飲んで楽しむだけじゃない、是非料理にも使ってみたいブランデー

ブランデー

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ブランデーは、食後酒としての楽しみ方が普通ですが、それ以外には、せいぜいスイーツに応用するくらいしか思い付かない人が多いのではないでしょうか?

しかし、ブランデーは、実は調理用として多才さを発揮するお酒なのです。

漬け込み用として、あるいは仕上げの香り付け用として、牛肉料理だけでなく、豚肉、鶏肉の調理にも使えるのです。

シーフードのソースにも使えます。

和食メニューであるブリの照り焼きにも、合わせ調味料にブランデーが使えるのです。



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楽しみ方は飲むだけではない、多才なブランデー

ブランデーは、ブドウ酒に代表される果実酒を蒸留して、樽で熟成させて作る、アルコール度数が40~50度ほどのお酒です。

最短でも3~4年は熟成させないと星がつきませんが、ある程度高級感を求めるのであれば、熟成が11~15年のVO(very old、つまり「とても古い」)、そしてその更に上をいくVSO、VSOPがあります。

70年熟成させるエクストラクラスなどは、勿論滅多に飲む機会はないものですが、これはさすがに料理に使うのは勿体ないブランデーでしょう。

食中酒として合うワインと違い、ブランデーは食後に単体で、あるいはせいぜいおつまみと一緒に楽しむのが、飲み方としては普通です。

醸造酒のワインと違い、蒸留酒のブランデーはアルコール度数が高いこともあり、ワインのような食卓のお酒というよりは、大人がリビングでじっくり味わうお酒の印象があります。

しかし、ブランデーの原料となるブドウ酒が例えばワインソースとして調理にも使われているように、ブランデーも実は調理用として使えるのです。

度数が高いのでチビチビ味わうことの多いブランデーが、なかなか減らないと思っている人や、折角買ったりもらったりしたブランデーが、飲んでみるとそんなに美味しくないという人であれば、そのブランデーを調理に活用してみることをおすすめします。

ブランデーの意外な多才さに、魅了される筈です。



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牛肉料理にブランデーを使ってみよう

ブランデーを調理に使うと言えば、一番イメージし易いのが牛肉ではないでしょうか?

肉が昔から食べられていたヨーロッパでは、冷蔵庫がなく、香辛料もまだそんなに知られていなかった時代に、ブランデーで臭みを取ることが行われていました。

しかし、単に肉の臭みをとるだけではなく、良い香りを付ける効果もあります。

牛肉のメイン料理で、ブランデーへの漬け込みをしてみてはいかがでしょうか?

