ケルトの血を引くフレンチウイスキー!「ヴァレンギエム蒸溜所」のおすすめを見てみよう。

ウイスキー

【フランス・ブルターニュ】Whisky Armorik 700ml Breton Single Malt (BRW002)

美食大国・フランス。

フレンチ料理やチョコレート、パンなど美味しいものがたくさんあります。

ワインやブランデーのイメージですが、実は美味しいウイスキーの産地として、近年は頭角を現しているのです。

特に注目したいのがフランス初の蒸留所「ヴァレンギエム蒸留所」。

フルーツリキュールだけではなく、ウイスキーの製造も行い、その品質は高く評価されているのです。

おすすめを見てみたいと思います。



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実はウイスキー大国?フランス

ウイスキーの本場と言えばスコットランドやアイルランドがまず思い浮かぶのではないでしょうか。

スコッチやアイリッシュ以外ならカナダ、アメリカンウイスキーを代表するバーボンを産出するアメリカ合衆国も有名です。

さらに近年は日本や台湾、オーストラリアなど、アジア・オセアニア地域もウイスキーの有力産地として注目を集めています。

それでは、ウイスキーを好んで飲んでいるのはどこの国でしょうか。

これは秀逸なウイスキーを生み出しているスコットランドやアイルランドではありません。

トップ1からインド、アメリカ、そしてフランスと続きます。

インドはウイスキーの生産量でも世界一です。

ただ「ウイスキー」とは呼ばれますが、ヨーロッパやアメリカでは「ウイスキー」と認められていないものもあり、一概に「ウイスキー大国」とは呼べません。

2位のアメリカは、何といってもバーボンの産地ですし、納得できる順位です。

ここで以外なのは3位のフランス。

フランスと言えば、ワインやブランデー、シャンパンばかりを飲んでいるイメージですよね。

しかし、実はフランスの人たちはとてもウイスキーを好んでいるのです。

それも主にスコッチウイスキーが好まれているとか。

美食の国だけあって、美味しいものならどんなものでも貪欲に受け入れていく気質があるのでしょうか。

そんなフランスでは、このウイスキーブームに押されて年々ウイスキーの蒸留所が増えています。

フランスは今、スコットランドやアイルランドを脅かす、ウイスキー新勢力の一つなのです。



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フランスの中のケルト?ブルターニュ

フランスでは現在、40以上もの蒸留所がウイスキーの製造を行っています。

主なところでロレーヌ地方、シャンパーニュ地方、ブルターニュ地方が有名です。

その中でもフランスで最初の蒸留所はブルターニュ地方にあります。

ここはフランスの中でもケルトの血統を強く残す地域。

アイルランドやスコットランド同様、ケルト民族の子孫たちが多く残っているのです。

ウイスキーはもともとケルト民族が発祥と考えられていますから、この地域でウイスキー造りが始まったのは不思議ではないのかもしれません。

ブルターニュ地方ってどんなところ?

ブルターニュ地方はフランス北西部に位置します。

フランスに併合される1532年まではブルターニュ王国やブルターニュ公国という独立国として存在していました。

また、フランス最大の半島でもあり、北西及び大西洋に向かって大きく突き出ているのが特徴です。

海に面しているので、気候的にはイギリスのコーンウォールに似た、海洋性気候。

非常に天候の変化が激しい地域です。

漁業と農業がさかんで、南部ではワイン造りが盛んに行われています。

日本でも流行した、多量のバターと塩が入ったパン生地で作られた「クイニーアマン」の原産地でもあります。

ブルターニュは“ケルト国”の一つ!

ブルターニュ地方はフランスにありながらも「ケルト国」の一つとして数えられています。

ケルト国とは地域独自のケルトの言葉、歴史、音楽、文学、舞踊、芸術といった文化的特性が今も強く残る地域を指します。

ブルターニュ以外ではアイルランド、スコットランド、マン島、ウエールズ、コーンウォールがあります。

つまり、ウイスキーの本場スコットランドやアイルランドとは兄弟のような間柄。

国は違えど、深いつながりがあります。

古代ローマとゲルマン文化圏が拡大する以前、ヨーロッパ文明の中心にあったのはケルト民族でした。

そんなケルトの血を今に残す地域では独自の言葉を話したり、伝統を守り続けています。

ウイスキーの起源はケルトの修道院であるという説がありますから、ケルト国においてウイスキー造りが盛んにおこなわれるのも当然のことと考えられますね。

Warenghem Distillery(ヴァレンギエム蒸溜所)

