プチ贅沢なブランデーじっくりゆったりと楽しみつつ味わいたい方へ
一昔前は庶民の手には届かなかったブランデーですが、現在ではちょっとお財布に余裕があれば楽しむことが出来るようになりました。
芳醇な香りとコクのある味わいに、豊かな心地よいアルコール濃度と言う、お酒としては最高水準の一つであるブランデーです。
そんなブランデーを心豊かにじっくりと、楽しむ方法を考えてみましょう。
そもそもブランデーって?
元々はブドウで造ったワインを元に、熟成樽熟成刺させたものがブランデーと呼ばれています。
現在では他のフルーツから作ったものも、ブランデーの仲間に入っていますが、もとはブドウが原料の物をブランデーと言っていたのです。
フランスのコニャック地方原産のブドウで造ったコニャックや、同じくフランスのアルマニャック地方のブドウで造ったアルマニャックなどが有名ですね。
原点は、ワインの保存のために、ワインを蒸留したものとも言われています。
男性のお酒と言う感じがあるけど
渋い男性が、じっくりと手のひらで温めたグラスから、一口味わう。
そんなシーンの浮かぶブランデーですが、原料がブドウと言う事もあって実は、女性にも適したお酒でもあるのです。
アルコール濃度が高いので、どうしても男性のお酒と言うイメージが強いブランデーですが、失神したもしくはショックを受けた女性の気付けにも使われていたりしました。
1960年代やそれ以前の欧米の小説に、「このご婦人に気付けにブランデーをお持ちして」などと言う台詞が散見されます。
これが男性の場合だと、「ウイスキーを一杯」になるわけです。
まあ失神したりする女性も減りましたので、気付けとして使われる機会は減ったと言えるでしょう。
飲み方のおすすめってある?
手に入りやすくなったとは言え、お酒の中では高価な部類に入るブランデーです。
製造にも手が込んでいることもあり、やはりがぶ飲みをするタイプのお酒ではないのは明らかです。
しみじみ味わうのが適したお酒ですが、別に硬くなって飲むと言う事もありません。
ゆったりと時間を楽しむ感じで、飲むと言うより味わうのが適しているかもしれません。
ストレートで味わう
最もポピュラーな味わい方の、ストレートです。
ブランデーグラスに少量を注いで、グラスを手の平の熱で温めるようにして、立ち上がる芳香を楽しみながらその後、舌でも味わう飲み方です。
大人の味わい方としては、これに勝るものはないでしょう。
お酒を飲むと言うより、ブランデーを楽しむと言う飲み方の代表です。
傍らにチェイサー、冷たい水など用意して、舌を時に洗って味わいを繰り返し楽しむのが良いでしょう。
大人の男が主役の映画に出てくるような、そんなシーンが連想される飲み方ですね。
オンザロックで飲む
ストレートではちょっときついけど、でも味わいは薄くしたくないし、じっくりと舌の上で転がしたい。
そんな人には、オンザロックがおすすめです。
出来れば氷は溶けにくい大きめの物を使用して、氷が解けすぎてブランデーを薄め過ぎないように作るのがコツです。
同じ意味からグラスも、厚手のグラスの方が適していますし、何よりブランデーの重厚感を損なわないので、グラスにも工夫を凝らしてみてください。
このオンザロックですと、時間が経つにつれお酒の濃度も味わいも変化していきますので、人生の変遷を考えてしまうような場面に、ぴったりの飲み方かもしれませんね。
水割りで飲む
邪道だ、と言われてしまうかもしれませんが、お酒にあまり強くないけれどブランデーの味を楽しみたい方には、水割りがおすすめです。
アルコール好きさんには、勿体ないと言われてしまうかもしれませんが、言い方を変えるとお酒には弱いけどでもお酒が好きと言う人の方が、本当のお酒好きなのかもしれません。
そういうタイプのお酒好きさんには、味わいは物足りなくても水で強さを調節できる水割りで飲むブランデーは、ありがたいものです。
幸いなことにこのブランデー、水で割った程度で味わいが無くなるようなお酒ではありません。
元がしっかりとしたお酒ですから、水で割っても充分に楽しむことが出来ます。
ただ本当にお酒好きさんの集まる欧米のバーなどで、高級ブランデーの水割りを注文した場合「変な奴」と見られることもありますので、注意が必要かもしれません。
