飲み方にこだわる!ブランデーを美味しく飲む秘訣って何?
大人の飲み物のイメージが強いブランデー。
アルコール度数は40度弱から50度程度と高めで、基本的にはブランデーと言った場合はブドウが原料のワインを蒸留して作られたものを指しますが、リンゴやサクランボから作ったブランデーも存在し、実は女性でも気軽に飲める味わいのお酒もあるんです。
今回はそんなブランデーの美味しい飲み方を紹介していきます。
注ぐ量はどのくらい?
基本的には香りを楽しみながら「30分程度で飲める量」が適量と言われています。
しかし、もちろんのこと30分で飲める量は人によって異なります。
ガブガブ飲む人もいればチビチビ飲むのが好きな人もいるでしょう。
目安としては、40ml~60mlというのが一般的ではないでしょうか。
温度にも気をつけよう
基本的にはストレートの場合、室温が基本です。
冷やしたり温めたりせずに、そのままの温度で飲むのが良いとされています。
少し前までは、ブランデーの質があまり高くなく、手のひらの体温で温めることによって、無理やり香りを立たせて飲むのがブランデーの飲み方として一般的でした。
しかし現在は、製造技術の進歩によって高品質で香り立ちが良いので、無理に温める必要はなくなっています。
個人の趣向もありますが、適度に香りが立つ「室温」そのままが一番自然にブランデーを楽しむのにおすすめの温度となっています。
美味しい飲み方
お酒の嗜み方には様々な方法があります。
ストレートやオン・ザ・ロックス、水割りなど、あなたはどんな飲み方が好きでしょうか?
一般的な飲み方から特殊な飲み方までブランデーならではの飲み方を紹介していきます。
1.ストレート
ブランデーは香りも特に楽しみ方のひとつとされています。
本来の香り、味を楽しむならストレートがやはりおすすめになってきます。
ブランデーを注ぐのは大きめのチューリップ型のグラス。
これは「スニフター」と呼ばれています。
室温にしたブランデーをグラスに少量注ぎ、グラスを手のひらで包み込むようにして持ちます。
ゆっくりと静かに回しながら、まず目でその鮮やかな色の風合いを楽しみましょう。
軽く回していくうちに少しずつ手の体温が伝わって、ブランデーの芳香が引き立ってきます。
適度な温度になるとブランデー特有の香りがしてくるのも特徴ですね。
香りは徐々にグラスの内側にたまってきます。
目の次は鼻でその芳醇な香りを嗜み、最後は口に含んで高貴でまろやかな味わいを楽しみましょう。
2.ニコラシカ
ブランデーをストレートで味わう方法の派生として「ニコラシカ」というちょっと変わった飲み方を紹介します。
分類としてはカクテルでありショートカクテルに分類されますが、基本となるお酒がブランデーのみなのでストレートとも言えなくはないです。
一番の特徴は、シェーカーなどで材料を混ぜて完成させ提供されるのではなく、ニコラシカは未完成の状態で客に提供され、口内で混ぜることで完成させるのです。
通常、バーなどのお店では、注文したカクテルが完成された状態で客に提供されますが、ニコラシカは特殊なんです。
どんな飲み方なのかと言いますと、まず細長い足のついたリキュール・グラスに好みのブランデーを注ぎます。
その上にレモンの輪切りを乗せ、さらにその上に帽子のように砂糖を盛ります。
レモンを二つ折りにしてかじりながら、砂糖も自分好みに調節しつつ一緒にブランデーを飲むわけです。
レモンと砂糖が加わるものの、事実上、ブランデーのストレートを一気飲みするため、使用するブランデーによってその風味は大きく変わります。
レモンの酸味と砂糖の甘みが相まって口の中はさっぱり。
お口直しの一杯などに、ぜひおすすめできる飲み方です。
3.オン・ザ・ロックス、水割り
ブランデーと聞くとハードルが高いお酒に感じてしまいますが、気取ったり敬遠する必要はありません。
他のお酒と同じような飲み方も全然ありなんです。
ブランデーは適度な温度で香りが立ちます。
