ブランデーって男の酒ってイメージがあるけど、女性にも楽しめるお酒なの?
ブランデーと言われれば、まず高級酒の代表と言う答えが返ってくるお酒です。
一時ほど抜きんでて値段が高い、等と言う事も無くなりましたが、それでも洋酒界のトップの位置を占める酒であると言っていいでしょう。
実際その香りも味わいも、他のお酒には無い馥郁とした言うに言われぬ何かがあり、じっくりと味わうにふさわしいお酒でもあります。
そしてイメージ的に男性のお酒と感じますが、では女性にはどうなのでしょう。
目次
ブランデーってウイスキーなどとどこが違う?
ウイスキーもブランデーも、蒸留酒であると言うことに変わりはありません。
そう言った意味では同じ種類のお酒とも言えるでしょう。
しかしウイスキーが穀類を蒸留させて作られた酒であるのに比べて、ブランデーはワインを蒸留させたお酒であると言う事です。
一旦ワインを作っておいて、それをまた蒸留させているわけですね。
ここで二重の手間がかかっている、それだけの手数を踏んでいると言う事で、やはり手のかかった高級酒と言って間違いは無いわけです。
ブドウを発酵させて作ったワインを、また蒸留して熟成させるのですから、手間と時間がよりかかっているのです。
ちなみに現在では、リンゴから作ったアップルブランデーや、チェリーから作ったチェリーブランデーなども販売されています。
旧来のブランデーとは一味違った味わいがありますので、試してみるのもまたよろしいでしょう。
ブランデーの持つイメージは男性のお酒?
ブランデーと聞くと、重厚なイメージを思い浮かべる方が多いでしょう。
実際、アルコール度40度から50度あるお酒で、一気飲みなどと言う飲み方の出来るようなお酒ではありません。
アルコール度だけでなく、そういった飲み方をするお酒では無いと、皆さんお考えでしょう。
古い本をバックに、落ち着いた書斎で書籍を紐解きながら、じっくりと味わうひと時。
紙の匂いとブランデーの匂いの混ざり合った、そこだけ時間が止まったような静かな空間。
時にそこに、葉巻の匂いも加わって、いかにも大人の男の世界を演出する、こんなイメージを抱かれるのではないでしょうか。
ウイスキーが、仲間と陽気に騒ぎつつ楽しく飲む酒なら、ブランデーは一人味わう酒と言う感覚はその高級酒であると言うイメージから来ているのでしょうか。
いずれにせよ、大人の男の酒と言う雰囲気は強くイメージされますね。
しかし実は女性にも嗜まれた強い酒
今の世の中ではともかく、しばらく前までは女性は強い酒を飲んだりしないものとされていました。
特に欧米の、所謂上流社会の女性はせいぜいワインやリキュールを嗜むのが当然とされていたわけです。
「風と共に去りぬ」で主人公が疲れ切って、コーンウイスキーを一気に飲むシーンがありますが、すでに半分正気を失っていた父親がそれを見て、非難するような目になったという記述があります。
また、生のウイスキーなど飲むのは酒場の女のようだ、と言う表現もあります。
しかし同じアルコール度のお酒でも、ブランデーの扱いはいささか違ってきます。
元がワインから蒸留されているお酒のせいか、女性が飲むことを許された度数の高い中での唯一の酒、と言う感じです。
まあそれでも、裕福になってからの主人公が時にブランデーの助けを借りる時にも、後でオーデコロンなどでうがいをして匂いを隠した、とありますので一般的に許されるものでは無かったようです。
薬としてのブランデー
またやはり欧米の小説で表現されることが多いのは、何かでショックを受けた女性にブランデーを気付けに飲ませる、と言うシーンです。
イギリスの小説などでは、まず濃いお茶を何杯か、次にブランデーで人心地をつかせる、等と言うシーンがあります。
これは近年の小説でも結構出てきますので、その辺り変化がないと言うか伝統になっていると言う感じでしょうか。
古今問わず、女性の気付け薬としてあちらでは地位を得ているようですね。
現代では勿論女性にも人気です
ウイスキーやジンなどに比べてブランデーの場合、ワインから蒸留されていると言う事もあって、口当たりがいいお酒になっています。