ソーダ割りで飲む
炭酸とブランデーと言うのは、意外とよく合う組み合わせです。
爽やかな炭酸は、しっかりとした味わいのブランデーと相性がいいのです。
ただ炭酸で割った場合、ブランデーの楽しみの代表格である、本来の香りが感じにくくなりますので、香りを楽しみたい方にはおすすめは出来ません。
水割りもですが、あまり薄くしたくないと言う人の場合は、氷無しでのサーブがよろしいでしょう。
カクテルで楽しむ
ブランデーをベースにしたカクテルは、実は結構数があります。
ブランデー自体がしっかりとした味と香りのあるお酒ですので、あまり複雑に混ぜ合わすカクテルには向いていないのは事実です。
それでも時代時代のバーテンダーさんたちが工夫を凝らし、味わいや香りを損ねないようなカクテルを幾つも作り上げてくれています。
その中でも有名なものを上げておきますと、、まずはレモンジュースとキュラソーを混ぜてシェイクしたサイド・カー。
レモンの酸味とブランデーにキュラソーが加わって、嫌みのない味わいに仕上がっています。
カクテルグラスでのサービスですので、ちょっと気取って楽しむことが出来ます。
もう一つはレモンの皮とジンジャーエールを使ったカクテル、ホーセズ・ネックはロングタイプのカクテルです。
レモンの皮をグラスに巻き付けるように絡め、ジンジャーエールを加えて作ります。
さっぱりとした味わいで、ブランデーの味も殺さずでもジンジャーエールで軽く飲みやすくなっているのが特徴です。
レモンとブランデーは、本当に互いを引き立て合うので、カクテルには良く用いられる組み合わせと言えるでしょう。
昔から楽しまれているこの2つのレシピですが、勿論他にも数多くのブランデーベースのカクテルがあります。
バーテンダーさんのおすすめを、楽しんでみるのもいいかもしれません。
コーヒーで楽しむ
コーヒーとともに楽しむブランデーと言うのも、互いの香りが互いを引き立て合って大変に気持ちのいい時を演出してくれます。
ただやはり、ブランデーだとアルコール度がきつくて飲めない、でも香りを楽しみたいと言う方もいらっしゃるでしょう。
その場合は、ちょっと変わったカクテルのカフェ・ロワイヤルがおすすめです。
角砂糖にブランデーをしみ込ませ、それに火をつけて青白い火のゆらめきと立ち上るブランデーの香りを楽しんだのち、コーヒーに落としていただきます。
アルコールに弱いけどブランデーを楽しみたいと言う方には、このカフェ・ロワイヤルはロマンティックな演出効果もあり、ちょっと嬉しい飲み方ではないでしょうか。
デートの夕食の最後に、この演出は心憎いものがありますね。
どんなシーンでどんなふうに飲むのがおすすめ?
ブラデーを含むお酒全体は何より、楽しく飲めるのが一番の目的です。
高価なブランデーとは言え、何も気どり返った飲み方を高級バーだけでしなくてもいいはずです。
ただしブランデーと言うお酒は決して、がぶ飲みしたり酔っぱらうために飲むお酒ではないことを、頭の隅に置いておいてください。
家でゆっくりと
週末など、1週間の疲れを癒すためにもここはちょっと贅沢をしたいものです。
お食事は何時も通りでも、その後のリラックスタイムでプチ贅沢もいいでしょう。
お気に入りの本を読みながら、またお気に入りのビデオを見ながら、またはただぼんやりと何も考えずに、ブランデーの香りに包まれた宵を過ごすと言う贅沢です。
ささやかではあっても、一番リラックス出来るご自分の部屋での贅沢タイムを、ブランデーで演出するのは如何でしょう。
加えて証明なども少し工夫すると、何時もの部屋が何時もとは違った雰囲気になって、非日常をより一層楽しむことも出来ますね。
二人の記念日や祝い事の日に
結婚記念日や誕生日など、大人同士の祝いの日にちょっとだけ贅沢にお食事を楽しんだ後、優しい会話を楽しみつつブランデーでひと時を過ごすのもおすすめです。
独りでじっくりと香りや味わいを楽しむのとは違って、誰かとブランデーの豊潤さを分かち合えると言う楽しみは、また一味違った贅沢を演出してくれるでしょう。
ブランデーの香りが、大人のひと時を彩ってくれるそんな夜もまた、日常では味わえない贅沢なひと時になることでしょう。
