いも焼酎好きの方への一歩進んだおすすめ

焼酎

霧島酒造 黒霧島 パック 芋 20度 1800ml×6本

いも焼酎は、独特の味と香りから好き嫌いが分かれやすいと言われますが、慣れればその魅力に深く引き込まれるようになるものです。

最初は敬遠していたあの独特の臭いが芳醇な香りとして感じられるようになったら、もう本格的な「いも焼酎ファン」です。

そんないも焼酎ファンのために、本格派いも焼酎を選ぶときのヒントになる「麹」の情報と、一歩進んだ「本格派おすすめいも焼酎」をご紹介します。



いも焼酎のほとんどが米麹で造られている

いも焼酎のラベルに「米麹」とか「白麹」「黒麴」と書いてありますが、何でしょうか?

焼酎を作るときにはまず「麹」を使います。

これはカビの一種ででんぷんを糖化させる働きをします。

この麹で醸造酒のような「もろみ」を作り、それを蒸留して焼酎を作ります。

現在いも焼酎のほとんどが、米を原料にした米麹を使用しています。

さつま芋はでんぷんの含有量が少ないので、アルコールを作るのが困難だからです。

しかし近年、さつま芋を原料にして麹を作る技術ができました。

そして少数ですが、いも麹を使った「さつま芋100%」のいも焼酎が造られるようになりました。

例えば霧島酒造の「吉助」、国分酒造の「いも麹いも」などです。



白麹と黒麹の違い

「白麹」と「黒麹」の違いは何でしょうか?

「黒麹」は東南アジアから伝来して日本で古来から使用された麹で、沖縄県の「泡盛」に使用されています。

焼酎造りに広く使われていましたが、大正時代に突然変異で「白麹」ができました。

黒麹同様にパワーが強く、色がつかず焼酎造りに便利なので、それからは白麹が多く使われるようになりました。

ちなみに清酒は「黄麹」を使います。

「黒麹」と「白麹」で作ったいも焼酎は味に微妙な違いがあります。

「黒麹」のものはこくがありどっしりした味わい、「白麹」のものはすっきりして甘みがある、と言われます。

しかし感じ方は人によって違うようです。

ただ両者を使うことによって味や香りに違いが出るのは確かなので、現在多くのメーカーは黒麹と白麹を使い分けてバラエティを出しています。

本格派におすすめのいも焼酎

初心者には芋の香りがほとんど無い、さわやかで飲みやすいものをおすすめしますが、一歩進んだいも焼酎ファンにはそれでは物足りないかもしれません。

そこで本当にいも焼酎が好きな通のためのいも焼酎を次に6点ご紹介します。

すでにご説明した麹についても、選ぶときの参考にしてください。

魔王

いも焼酎には「3M」と言われるプレミア焼酎があり、「森伊蔵」「村尾」そして「魔王」です。

この「白玉醸造」の「魔王」は黄麹を使った珍しい製法で、今までのいも焼酎にはない豊かな味わいと飲みやすさを出しました。

すっきりとしたフルーティーな飲み心地は、初心者から本格派まで多くの人を満足させています。

「魔王」というインパクトのある名前の由来は、焼酎を熟成させるときに蒸発する分を「天使の分け前」というのですが、その天使を魔王が誘惑して、魔界へ最高のお酒を献上するというストーリーからきています。

森伊蔵

鹿児島県の「森伊蔵酒造」の4代目の名前が「森伊蔵」です。

鹿児島産の有機栽培のさつま芋を原料として、かめつぼ仕込みで手間をかけて芋臭さを除去しています。

まろやかで甘みがあり上品な味わいです。

フランスのシラク元大統領も森伊蔵のファンでした。

また日本航空のファーストクラス出されています。

プレミアがついてから偽装事件が起きたこともあり、その人気の高さをうかがわせます。

村尾

鹿児島県「村尾酒造」の代表の村尾寿彦氏が、すべての行程においてたった一人で作り上げるという、驚きのいも焼酎です。

原料の買い付けから製造まで一人で行うので生産量が限られていて、人気が高まるにつれて入手困難になっています。

甘くやわらかな飲み心地ですが、その中に強い芋の香りが感じられます。

3Mの中では最も本来のいも焼酎の特徴を出しているもので、本格派好みの人に強く支持されています。

佐藤

3Mと並んで人気が高いのが「佐藤」です。

鹿児島県の「佐藤酒造」が霧島山系の清浄な水で作ったいも焼酎です。

麹の種類によって「白佐藤」と「黒佐藤」があります。

それぞれの味わいに個性があり、比べてみると興味深いかもしれません。

白は甘口でこくがあり、黒はすっきりした味わいが特徴です。

芋の香りは白の方が強く感じられるので、本格派には白がおすすめですが、このあたりは好みによるかもしれません。

きろく

ラベルには七を三つ重ねた字に六とあります。

宮崎県の「黒木本店」は、自社農場で有機栽培したさつま芋からすべてのいも焼酎を造っています。

尾鈴山から流れる自然の軟水を利用して「木桶仕込み」で独特の味わいを作り出しています。

「きろく」は本格派に愛好家が多く、まろやかで深い味、そして木の香が少し混ざった豊かな芋の香りが感じられます。

本家から分かれた「尾鈴山蒸留所」では女性や若い層に人気の「山ねこ」を造っています。

霧島

いも焼酎好きなら誰でも知っている鹿児島県「霧島酒造」の人気の定番いも焼酎です。

「白霧島」「黒霧島」「赤霧島」の3種類があります。

白麹造りの「白霧島」は芋本来のふくよか香りを味わえるので、本格的ないも焼酎好きの方におすすめです。

黒麹造りの「黒霧島」は甘みときりっとしたあと切れで飲みやすいです。

紫芋「ムラサキサマリ」で作られた「赤霧島」は甘みと気高い香りが特徴です。

まとめ

以上、いも焼酎好きの本格派の方へのおすすめをいくつか紹介してきました。

これは特に人気が高いごく一部のもので、おいしいいも焼酎は他にもまだたくさんあります。

いも焼酎は人によって評価が異なり、味や香りの感じ方も様々なようです。

それだけ奥が深いものだと言えますので、とにかくご自分で試してご自分好みものを見つけてください。

焼酎