今更聞けない!バーボンとスコッチの違い

バーボン

分からない

近年ウイスキーは急速に人気を高めています。

これからウイスキーを覚えようと思っている方や、人前で話せるくらいのちょっとした知識は身につけておこうと思っている方も多いのではないでしょうか?

そこで今回、ウイスキーの基礎中の基礎であり、中々人前で聞くことができない「バーボンとスコッチの違い」について、以下の5つの項目に分けて解説していきます。

  1. 生産地が違う
  2. 主な原料が違う
  3. 熟成方法が違う
  4. 味わいが違う
  5. 値段が違う


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①生産地が違う

まずウイスキーには大きなカテゴリとして、スコッチ・ウイスキー、バーボン・ウイスキー、ジャパニーズ・ウイスキー、カナディアン・ウイスキー、アイリッシュ・ウイスキーの5種類があります。

このカテゴリ分けを見て、ピンときた方もいらっしゃると思いますが、実はバーボンとスコッチ(他3種類も)生産地が丸っきり異なります。

そもそもスコッチという呼び名は、スコットランド・ウイスキーの略称です。

つまりスコットランドで作られていれば「スコッチ」ということになります。

対するバーボンは、アメリカのケンタッキー州で作られ、尚且つバーボン・ウイスキーとしての基準を満たしたものが「バーボン」と名乗ることができます。



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②主な原料が違う

ウイスキーは「モルト」「グレーン」という呼び名がついた穀物から作られます。

モルトとは、大麦(大麦麦芽)のこと指し、グレーンとは、トウモロコシやライ麦など複数の穀物のことを指します。

スコッチの場合、シングルモルトと呼ばれるウイスキーに限り、原料はモルトのみでなければなりませんが(つまり大麦100%)、それ以外のスコッチは、モルトとグレーン両方を混ぜて作るのが一般的で、これをブレンデッド・ウイスキーと呼びます。

基本的に原料の60%以上はモルトを使用するため、ブレンデッド、シングルモルト等のスコッチの主な原料は「大麦」となります。

対するバーボンの場合、主な原料は「トウモロコシ」です。

原料の51%以上、つまり過半がトウモロコシでなければならないという規定があります。

ちなみに、トウモロコシを80%以上使用するとバーボンではなくなり、コーン・ウイスキーと呼ばれるものになります。

③熟成方法が違う

ウイスキーは、一度作ったお酒を木の樽で寝かせる「熟成」といった工程を経て作られます。

バーボンとスコッチとでは、この熟成に使用する樽が少し異なります。

スコッチの場合、お酒を熟成させるために使用する木樽は、基本的に一度何らかのお酒の熟成に使用した中古の樽を使用します。

中でもバーボンの熟成に使用した樽を再利用することが一般的となっています。

対するバーボンの場合、熟成に使用する樽は原則、新品という決まりがあります。

つまり、バーボンの業者は使用後の使えなくなった樽を輸出し、スコッチに再利用してもらっている、ということになります。

簡単にまとめると、新樽を使用するバーボンと、中古の樽を使用するスコッチということになります。

この樽の違いによって、完成品の味わいが大きく変わってきます。

※ウイスキーが茶色い色をしているのは、樽での熟成によるもので、樽の木の成分がゆっくりとお酒に溶け出すことによって茶色い色に変化していきます。

(熟成前のウイスキーは無色透明です)

④味わいが違う

ウイスキーの味は熟成によって決まると言われています。

新品の樽を使用すると、樽の木の成分の影響を大きく受けるため熟成が早く進みます。

中古の樽の場合、一度使用している分、木の成分の影響力は弱まり、熟成はゆっくりと進みます。

新品の樽を使用するバーボンは樽の影響を受けやすいため、はっきりとした味わいになりやすく、プリンやバニラのような甘みと、木を焦がしたような辛味を同時に感じるような味わいになります。

対して、中古の樽を使用するスコッチはゆっくり熟成が進むため、穏やかな味わいになりやすいと言われています。

甘さや辛さなどの主張は控えめになるのですが、味が洗練されリッチな味わいになります。

一言で言うと「強烈」なバーボンと「穏やか」なスコッチといった感じになります。

なお、一般的にはスコッチの方が飲みやすいと言われています。

⑤値段が違う

バーボンとスコッチの値段を比較すると、製造にかかるコストの違いから、基本的にはバーボンの方が安く購入できます。

新品の樽を使用するバーボンは熟成が早く進む分、コストを抑えて早く商品化できます。

対して、中古樽を使用するスコッチは、熟成がゆっくり進むので商品化までに時間がかかり、コストが高くなります。

大抵のバーボンが1,000〜2,000円台で買えるのに対し、スコッチの場合、最低でも1,500円以上で代表的なスコッチは大抵2,000円以上します。

参考までに、バーボンの一番人気銘柄であるジムビームが約1,300円であるのに対し、スコッチの一番人気銘柄ジョニーウォーカー・ブラックラベル(通称ジョニ黒)は約2,300円です。

やはりバーボンの方が安く購入できるということになります。

まとめ

上記の5つの違い、お分りいただけたでしょうか?
原料や製法(熟成)の違いはややこしい部分でもあるので、覚えるのは少し難しいかもしれません。

ウイスキーを知らない人に説明するぐらいなら①の生産地の違いさえ覚えていれば十分です。

それぞれの違いをキーワードでまとめると、

  • バーボン:アメリカ・ケンタッキー州、トウモロコシ、新樽熟成、強烈な味、値段安め
  • スコッチ:スコットランド、大麦、中古樽熟成、穏やかな味、値段高め

といった感じになります。

以上、「今更聞けない!バーボンとスコッチの違い」についてでした。

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