二人の間をブランデーの香りが、いっそう強く結び付けなおしてくれる、そんな感じがしませんか。
バーで蘊蓄を交わしながら
たまには専門のバーに行って、ちょっと気難しそうだけどお酒のプロのバーテンダーさんと、軽く蘊蓄を交わし合いながら夜を過ごすのもまた楽しいものです。
そんな時には、酔うために飲むお酒より、楽しむために嗜むブランデーが一番です。
ほんのりといい気分ででも酔い過ぎずに、楽しい会話とお酒の知識もブランデーと共に供してもらえる、そんなバーでひと時を過ごすのも大人のお酒ブランデーがあってこそですね。
そんな夜は飲み過ぎず、心を温めて帰宅する夜に出来るのもまた、ブランデーの効用かもしれません。
食後酒としてのブランデー
日本ではまだ効き慣れない人も多いでしょう食後酒、特にヨーロッパでの正式なフルコースではこちらは食後に登場します。
この食後酒に、ブランデーも参加しているわけなのです。
一応知っておきたい食前酒と食事中のお酒
食後酒の前に、その前に供されるお酒についてもちょっと述べておきましょう。
食前酒はアルコール濃度は低く、ちょっとこれからの食事に期待する感じの食欲を盛り上げるような、そんなお酒が要求されます。
シャンパンとかシェリー酒が代表ですね。
欧米の場合、席に着く前にバーで先にこの食前酒が供されることもあります。
食事中のお酒はご存知のように、白や赤ロゼなどのワインに代表されます。
料理の味を引き立てることが目的のお酒ですので、魚料理には白ワイン、肉料理には赤ワインが基本になります。
食後酒ってどういうもの?
日本では食前酒や食事中のワインなどは近年、フルコースでは当たり前のものとなってきましたが、食後酒についてはまだ中々とり付きにくいと考える人も多いようです。
アルコール分解酵素の問題もありますが、例えば食前酒にシェリー酒を食事中に赤白のワインを飲んだ場合、大体の人はこの辺りでアルコールはもう充分になってしまうようです。
普通にデザートと、コーヒーや紅茶に進んでしまうわけですね。
欧米の、特にヨーロッパでの正式なフルコースですと、食後酒はチーズなどと共に食事の最後に供されるお酒となっています。
一般的に、消化を助けるためにアルコール度数の高いお酒が供されます。
日本人にはちょっと、きついかもしれませんね。
食後酒としてのブランデーの効用
食後酒の役目と言うのは、前述しましたように食事の最後に消化を助けるために飲むお酒の事です。
アルコール度の高いお酒には、胃液の分泌を促す働きがありますし、血管が膨張しますので血流も活発に、結果脂肪燃焼を助けてくれるのです。
ブランデーにはぴったりのこの食後酒ですが、加えてブランデーはブドウが原材料なのです。
ブドウと言えば、ポリフェノールです。
このポリフェノールは、抗酸化作用もありコレステロール抑制作用もあるわけで、食事の最後に摂るには最適の成分とも言えます。
ブラんでーと言うのは、ほぼ完ぺきに食後酒としての条件をクリアしているわけですね。
フルコースの後に食後酒をすすめられたら、ブランデーを頼んでみてはいかがでしょう。
ムードにも健康的にも優れたお酒ブランデー
心憎い演出もしてくれるブランデー、香りで心を癒してくれるブランデー、非日常の贅沢も味合わせてくれるブランデー。
しかも健康にもいいお酒と言う、ほぼ完ぺきと言っていいほどの飲み物です。
勿論アルコールであることは事実ですので、デメリットもありますが元々酒は百薬の長とも言われています。
飲み過ぎたりしなければ、健康にも寄与してくれるのがお酒と言うものです。
ブランデーの場合、その高級感も手伝って飲み過ぎを言う危険からも、飲む人を遠ざけてくれますしゆっくりとお酒を楽しむと言う事を、教えてくれる飲み物でもあります。
心も体も癒してくれるお酒、それがブランデーなのです。
まとめ
如何でしょうか、ブランデー入門編としてご紹介しました。
勿論ブランデーと言っても様々な等級もあり、また今では色々なフルーツからも作られるようになりました。
低予算で手に入るブランデーの種類も、格段に増えています。
手軽に飲める機会も、本当に多くなりました。
それでも時にはちょっとだけ贅沢をして、高級ブランデーをじっくりと味わい楽しんでみませんか。