焼酎は百薬の長! 適度にたしなめば健康と美容に効果てきめんというスゴイお酒、いも焼酎とは?
「酒は百薬の長」と昔から言い伝えられてきましたが、日本酒やワイン、ウイスキーなどの洋酒は、適度な量を守って休肝日さえきっちり守れば肝臓に負担もかからず、長生きの秘訣になると言われています。
その中でも特に最近注目されているのが、いも焼酎の健康効果。
いも焼酎は生活習慣病予防効果だけでなく、美しくなれる効果もあるということで、男性だけでなく女性にも愛飲する人が増えています。
では、今回はいも焼酎のスゴイ効果と種類について、説明していきたいと思います。
目次
いも焼酎はどんな芋から造られているの?
いも焼酎とはお米からではなく、芋から造られている焼酎のことです。
しかし、ひとくちに芋と言ってもいろいろな種類がありますが、いも焼酎という名で販売されているものはサツマイモから造られているものです。
まれにジャガイモや山芋が原料の焼酎もありますが、これらはジャガイモ焼酎とか山いも焼酎というふうに区別されています。
いずれも焼酎もそれぞれの味わいを楽しむことができ、適度な量さえ守れば「百薬の長」として健康に役立てることができます。
ちなみにいも焼酎はサツマイモの種類によって、味も効果も異なります。
ポリフェノールたっぷりで後を引く飲み口の赤霧島
いも焼酎の原料とされているサツマイモの種類は、実にさまざまあります。
「赤霧島」の主原料とされているサツマイモはムラサキマサリと呼ばれるもので、鮮やかな赤紫色をしていて、アヤムラサキとシロユタカの交配種です。
ムラサキマサリにはポリフェノールが豊富に含まれていますので、抗酸化作用が強く身体のサビの原因となる抗酸化物質を除去して、生活習慣病予防や抗がん作用があると言われています。
きれいな赤色で目でも楽しめるいも焼酎は、いくらでも飲めるくらいに口当たりの良い甘さと、気品のある香りが魅力のいも焼酎です。
人気の成分βカロテンを豊富に含む軽快な味わい紅隼人
「紅隼人」は鮮やかなオレンジ色のいも焼酎で、この色の正体はサプリメントでも人気の健康成分、βカロテンです。
βカロテンは緑黄色野菜に含まれているカロテノイドの一種で、強力な抗酸化作用と皮膚の新陳代謝を活発にする効果があり、アンチエイジング効果が期待できます。
またβカロテンは体内でビタミンAに変貌すると、視力回復効果や抗がん作用を発揮することで知られています。
「紅隼人」の原材料はベニハヤトという芋で、この芋から造られた焼酎は軽快な味わいを楽しめます。
コガネセンガンが主原料の圧倒多数派いも焼酎とは?
コガネセンガンとは皮がジャガイモのように黄金色で、中身が白のサツマイモで、昭和41年に誕生したでんぷん質が多い品種の芋です。
いも焼酎はこのコガネセンガンが主原料のものが圧倒多数で、まろやかな甘みで飲みやすい「佐藤」や「さつま寿」など人気の高いいも焼酎が多いのが特徴です。
コガネセンガンが誕生してからいも焼酎の消費量が格段に上がり、いも焼酎の愛飲者が増えたともいわれています。
でんぷん質が多い芋ですが、いも焼酎にすると日本酒とは違い、血糖値を下げる効果があることでも知られています。
軽快な辛口の飲み口が特徴の宝山蒸撰紅東の主原料は?
いも焼酎の中では少数派で、軽快な辛口の飲み口が特徴の宝山蒸撰紅東は、主原料のサツマイモは我々に特になじみのあるベニアズマです。
実は宝山蒸撰紅東は辛口ではありますが、よりじっくり味わってみると旬の栗のようなコクのある甘みが口に広がります。
それは品質の高いベニアズマを使用している証拠で、さらに軽快でありながらまろやかなので、アルコールが高いにもかかわらず料理の味を引き立てながら、いくらでも飲める、後を引くようないも焼酎です。
いも焼酎に共通している健康効果とは?
いも焼酎の主原料となるサツマイモにはいろいろな種類があり、またそのサツマイモからはいろいろな種類のいも焼酎が造られていますが、共通している健康効果とはいったいどのような効果なのでしょうか?