モモやロースといった塊肉を用意し、まずは全体の表面にフォークでびっしり穴をあけます。

これに塩・胡椒を振って馴染ませます。

それを、密封できるポリ袋に入れ、ここにブランデーを加えます。

空気をしっかり抜いて閉じてから、よく揉み込んだ後、冷蔵庫に一晩寝かせます。

その後、湯を沸かしたお鍋の中に袋ごと肉を入れます。

強火で2~3分、ぐつぐつと煮ます。

煮終わったら、蓋をして冷まします。

それと平行して、タマネギのすりおろしと薄いスライス切りとを用意します。

そのタマネギを醤油と一緒に鍋に入れて火にかけます。

沸騰させてから、弱火にして更に15分ほど煮ます。

ここに、肉を漬け込んでいたブランデーを加え、一度煮立たせて、ソースとして肉に掛けるのです。

ステーキなら、仕上げに入れてみよう

しかし、牛肉の食べ方の王道はステーキ、という方に、ブランデーを仕上げに使う方法もご紹介しておきます。

ブランデーは仕上げに使うので、そこに至るまでのステーキの作り方は、特に変わったものである必要はありません。

ステーキ肉を冷蔵庫から取り出し、中の方までしっかり常温に戻します。

片面に塩・胡椒して、均等に伸ばします。

フライパンを強火にかけて、熱くなってきたら牛脂を入れて、脂がまわるのを待ちます。

ニンニクのスライスしたものを入れて、香ばしい匂いが立ってきたら、塩・胡椒した面を下にして肉をフライパンに入れます。

焼き色が付いたところで弱火にして、肉汁が浮くのを待ちます。

表面に肉汁が浮いてきたら、肉を裏返すのです。

この直後に、いよいよブランデーを入れて、香りを付けるのです。

この後、何秒焼くかは好み次第ですが、肉を再度裏返すことはありません。

目安としては、レアに焼きたいなら10秒、ミディアムなら20秒と考えればほぼ間違いありません。

鶏肉とも相性の良いブランデー

臭みを抜くと言えば、牛肉のような赤身の肉を一番に思い浮かべますが、ブランデーは鶏肉料理にも美味しく使えるのです。

これまた仕上げにブランデーを活用するメニューを紹介しましょう。

骨付きモモ肉の余分な脂肪を落としてから、皮にフォークで穴をあけ、全面に塩・胡椒します。

フライパンにブラウンシュガーをいれ、弱火で溶かします。

溶けて少し経ったらモモ肉の皮の側から入れて中火で焦げ目が付くまで焼きます。

裏返して反対面も焼きます。

肉は皿に移して、油が出てくる場合は捨てます。

フライパンに肉を戻して、ここでブランデーを入れるのです。

アルコールを飛ばす程度に火にかけます。

別の鍋でニンニクやショウガ、水を中火で炒めて、香りがしてきたら肉とスープを加えます。

更にそこにタマネギやセロリ、コンソメ、それにローリエやタイム、ナツメグなどを加えて、40分ほど煮込んで柔らかくなるのを待ちます。

塩・胡椒して、出来上がりです。

鶏肉を漬け込んでつくる美味しいメニューも

牛肉をブランデーに漬け込むレシピを紹介しましたが、鶏肉にも同様に漬け込むおすすめのレシピがあります。

その名も、プーレ・オ・コニャックです。

モモ肉の余分な皮と脂肪を取り除いた後、切り分けて、塩・胡椒します。

これにブランデーをひたひたに掛けて、30分ほど漬け込むのです。

その後、フライパンにバターを入れて火にかけ、モモ肉の皮がキツネ色になるまで焼いてから、取り出します。

煮込み鍋にもバターを入れて火にかけ、タマネギを炒め、少し時間をおいてマッシュルームも炒めたところで、モモ肉も加え、ブランデーの残りに水、チキンコンソメの素を入れて蓋をし、弱火で10分ほど煮ます。

ここに、焼き栗を入れて更に10分煮ます。

モモ肉は取り出して、残りのソースを煮詰める為に強火にします。

生クリームを入れて煮立たせ、適宜塩・胡椒します。

栗と鶏肉は、好みの茹で野菜の上に盛りつけ、そこにソースを掛けると良いでしょう。

豚肉も、ブランデーでマリネして美味しく

定番の牛肉だけでなく、鶏肉の調理用にも活躍するブランデーですから、豚肉の調理にも使えることは、言うまでもありません。

豚ロースをブランデーでマリネする、おすすめのレシピを紹介しましょう。

ロース肉の外側の余分な脂身を除いて、塩・胡椒を揉み込みます。

次にブランデーで最低でも2時間、できれば一晩マリネします。

ブランデーのほか、ベイリーフ、グランマルニエ、オールスパイスを加え、よく揉むようにします。

その後、汁気を拭き取ってからフライパンに入れ、強火のノンオイルで焦げ目が付くまで焼きます。

その後、厚手の蓋付きの鍋に移します。

フライパンは、ロース肉から出た油をペーパーで吸い取ってから、バターとタマネギの千切りを入れます。

タマネギがしんなりしてきたら、マリネ液を入れて煮立たせ、鍋に入れます。

水と鶏ガラスープの素によるスープをフライパンに入れて、底のおこげをこそげて、それらを鍋にいれます。

鍋の蓋をしたままオーブンに入れて200℃で10分、次に180℃で40分加熱します。

オーブンから出して少し経ったら、豚肉は取り出し、鍋を火にかけて煮詰めます。

バター、塩、挽いた黒胡椒で味を調えて、豚肉スライスに掛けます。

シーフードにだって、ブランデー

ブランデーの多才さは、肉類の調理にとどまりません。

シーフード相手でも、活用できます。

例えば、ホタテのカルパッチョのソースに、いかがでしょうか?

マヨネーズをベースにトマトケチャップを加えたソースに、ブランデーが加わると、家庭料理とは思えないソースが出来上がります。

これをホタテに掛けて、いただくのです。

シーフードにも使えるのだから、和食にも

ブリの照り焼きに、ブランデーというのはなかなか思い付かないことでしょう。

しかし、合わせ調味料の醤油、ミリン、砂糖といった定番材料のところに、ブランデーを加えてみて下さい。

これらを、ブリを焼いた後に油を拭き取ったフライパンに入れて強火にかけます。

煮立たせてから、ブリを戻すのです。

贅沢な香ばしさを楽しめます。

このように、いかにも和食のメニューにも、ブランデーはおすすめなのです。

まとめ

このように、ブランデーは調理用に幅広く使えます。

定番のステーキなど牛肉の調理用は勿論ですが、赤身の肉だけに限りません。

鶏肉の調理用にも、ブランデーが使えます。

勿論、豚肉の調理用としてもブランデーはおすすめです。

意外ですが、シーフードの調理にも、ブランデーを使えます。

それどころか、ブリの照り焼きのような、いかにも和食というメニューにでも、ブランデーを使って香ばしさを出すことができるのです。

飲まずに食器棚の肥やしになっているブランデーがあれば、是非調理用に色々試してみてはいかがでしょうか?

ブランデー