ブランデーってどんなお酒?
フランス語でオード・ヴィーと呼ばれるお酒があります。
ラテン語の「アクア・ヴィテ=命の水」がウイスキーを表すように、このオード・ヴィーも命の水という意味を持ち、フランスではブランデーをこう呼んでいます。
ワインを蒸留して作られるブランデーは15世紀頃にはフランスのコニャック・アルマニャック地方で作られるようになりました。
芳醇な香りを持つブランデーの世界に触れてみましょう。
ブランデーの原料とは
ブランデーの原料には主に白ワインを使用しています。
使われる白ワインはトレッビアーノ種と呼ばれる白ブドウから作られることが多く、酸味が強くフルーティーで軽い飲み口のワインです。
しかしこれは言い換えれば刺激が強いだけの軽すぎるワインともいわれるようで、そのままワインとして飲むよりはブランデーの原料として醸造されることが多いようであります。
このトレッビアーノ種は地方によって呼び名が異なり、フランスの南西部ではユニブラン、コニャックの生産地であるコニャック地方ではサンテミリオンと呼ばれているのです。
通常ブランデーといえばこの白ワインで作られたブランデーを指しますが、この他にもりんごを原料として作られるシードルを蒸留したアップル・ブランデーがあります。
アップル・ブランデーは日本のニッカウヰスキーでも製造しており、フランスのカルヴァドスが有名なブランドです。
洋菓子に使われることが多いのが、木いちごを使用したフランボワーズなどでこれもブランデーの一種になります。
ブランデーの製法やランク
その製法は通常のワインの醸造から始まり、発酵が終わったらこの白ワインを蒸留しオーク樽に詰めます。
その後の熟成年数によってVOやVSOPと呼ばれるブランデーのランクが変わってくるのです。
コニャックやアルマニャックもブランデーを表すものですが、シャンパーニュ地方で作られたスパークリングワインのみがシャンパンと名乗れるように、コニャック地方とアルマニャック地方で作られて、法律で定められた厳格な基準をクリアしたブランデーのみがコニャックやアルマニャックを名乗れるのであります。
つまり数あるブランデーの中でも少数の高級なブランデーなのです。
前述のアップル・ブランデーであるカルヴァドスもカルヴァドス地方で作られて、厳格な基準を満たしたものだけがカルヴァドスを名乗れます。
ブランデーを手に入れる
レアなブランデーでなければ酒屋やスーパーなどでもブランデーを手に入れることができます。
またはネットショップであれば種類も幅広くしかもリーズナブルに入手することも可能でしょう。
ブランデーには様々なブランドがあり、有名なところではヘネシーやレミーマルタンが挙げられます。
日本国内のメーカーではサントリーやニッカウヰスキーなどが自社で製造したブランデーを取り扱っているのです。
有名なブランド以外にも沢山のブランデーがあり、安価なものも多く出回っています。
ブランデーといえば高級酒のイメージがありますが、安価なブランデーであればフルボトルが1000円以下で販売しています。
ブランデーを試してみる
これからブランデーを飲んでみたい。
そういった方にはまずバーで試してみることをおすすめします。
なんといってもバーテンダーはお酒のプロフェッショナルですので、ブランデーについても様々な知識と味覚を持っているのです。
「おすすめのブランデーは?」とオーダーすれば、嗜好を聞き出して最適な品をチョイスしてくれることでしょう。
バーならではの雰囲気も楽しめますし、バーテンダーしか知らない逸話も聞けるかもしれません。
バーで気に入ったブランデーを見つけたら酒屋やネットショップなどのお店で入手して自宅でも楽しむことができます。
まとめ
ブランデーの原料や製法をはじめとして奥深いブランデーの世界の入り口をご紹介しました。
どんなお酒でもそうですがやはりブランデーにも数々のドラマや逸話があって、飲むだけではない知る楽しみもあるのではないでしょうか。
昔と違って安価に手に入れることができるようになりましたが、価値が下がったのではなく裾野が広がったことで楽しみ方も増えていくのでありましょう。