まず、いも焼酎にはウロキナーゼという成分が含まれていて、いったんできてしまった血栓を溶かす働きをする酵素を、体内で増やす働きをします。
さらにこの酵素が体内で増えると血中のコレステロールが低下し、血圧が安定するという効果も期待できます。
いも焼酎を造る過程で、脳梗塞を予防する成分が発生する
またいも焼酎にはサツマイモからアルコール発酵する過程でできる、脂肪酸エチルエステルという成分が脳梗塞を予防する効果があることが、岡山大学と徳島大学の研究で判明しました。
さらに最近では認知症予防や狭心症予防にも役立つことがわかっています。
脂肪酸エチルエステルとはいも焼酎の旨み成分ですが、いも焼酎の旨みを味わうことで生活習慣病の一種である血栓や梗塞が予防できるので、お酒に目のない中高年の人には特におすすめの健康法です。
いも焼酎の豊かな香りがメンタル面にも良い効果を!
いも焼酎は甘みと旨みだけでなく、豊かな香りも楽しめるお酒です。
このいも焼酎独特の香りにはリナロールという植物性の香りの成分が含まれていて、この香りがメンタル面にも良い効果をもたらしてくれます。
リナロールは鎮静効果があるとされるラベンダーや薔薇のアロマと同じような効果があり、匂いを嗅ぐだけで鎮静効果や不安を緩和させる効果を得ることができます。
これは普段いも焼酎を飲まない人にもぜひおすすめの方法で、いも焼酎の香りをかぐだけでリラクゼーションを得られ、心の健康にも役立てることができるのです。
美しくなりたいにおすすめ!いも焼酎の美容効果とは?
いも焼酎にはポリフェノールの一種であるアントシアニンが含まれていて、目に良いだけでなくお肌の美容効果にも期待できます。
アントシアニンには色素沈着を解消する美白効果があり、どのいも焼酎にもその効果が期待できます。
アントシアニンといえばワインを思い出すかもしれませんが、いも焼酎にも同じような効果があるのです。
さらにカロリーも低く、血糖値を下げる効果もありますので、ダイエット中の人にはまさにうってつけのお酒なのです。
ちなみに女性の場合、いも焼酎はアルコール度数が高いので飲みづらいといった人もあるかと思いますが、いも焼酎は水割りやお湯わりにしてもおいしく頂けます。
またいも焼酎をベースにした果実酒を自宅で作ってみてはいかがでしょうか?
いも焼酎には独特の香りがありますが、フルーツを漬け込んで果実酒にすることでクセが気にならなくなり、いも焼酎を飲み慣れていない人でも飲みやすくなります。
さらにフルーツに含まれているビタミン類も一緒に摂取できますので、より美容効果を実感することができます。
いも焼酎に合う料理で、よりおいしく飲もう!
いも焼酎は基本的に和食、洋食、中華など、どの料理にもよく合いますが、どちらかといえば脂分や旨み成分が多い食事と相性が良いようです。
例えば和食の場合は豚の角煮やさつま揚げなどの油ものや、カツオのたたきやサバの味噌煮など旨みのある料理がよく合います。
洋食や中華料理の場合は脂分が多いものが多く、どの料理にも結構合います。
そして意外といも焼酎とよく合うおすすめの料理が、チーズやホワイトソースをふんだんに使ったピザやミートやトマトソースのスパゲティーなど、油分と旨みが同時に楽しめるイタリアンです。
オリーブオイルとトマトをふんだんに使ったヘルシーなイタリアンで、おいしくいも焼酎を頂くことでより健康効果が期待できます。
まとめ
最近、焼酎の中でも特に人気が高まっているいも焼酎ですが、独特の香りと甘みは一度ハマるとクセになるという人もいるくらい、熱心な愛飲者が少なくありません。
またカロリーが低いうえに、健康や美容効果も期待できるので女性にもかなり人気があります。
このようにいいことづくめのいも焼酎ですが、アルコール度が結構高いのでいくら健康に良くても飲み過ぎは禁物です。
適切な量を守り休肝日を作るなど、くれぐれも泥酔するほど飲まないように気を付けましょう。