ウイスキーカクテルはこう注文しよう。 いざという時に迷わないためのオーダーの流儀。

ウイスキー

最近は、本格的なバーだけではなく、いわゆるダイニングバー(食事もできるバー)も増えてきました。

当然、そういう場所でカクテルをオーダーする機会も増えてくるでしょう。

ただ、メニューを目の当たりにすると、よほどカクテルに詳しい人でないと何を頼んでいいか悩むはずです。

例えば、彼女とバーを訪れた時、男性がカクテルオーダーの時点で右往左往していては、ちょっと頼りない印象を持たれてしまいます。

そこは男性として、さりげなくビシッと決めたいものですよね。

今回は、各種ウイスキーカクテルを紹介しつつ、オーダーのTPOについても説明したいと思います。



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カクテルオーダーにもTPOがある

ウイスキーカクテルにも、食前酒、食後酒、迎え酒用のカクテルがあります。

例えば、食前に食後酒を飲んでしまうと、胃がもたれて肝心の食事が愉しめません。

一方で、TPOに関係なく、いつでも味わえる定番のカクテルもあります。

何をオーダーしてよいかわからない時は、まず定番カクテルを注文しておけば大丈夫です。

では早速TPOに応じた、カクテルオーダーについて説明していきましょう。



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ディナーの前の食前酒には、このカクテルがおすすめ

ディナーは、楽しい気分で食べたいものですよね。

食前酒として、気持ちをリラックスさせ、食欲を増進するカクテルを紹介しましょう。

オールド・パル

オールド・パルの内容は以下の通りです。

  1. ライウイスキー30ml
  2. ドライベルモット30ml
  3. カンパリビター30ml

ライ・ウイスキーとは、北米でつくられるライ麦を主原料としたウイスキーのことです。

ドライ・ベルモットは、辛口のベルモットでフランス産のものが有名です。

カンパリビターは、約60種類におよぶ材料が使われており、その製法は門外不出とされています。

味的には、苦みのあるリキュールです。

カクテル名の「オールド・パル」とは、英語で「懐かしき友」という意味です。

禁酒法以前から愛飲されてきた伝統的なカクテルで、ほろ苦さと甘さが絶妙にバランスした食前酒にぴったりのカクテルです。

ディナーの後の食後酒におすすめの、カクテル

食後酒には、甘いカクテルが好まれます。

甘いカクテルは、胃液の分泌を増進し、消化を促進する効果があります。

では、早速、ウイスキーベースの食後酒を紹介しましょう。

クローバー・ナイト

グラスの縁にクローバーの葉をデコレーションしたカクテルです。

カクテルの内容は以下の通りです。

  1. アイリッシュウイスキー30ml
  2. ベイリーズアイリッシュクリーム30ml
  3. ピーチリキュール10ml

以上の材料をよくシェイクしてグラスに注ぎます。

ベイリーズ・アイリッシュクリームの濃厚な甘さが魅力のカクテルです。

飲み終わった後、クローバーの葉を眺めながら何かいい事があるかも、と思わせてくれるカクテルです。

チャーチル

食後酒としてもうひとつ「チャーチル」を上げておきましょう。

内容は以下の通りです。

  1. スコッチウイスキー30ml
  2. スイートベルモット10ml
  3. コアントロー10ml
  4. レモンジュース5ml

バトルオブブリテンを戦い抜いた英国の名宰相ウィンストン・チャーチルにちなんで名付けられたカクテルです。

材料にあるコアントローは、フランス産のオレンジ系リキュールです。

ベルモットとコアントローの甘さ、そしてレモンの酸味が効いたフルーティなカクテルです。

困った時の定番カクテル

何を注文していいかわからない、そんな困った時に頼りになるのが定番カクテルの存在です。

ぜひこの機会に覚えておきましょう。

マンハッタン

カクテルの内容は以下の通りです。

  1. カナディアンウイスキー30ml
  2. スイートベルモット20ml
  3. アンゴスチュラビター1ml

スイート・ベルモットは、白ワインにハーブを加えて作った甘口のワインです。

スイート・ベルモットのアルコール度数は14~20度程度です。

特にイタリア産のものが有名です。

アンゴスチュラ・ビターは、ハーブやスパイスを原料に作られた苦味の強いお酒のことです。

