ブランデータイムをもっと楽しく!
ブランデーはワインと同じく、リンゴやブドウなど果実からできたお酒です。
そのためフルーティで芳醇な味を楽しめるのですが、アルコール度数は40~50度と、少し高めです。
女性には敬遠されがちなブランデーですが、近年では自宅やバーで楽しむ人が増えています。
ブランデーならではの飲み方には、一体どんなものがあるのでしょうか。
目次
ブランデーとはどんなお酒か本当に知っていますか?
コニャック、アルマニャック、カルヴァドス、とブランデーにも様々な種類がありますが、その違いをご存知でしょうか。
実は、それぞれが産地によって明確に区別されているのです。
コニャック
フランス南西部コニャック市を中心に生産されている、ブドウ原料のブランデーを指します。
アルマニャック
フランスボルドー地方南部のアルマニャック地方で生産されるものです。
こちらで使用されるブドウは主にユニブラン種です。
カルヴァドス
フランス北部ノルマンディー地方とブルターニュ地方を原産地としています。
原材料はブドウではなく、リンゴを使用しています。
製菓の材料としても良く使用されています。
ブドウを原材料とするコニャックとアルマニャックを比較すると、蒸留回数2回のコニャックより1回のアルマニャックの方がより強い味わいがあると言われています。
ラベルにあるアルファベットの意味は?
ブランデーラベルにはVSOPやX.O.などのアルファベットが記されています。
これがランクを表すということはなんとなくわかっているつもりでも、意外と厳密には理解されていません。
ランクはどのように決まっているのでしょうか。
実はこのランクはコニャックかアルマニャックのみに適応されるランクです。
熟成年数によって決められています。
1.オール・ダージュ
2.X.O.
3.ナポレオン
4.V.S.O.P.
5.V.S.
6.スリースター
の順になります。
ブランデーを選ぶ際に、注意するべきは種類・原産地・そして熟成年数です。
このランクを覚えていれば、自分の求めるブランデーを選ぶのに役立ちます。
ブランデーグラスをまわしていませんか?
ブランデーといえば、丸いブランデーグラスをくるくると回しながら飲む、というイメージはありませんか。
掌で温めることでブランデーがおいしくなると言われ、昔はこのように飲む人が多かったのです。
しかし、現在ではそれは否定されています。
ブランデーが認識されだした初期には、質の悪いブランデーがそこら中に溢れていました。
香りも薄く、味わいもないため、ブランデーを温めることで香りを強く出すことがおいしく飲むコツとされていたのです。
現在は質の高いブランデーを頂くことができるようになりました。
そのため、昔ながらの方法で飲むと香りが強すぎて、本来の美味しさを損ねてしまうのです。
それを理解していない人がいまだにブランデーグラスを温めながら飲んでいるのです。
温めすぎず、室温で頂くのが一番適しています。
ブランデーの楽しみ方
自分が好きな飲み方をするのが一番良いですが、おすすめされている飲み方があります。
それは最も純粋に味や香り、口当たりを体験できる、ストレートです。
本来の味を楽しむなら、冷やしすぎたり水で割ったりするよりはそのまま頂きましょう。
ナイトキャップに少量だけ、というのもリラックスできます。
しかし、ブランデー本来の味も楽しみたいが、もっといろいろ試してみたいという方にはブランデーベースのカクテルがおすすめです。
バリエーションに富んでいて、色々試してみたくなること間違いなしです。
アレキサンダー
ブランデー、クレームドカカオ、生クリームで作ります。
チョコレートスイーツのような甘さがあり、女性にも飲みやすいです。
19世紀半ば、イギリス皇太子エドワード7世とデンマーク王所アレキサンドラの結婚式の際に献上されたカクテルと言われています。
甘いデザートのようにぐいぐい飲めますが、アルコール度数が高めなので、頂く際には注意が必要です。
サイド・カー
ブランデー、ホワイト・キュラソー、レモン・ジュースで作ります。
あざやかな橙黄色です。
第一次世界大戦の際使われた「サイド・カー」に関する様々な逸話からその名がついたと言われています。
ブランデーの深みとホワイト・キュラソーの爽やかさがマッチしたスタンダードなカクテルです。
シェイクスタイルカクテルの基本で、「ホワイト・レディ」や「XYZ」はサイド・カータイプのカクテルと呼ばれます。
トランタン
ブランデー、アマレット、生クリーム、卵黄1/2で作ります。
グラスの淵に生クリームを塗り、チョコレートパウダーで飾ります。
アマレットが上品に香ります。
リッチでまろやかなデザートカクテルです。
こちらも少々アルコール度は高めです。
1993年HBAカクテルコンペティション・スイートの部で準優勝に輝いた、長嶋茂敏氏の作品です。
冬の寒い日や、恋人たちの記念日にぴったりな華やかさと甘さです。
カフェロワイヤル
ブランデーとホットコーヒー、角砂糖で作ります。
スプーンの上にブランデーをしみこませた角砂糖を置き、それをコーヒーの上に乗せます。
その角砂糖に火をつけ、しばらくブランデーを燃やした後、角砂糖をコーヒーに入れてかき混ぜます。
食後のイメージのあるコーヒーですが、このカクテルは食前に供されることが多いです。
ブランデーに火をつけた時の炎が青白く美しいので、暗い場所で頂くことがおすすめです。
ナポレオンも愛飲していたと言われています。
ホットで頂く冬に嬉しいカクテルの一つです。
ブランデーにぴったりのおつまみは?
おすすめのカクテルにもチョコレートや生クリームを多用したものがみられましたが、ブランデーには基本的に甘味がよく似合います。
ブランデーの味わいがよりまろやかになるということで、チョコレートは特に好まれています。
それも少しビターな方がおすすめです。
コク深いカカオ分70%以上のものが良いでしょう。
また、ブランデーは果実由来であるため、果物ジャムなどを載せたクラッカーも合います。
ジャムの甘さとブランデーの味がぴったりと調和し、さらにおいしく頂けます。
他にも、カフェロワイヤルのような、コーヒーの苦みもブランデーの味を際立たせるため、コーヒーと交互に頂く、という飲み方もあります。
自分好みのおつまみを探してみると、ブランデーを飲む事がより楽しくなるでしょう。
ブランデーは命の水?
フランスではブランデーの事を「オー・ド・ビー(eau-de-vie)」と呼びます。
これは「命の水」という意味です。
ブランデーはワインを蒸留しさらに熟成させたものであるため、ワインと同様の健康効果があります。
つまりブランデーにはワインと同様にポリフェノールが大量に含まれているのです。
ポリフェノールは動脈硬化や脳梗塞を防ぎ、老化抑制も助ける抗酸化作用があります。
糖質もほとんど含まれていないので、健康的なお酒だと言われています。
さらに樽熟成のブランデーは深い森の香りがします。
これは森林浴効果に似て、心身をリラックスさせてくれます。
樽熟成の期間が長いほどその効果は強いようです。
勿論飲みすぎには注意しなければなりませんが、毎日適量を頂けば、心も体もリフレッシュできるのです。
まとめ
男性が頂くイメージの強いブランデーですが、女性にもぴったりな飲み物です。
甘いおつまみと一緒に頂いたり、カラフルなブランデーカクテルを頂けば、気分も上がり、最高のリフレッシュとなるでしょう。
ブランデーを飲むときにピッタリなジャズを探してみるのはどうでしょう。
おいしいカクテルを飲ませてくれるバーを探してみるのもいいかもしれません。
健康効果もあるブランデーをきっかけに、あちこちに世界が広がっていけば、ブランデーを飲む事がもっと楽しくなることは間違いありません。