なので、実は冷やして飲むのは香りを立たなくしてしまうためおすすめできませんがオン・ザ・ロックスもなしではありません。
上質のブランデーに氷を入れる行為は味の分からない人と取られることもありますが、お酒の飲み方は自由です。
氷で少し薄まらないと、という方にはやはりおすすめの飲み方です。
そして、水割りでも、また違ったブランデーの表情を楽しむことができます。
水割りといえば氷を入れるのが一般的ですが、氷を入れない水割りも香りが引き立っておすすめです。
ウイスキーの「トワイスアップ」と同じで、グラスに常温のブランデーと水を同じ割合で入れ、くるくると回します。
香りを特に味わいたい人にはぴったりの飲み方です。
水割りは、日本やアメリカでは一般的なお酒の飲み方ですが、フランスを始めとするヨーロッパやロシアなどでは基本的に水で薄めて飲むと言う文化が無いため不思議に映るそうです。
4.ソーダ割り
英国ではソーダ割りでブランデーを楽しむこともあります。
これは王侯貴族の、後には知識人の嗜みとして好まれ、ステイタスともなりました。
しかし、これは英国に限っての文化なのです。
ヨーロッパでは、ブランデーに限らず、上質の蒸留酒はストレートで飲むのが基本になっています。
安物の蒸留酒はソーダ割り、もしくはカクテルに使うのが一般的なので、安物に限っての飲み方と捉えられることもあります。
また、トニックウォーターとの相性も良く、トニック割りもおすすめの飲み方です。
さらにはソーダとトニックの両方で割った「ソニック割り」も試してみる価値はあると思います。
5.コーヒー割り
ブランデーとコーヒー?
と思う方もいるかとは思います。
しかし、実はこの組み合わせはかなりポピュラーな飲み方なんです。
「カフェロワイヤル」という名前でなら聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
コーヒーにブランデーを数滴たらし嗜むのもよいのですが、角砂糖にブランデーを染み込ませて火を付ける方が演出としても楽しむことができる飲み方になります。
またカフェロワイヤルにとてもよく似た飲みかたで、ドイツに「リューデスハイマーカフェ」というのもあります。
まず温めておいたコーヒーカップに角砂糖を3個入れます。
ブランデーをたっぷり加え、火を付けかき混ぜて、1分以上は燃やしておきます。
その後、カップの上から2、3cmくらいのところまで熱いコーヒーを注ぎ、さらにかき混ぜます。
出来上がったコーヒーの表面にバニラエッセンスを加えたホイップクリームを乗せ、チョコレートを擦り下ろして、上から降りかければ完成です。
また新しい味わいを感じることができます。
6.ホットブランデー
ホットワインは世間でも広く知られていますが、ブランデーもホットで飲むことができます。
グラスをあらかじめ温めておいて、そこにブランデーを注ぎ、お湯を加えます。
グラスとお湯により温められたブランデーは、どんどん香りが強くなり、華やかな香りがより一層増します。
ブランデー特有の芳醇な香りを楽しむ方法のひとつと言っていいでしょう。
一方、あまり香りの少ないお酒をホットカクテルに使ってしまうと、どうしてもアルコールの匂いがきつくなり鼻についてきてしまいます。
温めたお酒の匂いが強すぎる!
と気になってしまう人もいるかと思います。
そんな時はお好みでコリアンダーやナツメグなどスパイスを加えることによって、匂いが気にならなくなるのでおすすめです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ブランデーはもちろん、お酒にはそれぞれの製造手法から特徴もカラーも異なります。
なので、それぞれの個性を理解し、そこに自分の個性や好みを重ねて美味しく嗜めるようになっていくことが、大人の飲み方と呼べるのではないでしょうか。
しかし、基本的にはお酒の飲み方は決まったものはありません。
自分が美味しいのが一番ではあります。
独自の飲み方を開発してもよいと思います。
今夜はブランデーで新しいお酒の楽しみ方を見出してみませんか?