「醸し人九平次 別誂 純米大吟 山田錦」の詳細
そのふくよかな味わいで日本酒好きにはたまらない銘柄です。
「醸し人九平次」(かもしびとくへいじ)は2009年に彗星のように現れて、その後破竹の勢いで世界中にファンを獲得していきました。
その中でも「醸し人九平次別誂純米大吟山田錦」(かもしびとくへいじ、べつあつらえ、じゅんまいだいぎん、やまだにしき)は一年に一回だけ出す「別誂」の限定酒で、アメリカやフランスなど海外でも大評判です。
醸し人九平次とは
「醸し人九平次」という特徴のある名前からこの日本酒を紹介しましょう。
愛知県名古屋市の(株)萬乗醸造は、若き15代目久野九平治さんと友人の杜氏の佐藤彰洋さん、そして若い蔵人たちがお酒を造る800石の蔵元です。
久野さんも佐藤さんも酒造りとは無縁の職業でしたが、あるとき久野さんのお父様と杜氏が病に倒れ、久野さんが急遽蔵に戻って15代目を襲名したのが始まりでした。
人一倍の努力の末、平成9年に「醸し人九平次」というブランドを立上げ、みるみるうちに評判になり今に至ります。
その目覚ましい発展の秘密は、すべてにおける徹底的なこだわりです。
材料の米と水、そして製造過程の隅々まで、決して手を抜かないこだわりに貫かれています。
いつでも量より質を目指して完璧な酒造りをすること、その結果が世界に認められる日本酒を生み出したのです。
「醸し人九平次別誂純米大吟山田錦」の味わい
このお酒の味わいを一言で言えば「ふくよかな旨み」です。
中辛口の部類ですが、豊かでまろやかな味わいを感じます。
それは甘みとは別の「旨み」でしょうか。
ほんのりフルーティーな酸味もあり、甘味、辛味、酸味、旨みが絶妙のバランスで互いを支え合い、補い合っています。
日本酒に関して酸味は好まないという方も、このお酒のさわやかな酸味に関しては高い評価をしています。
外国の人は日本酒もワインの感覚で味わいますが、このお酒に関して「フルボディー」と表現しています。
リッチで濃厚な、しかし決して重くはない深い味わいがあるのです。
本当に日本酒好きでこだわりのある方には是非味わっていただきたいおすすめの一品です。
米と水、材料へのこだわり
このような優れた味を作り上げる秘訣の一つは徹底的に選りすぐられた材料にあります。
酒を造るための仕込み水を汲んでくるために長野県まで行って、300年かけて沸いてくる水を選ぶというこだわりようです。
米に関しては、このお酒の名前にも入っている「山田錦」の最高級品を使用しています。
「山田錦」は兵庫県で生まれた日本酒醸造用の米で、酒造りに最も適した品種として知られています。
このお酒は兵庫県産の山田錦の味わいを最大に引き出すことにこだわって作られたので、その名前に「山田錦」が入っているのです。
こだわりを最大限に追求した純米大吟醸の製法
このお酒の名前の中で「純米」とあるのは、水と米だけで作られた本当に純粋な日本酒であることを示しています。
醸造アルコールは一切含まず、米と酒だけで素材の味を強く出すのです。
特に「山田錦」の旨みを最大限に引き出すために「純米」の製法で作られました。
また「大吟醸」ですが、酒造りの過程には米の芯を残して周りをそぎ落とす工程があります。
これは米の芯に酒造りに必要な澱粉があるためで、普通は3割ほどを削ぎますが、吟醸は4割、大吟醸は5割以上をそぎ落とします。
最大限に純粋な味を出すために「大吟醸」を採用して、非常に贅沢な製法で作っているのです。
味のためにすべてを極限までストイックに追求した、まさに芸術作品と言える日本酒です。
まとめ
「醸し人九平次別誂純米大吟山田錦」は日本酒好きなら一度は味わってみたい最高峰のお酒です。
海外でも評判なので、とくに「別誂」はなかなか手に入らなくなっています。
高級ワインのようにプレミアムが付くのではないかとも言われています。
買いたい人は日本だけではありません。
海外の日本酒ファンにとっても垂涎のお酒なのです。
日本酒好きの方には見逃せません。
今から必ずチェックしておきましょう。