香水の名前で「○○バーボン」とあるのはナゼ?
お酒が好きな人の中には、おしゃれにも関心が高く、香水をまとって自分を表現する人もいると思います。
お酒が飲めなくても、香りが好きでウイスキーやワインなどのテイスティングをするという人もいますね。
香水に関心を持って色々探していると、「○○バーボン」という名前の香水にいくつか出会ったことがあります。
いったいどんな香りなのでしょうか?
バーボンの香り?
科学の進歩によって香料の研究も進み、昨今ではお菓子の香りや日本酒のテイストを取り入れた香水があるくらいですから、ウイスキーを表現した香りなのでしょうか?しかし、香りの構成を見てみてもウイスキーやバーボンはありません。
香りをかいでみても、十人十香あるとはいえ、これといってお酒の存在が感じられるわけでもありません。
そう、これらの香りはウイスキーやバーボンを表現したものではないのです。
名前の由来はお酒の方と同じ、フランスのブルボンです。
そこではベチバーやゼラニウムなど上質な香料が取れるので、それらを使用して作られた香水ですから「○○ブルボン」という名前が付けられているはずですが、英語圏で販売される際に「○○バーボン」になったと考えられます。
販売されている製品は2016年に日本再上陸となったミラーハリスの「ゼラニウム バーボン(ブルボン)」や、すっきりナチュラルな香りが人気のモノテーム「ベチバー バーボン(ブルボン)」など、これまで香水に興味がなかった人にもおすすめの上質な大人の香りがあります。
お酒と香水
バーボンの名前がついた香水がお酒のバーボンを表現した香りではないとはいえ、お酒と香水にはいくつかの共通点があります。
なんといってもアルコールは大きな共通点ですし、どちらも香りを楽しむことができて、それゆえに保管方法もほぼ同じです。
揮発性があるので直射日光・高温多湿を避け、化粧箱に入れて涼しいところに置いておき、開封したらなるべく早く飲み(使い)切ってしまうこと。
実際、香水を店舗で購入する際にスタッフさんが「保管についてはワインやウイスキーなど香りのよいお酒と同じ、と考えてもらっていいですよ。」と教えてくれることもあります。
香水専用の冷蔵庫を持っている人もいるとか。
香料の蒸留装置でお酒を蒸留していた
共通点についてはもうひとつ、香り製品に使用する香料は植物などの素材を蒸留装置で蒸留することで取り出されます。
そして、お酒の保存性を高めるためにこの蒸留装置を使ってアルコール度数を高めたところ、とても良いお酒が出来たことからウイスキーなどの蒸留酒作りへ繋がったといわれています。
神様への捧げもの
さらに、お酒は神事や行事で神様に捧げるためのものでもありますよね。
じつは香りも紀元前の昔から、神様へ捧げるためのものとして使われ、お祈りや供物とともに香を焚いて神様と繋がることができると信じられていました。
香りは鼻から脳へ直接繋がり、大脳辺縁系へ作用して本能に働きかけるので、直感的になれたり感覚が研ぎ澄まされたように感じていたのかもしれませんね。
本能へ働きかけるということは、恋を盛り上げ、後押しするためのものでもありますよね。
街を歩いていたら、好きな人の香りがして思わず振り返ってしまったという話も良く聞きます。
こちらはオトナの特権ですがお酒も同じで、恋愛において勢いが大事な場面ではお酒の力を借りることもあり、照明を落としたバーでバーボンの入ったグラスを傾ける姿なんて、素敵で憧れますね。
まとめ
「○○バーボン」という香水は、ブルボン産の香料を使用して作られた香水、ということでしたが、バーボンウイスキーの香りはしないけれど、ブルボン産の香料は質がよく特別なものですから、そんなラグジュアリーな香水をまとってバーボンをいただくのも、とてもおしゃれでいいと思います。
そしていつか本当にバーボンウイスキーの香りがする香水が出来たなら、一度嗅いで試してみたいものです。