舌を刺すようなと言う表現が、アルコール度の高いお酒に用いられる表現ですが、ブランデーの場合はいささか舌触りが違うと言っていいでしょう。
まろやかと言う表現が、一番的を射ているかもしれません。
それでも強すぎてストレートではちょっと、と言う方の場合でも水割りやソーダ割りにカクテルと、多彩にアレンジが出来ますので楽しむことが可能です。
勿論この手のお酒はがぶ飲みするお酒ではありませんので、逆にあまりお酒に強く無い方の場合、ストレートかロックで少しずつ味わう方が悪酔いしなくて済むかもしれませんね。
女性の気になるダイエットの時にも
女性と言えばダイエットがつきものです。
ダイエット中に糖質の高い食べ物飲み物はご法度、と言う状況に入る方もおいででしょう。
それでもたまにはお酒を飲みに行って、日ごろの憂さを晴らしたいと思うのは当たり前です。
しかもダイエットと言う、ちょっとしたストレスを抱えているのですから、軽く憂さ晴らしもしたいでしょう。
勿論お酒にも糖質の高いものは多いので、気を付けるに越したことはありません。
ワインを元にしたブランデーも、しかも口当たりはいいし糖質が高いのでは、と危惧される方は多いでしょう。
しかし蒸留酒の場合、基本的に糖質はゼロです。
勿論ブランデーもです。
生のまま飲むとかすれば、ダイエット中にも安心して飲めるお酒なのです。
ただし、品物によっては混ぜ物があるかもしれませんので、ご注意ください。
またカクテルなどにすれば、当然フルーツジュースなどの糖質山盛りになりますので、これもまた避ける方が賢明です。
趣味の料理やお菓子作りにも最適
料理には料理酒の使用が、日本料理でも多く使われています。
欧米の料理にも、酒類は隠し味として活躍してくれています。
ブランデーなどは正直、料理に使うのはちょっともったいない、と考えるものですがだからこそ、特別の日の料理に使用するのもまた味わいを深めてくれるでしょう。
そしてお菓子にもまた、洋菓子にはアルコールは味わいを増したり香りづけにしたりと、大きく活躍してくれます。
特にアルコール度の高いブランデーなどは殺菌効果もありますので、そちらの意味でも折々に使用するのがおすすめです。
ただし特にお菓子の場合、お子さんに食べさせる分には入れないようにしておきましょう。
煮込み料理などに使用する分には、アルコール分が熱で飛ぶのであまり問題はありませんが、やはり注意するに越したことはありませんね。
つまりは、あくまで大人のお酒であり、大人の料理やお菓子に使用して欲しいと言う事でもあります。
アルコールに強くないけどブランンデーは好きな人に
お酒に強くないけど、でも味は好きと言う方もいます。
特にブランデーの味わいが大好きなのに、あまり飲めないと言う方もいらっしゃるでしょう。
そう言う方には、もし味わいをしっかりとでも量は飲めない場合は、ストレートでと言うのがおすすめです。
舌の先に乗せて、味と香りを楽しむ方法です。
勿論これはブランデーの、最も基本的な味わい方でもあります。
そこまですると強すぎてちょっと、でもカクテルなどで味を変えたくないと言う方には、ロックやソーダ割り水割りなどがいいでしょう。
ただこれらの場合飲むにつれてだんだん味が薄く、アルコール度も感じられなくなってくるので、逆に飲み過ぎになることもあります。
加えて蘊蓄として、アメリカでの水割り、イギリスでのソーダ割りは許容だそうですが、他のヨーロッパ社会ではこれらは注文しないほうがいいようです。
古来、安い蒸留酒は水割りやソーダ割りと言った風潮が、今でも残っているそうですので、お店のブランデーを安物扱いしたと誤解されることも無いとは言えません。
旅行中には、ご注意ください。
まとめ
強くて香りも良く、重厚な感じのするブランデーは、男性の酒として認知されているようにも思えます。
しかし実は女性にとっても中々、旧来から愛用されてきたお酒でもあるのです。
特に口あたり良く香りもいいお酒ですので、工夫して飲むのも楽しいでしょう。
主にも料理やお菓子作りなどに活用することも可能です。
女性の皆さんも、ブランデーをもっと楽しんでみませんか。