フランスの中のケルト、ブルターニュ地方。

ここにフランスで最初の蒸留所、「ヴァレンギエム蒸留所」ができたのは1900年のことでした。

場所はコートダモール県・ラニオン。

しかし、最初からウイスキーの生産を行っていたわけではありません。

ヴァレンギエム蒸留所では果物や植物から生産されたリキュール、クリームなどをつくっていました。

特に1901年に生産された、35もの植物を組み合わせた「Elixir d’Armorique」はボルドーの国際見本市で非常に高い評価を受け、一躍有名になりました。

現在もこのリキュールは販売されており、当時の伝統のままの味わいを残しています。

初めてのフランス産ウイスキーの製造

蒸留所創設以降、蒸留所は家族で製造を続けてきました。

しかし、彼らの経営は独創的で革新的なものでした。

代々の主がそれぞれの趣向を凝らし、伝統を守りつつも新しいリキュールを生み出していったのです。

現在フランス人が最も好んで飲む「Melmor chouchen」も革新の過程で生まれました。

しかしもっとも革新的だったのは最初の「ブリティッシュ・フレンチ・ウイスキー」の誕生でした。

ジル・レイゾール(Gilles Leizour)氏は1987年に初のウイスキー「WB」を発売。

ラベルにはブルターニュの旗の色と「ブルターニュ・ウイスキー」の頭文字を採用しました。

その後も質の高いウイスキーを世に送りだし、今やヴァレンギエム蒸留所はフレンチウイスキー業界のマーケットリーダーともいえる存在となりました。

ヴァレンギエム蒸留所のおすすめウイスキーは…

フランスの蒸留所は「ウイスキー専門」なところはごくわずかです。

ほとんどはフルーツブランデーを生産する既設の蒸留所で生産が行われています。

ですから本場スコットランドやアイルランドとは少々趣の異なる味わいが特徴。

さらに熟成用の樽もワインの熟成にしようした後のフレンチオーク樽がほとんどで、フルーティな味わいが楽しめます。

このヴァレンギエム蒸留所もウイスキー専門の蒸留所ではありません。

ですが、国際的にも高い評価を受けるウイスキーが生産され続けています。

どんなものか見てみたいと思います。

WB

最初のブルターニュ産ウイスキーです。

伝統的製法によって、フレンチオーク樽で熟成されたブレンディッド。

ウイスキーのうち25%はモルトウイスキーです。

スティルで2回蒸留され、その後3年間熟成させました。

カラー:淡い金色香り:フレッシュでウッディ―。

穀物のヒントを持つカラメルノートへと変化。

味わい:華やかでフルーティ。

海のようなさわやかさもある。

ブルターニュの潮を感じる。

Armorik Double maturation(アーモリックダブル熟成)

ブルターニュのオーク樽とシェリー樽を使用して熟成されたシングルモルトウイスキーです。

ノンチルフィルタード製法で華やかな香りと豊かな風味が楽しめます。

フレンチウイスキーの醍醐味を味わいたいなら、こちらがおすすめです。

カラー:淡い琥珀香り:フルーティでエレガント。

バターカラメルのフレグランス。

柑橘系の果物、リンゴの甘さ。

味わい:穀物と爽快な潮の味わい。

ハチミツのような淡い甘さ。

2012年ワールドウイスキーアワードにて「ベストシングルモルト/ニューワールド」賞を受賞しました。

まとめ

フレンチ・ブリティッシュ・ウイスキーというちょっと変わったイメージのある「ヴァレンギエム蒸留所」のウイスキー。

もともとはフルーツリキュールの蒸留所とあって、通常のウイスキーとは少し味わいが異なるようです。

しかし、スコッチやアイリッシュと同じ「ケルト」の血を引く蒸留所。

伝統的な製法と革新的な製法がうまくミックスされ、オリジナリティあふれるウイスキーが誕生しています。

現在生産量を増加して稼働中とのことですので、人気はまだまだ高まりそうですね。

気になるウイスキーがあれば、是非チェックしてみて下さいね。

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