カクテルに香りや苦味をつけたりする時に使用されます。

ちなみにカクテル用語では、1mlのことを1dashと呼びます。

マンハッタンは、1876年の大統領選を応援するパーティで、即興的に作られたカクテルです。

民主党候補のサミュエル・ティルデンをニューヨークのマンハッタンクラブで応援する集会だったのですが、サミュエル自身は1876年の大統領選で敗れています。

選挙には負けたのに、カクテル自体は現在まで残っているので、これはちょっとした皮肉ですよね。

高層ビルのカウンターで、夜景を見ながら味わうのが、このカクテルのスタイルです。

スコッチ・キルト

スコッチ・キルトの内容は以下の通りです。

  1. ウイスキー50ml
  2. ドランブイ25ml
  3. オレンジビター2ml

材料のドランブイは、モルト・ウイスキーをベースに、蜂蜜やハーブを加え作られたリキュールです。

アルコール度数は、40度近くあります。

オレンジビターズは、オレンジの皮を原料とするビターズです。

度数の高いスピリッツ(蒸留酒)を、度数の高いリキュールで割るという作り方は、お酒にそれほど強くない人からすれば、無茶に思えるかもしれません。

しかしジュース類で割るよりも、リキュールで割った方が少しずつ飲みながらでも、酔いが長続きするものです。

やはり、ジュース類で割ったものは、酔いがすぐ覚めてしまいます。

長く深く酔いたければ、スピリッツをリキュール類で割るのが、自然な流れなのです。

二日酔いの救世主、迎え酒用カクテル

あまり褒められたものでは、ありませんが不覚にも「二日酔い」をしてしまった、そんな憂鬱な朝におすすめのカクテルを紹介しましょう。

モーニング・グローリー・フィズ

「モーニング・グローリー」とは、英語でアサガオのことを意味します。

つまり、朝に飲む迎え酒として作られたカクテルです。

一般的に、アルコール飲料にレモン、糖類、ソーダをまぜたものを「フィズ」と呼びます。

カクテルの内容は以下の通りです。

  1. スコッチウイスキー40ml
  2. レモンジュース10ml
  3. ペルノ2ml
  4. 卵白1個分
  5. シュガーシロップ10ml
  6. 冷やしたソーダ適量

それにしても、迎え酒として朝からスコッチ・ウイスキーを40ml飲むのは、かなりの勇気がいりますよね。

しかし、レモンジュースや、ペルノ、卵白を配合しているので、迎え酒としては最適と言われています。

ちなみにペルノとは、スピリッツ(蒸留酒)にハーブを加えたリキュールの一種です。

作り方ですが、ソーダ以外の材料をよくシェイクして、タンブラーグラスに注ぎ、最後にソーダ水を加えて軽くかき混ぜます。

度々二日酔いになる人に、おすすめのカクテルです。

寝る前のナイトキャップ用カクテル

悩み事があってなかなか寝付けない、そんな時飲んで欲しいのがナイトキャップ用のカクテルです。

本来、寝る前にお酒を飲むのは、内臓(特に肝臓)に負担をかけるので、習慣化するのは良くありません。

しかし、緊張を和らげる為のお酒は、たまにはいいものです。

寝る前の一時間から二時間をリラックスして過ごしたい、そんな時に飲んで欲しいカクテルを紹介しましょう。

ゴッドファーザー

映画「ゴッドファーザー」にちなんで、作られたカクテルです。

内容は以下の通りです。

  1. ウイスキー40ml
  2. アマレット10ml

アマレットは、あんずの核を原料にしたイタリア産のリキュールです。

アーモンドに似た風味がします。

アマレット自体も、25度前後のアルコール度数があります。

よって、氷を入れたグラスにウイスキーとアマレットを入れ、軽くステアした後、少しずつ飲むのがこのカクテルの味わい方です。

映画「ゴッドファーザー」自体は、イタリアンマフィアを扱ったものですが、イタリア産リキュールのアマレットを使うことから、この名前がついたのかもしれませんね。

甘めのウイスキーで、ナイトキャップ用定番のカクテルです。

まとめ

この記事を読んだだけでも、それなりの知識が身についたと思います。

ただ、バーで、うんちくを語るのは、あまりスマートではありません。

相手に、これってどういうウイスキーカクテルなの?

と聞かれたらさりげなく答えてあげる、それがベストです。

もし、あなたに意中の人がいたらダイニングバーに誘ってみてはいかがでしょうか。

ゆっくりとした時間を過ごしながら語り合う、まずは「食べて、祈って、恋をして」なのです。

ウイスキー