初心者におすすめ! 日本酒の基本情報

日本酒

旭酒造 獺祭 (だっさい) 純米大吟醸 磨き50 1800ml

日本酒は日本伝統のお酒ですが、近年は海外でも注目されています。

また、日本でもまさに「日本酒ブーム」で、日本酒の情報誌や、日本酒の専門店など、老若男女問わず人気があります。

日本酒を飲んだことがないけれど、飲んでみたい!

そんな日本酒初心者さんに、日本酒とはそもそもどういうお酒なのか?

今更聞けない日本酒の基本情報をご紹介します。



日本酒の原料となるお米

日本酒は「酒米」という酒の原料となる米を使用します。

酒米の正式名称は「酒造好適米」と言います。

米全体の生産量からみれば、2%前後に過ぎないですが、栽培されている品種は90種類以上にも及びます。

「山田錦」という言葉を聞いたことがある方も多いでしょう。

これは酒米の品種の名前です。



酒米と飯米の違い

酒米は飯米と違い、粒が大きく、「心白」という中心の栄養分が大きいことが特徴です。

心白は、日本酒の旨味を作るでんぷんが主成分で、でんぷんの密度は飯米よりも粗く、隙間が多いです。

この隙間に日本酒作りに必要な麹菌が入り込んで繁殖するため、強い麹菌が出来上がります。

また、酒米は低たんぱく、低脂質で、白ご飯として食べるには旨みが少なく、向いていません。

日本酒の製造工程①精米、洗米

精米は玄米の表面に付いているたんぱく質や脂肪分などを取り除くことを言います。

酒造用の米の精米歩合は平均で70%です。

全体の3割を糠として捨てることになります。

次に洗米をして、米の表面に残る細かい糠を洗い流します。

そして水に漬けて米に必要な水分を吸わせます。

日本酒の製造工程②蒸米、麹づくり

大きな蒸し器で米を1時間ほど蒸し、弾力のあるおこわのような状態にします。

そして、次に日本酒造りにとても重要となる麹づくりを行います。

蒸した米にカビの一種である麹菌をふりかけ、高温多湿が保たれた麹室に2日間置いて、菌を米粒に繁殖させます。

日本酒の製造工程③酒母づくり、もろみづくり

ここからは発酵過程がスタートします。

まずは酒母(しゅぼ)と呼ばれるアルコール発酵をつかさどる酵母を大量に培養します。

蒸した米に麹と水を加えて混ぜ合わせ、酵母を加えます。

2週間ほどかけて増殖させます。

次に酒母を大きなタンクに移し、3回に分けて米、麹、水を混ぜ合わせます。

これを三段仕込みと言います。

麹の消化酵素が米のでんぷんを糖化し、酵母菌がその糖分をアルコールに変えていきます。

この状態のものをもろみと言います。

そしてこのもろみを絞り、酒粕と酒に分けます。

日本酒の製造工程④ろ過

絞った酒は静置して滓り引きしたあと、一般的にはろ過して、余計な味や香りを調整します。

ろ過をしない「無ろ過」の日本酒もあります。

ろ過をすることで旨味が失われてしまうものもあるので、無ろ過で販売されている日本酒もあるようです。

日本酒の製造工程⑤火入れ、貯蔵

ろ過をしても、日本酒の中には酵母菌や酵素などが残ってしまい、時間が経つにつれて味が変わってしまう可能性があります。

そこで、味を安定させるために、火入れという加熱殺菌をおこない、日本酒を貯蔵します。

貯蔵の際は日本酒の保存性を高くするため、アルコール度数の高い原酒の状態で貯蔵する場合が多いです。

出荷する前には水を加えて、アルコール度数を調節します。

新酒、冷やおろし、古酒とは?

新酒とは秋に収穫された新米で仕込み、熟成をせずに出荷される日本酒の事を言います。

フレッシュではつらつとした風味が特徴的です。

冷やおろしは春先に絞った新酒に1回火入れをし、夏を越して熟成させた後、秋口に出荷される日本酒の事を言います。

新酒特有の荒々しさが消え、旨味が増してなめらかな味になります。

一方で、少し渋味も感じられます。

古酒とは醸造後、一定の期間貯蔵・熟成させた長期熟成酒の事を言います。

3年以上蔵元で熟成させたものが多いです。

保存状態などで、味や香りが変化するのが面白い日本酒です。

日本酒の甘口・辛口とは?

日本酒の甘口・辛口と呼ばれるものは、日本酒度計というもので計られます。

日本酒の瓶のラベルなどに、+と-で数値が表記されています。

これが日本酒度と言います。

+の数字が高いほど糖分が少ないので、辛口だとされています。

反対に-で表記されるものは甘口とされています。

甘さ控えめの日本酒が良いという方は+の数字が大きい辛口の日本酒がおすすめです。

反対に日本酒に甘さが欲しいという方は-の数字が大きい甘口の日本酒がおすすめです。

日本酒度の計り方

日本酒度は日本酒度計とよばれるものを使って計られます。

計り方は簡単で、この日本酒度計を15℃の日本酒に浮かべます。

そうすると日本酒度計が浮いたり沈んだりします。

その時の水面の目盛を読むと日本酒度が計れます。

これは日本酒の比重を計っていて、水よりも軽いものを+、重いものを-で表示されます。

アルコール分が同じなら、酒に含まれる糖分の量が多いほど-側に傾き、少ないほど+側に傾きます。

まとめ

日本酒はさまざまな種類が有り、味や香りも千差万別です。

まずは居酒屋などで一杯ずつ味わってみるのがおすすめです。

そして、自分のお気に入りの日本酒を見つけてみましょう。

日本酒の種類が多すぎて選ぶのに困ってしまうという方は、どんな感じの日本酒が飲みたいのか店員さんに伝えてみると良いでしょう。

例えば、甘さ控えめでさっぱりしたものが良いなど、具体的に伝えてみてください。

そうすれば素敵な日本酒に出会えるでしょう。

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