り:コーンミール、ライ麦袋、フルーティなキャラメル、プディング、タフィー
  3. 味わい:ストレートな強さを感じる
    バニラ、キャラメル、かすかにスパイシー

ストレートに来るバーボンなので、初心者よりはむしろバーボン上級者におすすめの味わいです。

2014年シカゴビバレッジインスティテュートよりシルバーメダルを授与されました。

これもおすすめ!「WILLIE’S GENUINE CANADIAN WHISKY」

カナダと国境を隔てるモンタナ州ではカナディアンウイスキーも重要な歴史の一つです。

カウボーイ、探検家は荒々しいカナディアンスピリッツを表しています。

こちらの「WILLIE’S GENUINE CANADIAN WHISKY」もカナダのスピリッツを強く感じるウイスキーです。

  1. カラー:麦色
  2. 香り:柑橘系の果物、ホワイトフラワー
  3. 味わい:端正でライト
    少しドライな刺激がある

まとめ

モンタナ州では2005年に州法が改訂されました。

これによって蒸留に関する禁止期間の制限が廃止・撤廃され、蒸留所設立の有力候補地の一つとなりました。

なんといってもモンタナ州には素晴らしい原料が揃っているのですからね。

実際、現在20以上もの新興の蒸留所が次々と出来ています。

そんな中でも今回ご紹介した2つの蒸留所は個性的な味わいとコンセプトで注目が集まっています。

バーボンと言えばケンタッキーという時代はすでに終わっているのかもしれません。

次々と現れる新興蒸留所に是非注目してみてくださいね。

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