日本酒は出会いを楽しむ「恋」に同じ
一言に「男性」といっても本当にいろんなタイプの人がいるのと一緒で「日本酒」もいろんなタイプのものがあります。
たまたま最初に付き合った男性が思ったような人ではなかったとしてももう男性はこりごり、とはなりませんよね。
日本酒はおいしくないと思っている方もそのとき飲んだものがたまたま口に合わない、好みではないものだっただけかもしれません。
これだ!
と思える最高の出会いが訪れるまでいろんなタイプに触れる経験を楽しんでみてはいかがでしょう。
地域ごとの特徴を感じてみる
いろんな種類の日本酒を試してみるといってもお店の棚を端から端まで全部買ってみるのも大変です。
そこで、ひとつの地域に焦点を当てて数種類を試してみるのはいかがでしょうか。
旅行で行って景色に惚れた都道府県をひとつ選んでしばらくの間はそこの日本酒を飲んでみるのです。
もちろん造り酒屋さんごとにまったく違うタイプの日本酒を造っているわけですがそこの地域で育ったお米を使い、そこで汲まれた地下水を使ってそこの空気をまとって熟成されるわけですからできあがった日本酒の中にどこか共通点があったりするものです。
そこに住む人間性にもどこか共通点があるのと同じです。
その都道府県の日本酒にいくつかおいしいと感じるものがあればさらにその都道府県ものを徹底的に飲んでみます。
その地域の中で一番おいしいと思えるものを探すような気持ちで。
最終的に自分なりの1位から10位までランキングを作ってしまうのも楽しいかもしれません、もしその都道府県がいくつ飲んでもあんまりよいと思えなかったら潔く別の都道府県に取り掛かりましょう。
こうしていくことで自分には合わないものばかりに出会ってしまってやっぱり日本酒は…となる確率はぐんと減ると思います。
地域ごとの「利き酒」にも注目
今は手軽に日本酒を楽しんでもらう地域ごとの取り組みも盛んです。
普通店頭にある日本酒は4合瓶と一升瓶がほとんどですが4合より一回り小さい3合入りの瓶があったり1合入りのかわいいサイズのものが揃っていたりします。
複数の造り酒屋の日本酒を同じラベルで同じ瓶、同じ価格で売る取り組みをしている地域もあります。
棚に親しみやすいデザインで手に取りやすい価格の日本酒がずらっと並んでいたら見ているだけで楽しくなりますね。
それぞれの日本酒の特徴も比較がしやすく日本酒初心者にとってもありがたい取り組みだと思います。
一度にたくさんの異性に出会える合コンに近いときめきかもしれません。
もっとたくさんの地域でこういう努力をしてくれるともっと日本酒を気軽に試してみる人が増えるようにも思います。
地域限定料理の居酒屋も
各地の日本酒を試してみるには居酒屋に出かけるのもおすすめです。
地域の名前のついた「山形料理」「土佐料理」などをうたっている居酒屋には必ずその地域の日本酒がたくさん置いてあります。
グラス単位で試すことができるので一度にたくさん試すのには最適です。
お店によっては味見をさせてくれるところもありますし、杯に一杯ずつ数種類を一度に持ってきてくれる「利き酒セット」があるお店もあります。
どの日本酒が一番好みか比較しながら楽しめるのでお気に入りを見つけ出すのにはとてもいい方法と思います。
大体はご店主が日本酒好きな場合が多いので「甘いもの」「すっきりなもの」などと好みをいって相談をしてみると喜んで語ってくれるに違いありません、その地域出身であろう店主にその土地について語ってもらいながら日本酒を楽しみ、その土地に思いをはせる。
その土地もその地域の人間も日本酒も一度に楽しめる、最高の日本酒の楽しみができると思います。
まとめ
最高の出会いがあるまであきらめない。
日本酒は全国に2万種類あると言われているようです。
毎日一銘柄ずつ飲んでも50年以上かかるほどの種類があることになります。
そんな中からこれが一番おいしいと思うものを見つけ出すのはとても大変な作業です。
しかし、今はこれが一番と思っていてももっと素晴らしいものに出会えるかもしれないと一生かけて探し続けることが可能だとも言えます。
死ぬまで最高の出会いのために探し求める。
恋の相手だと、そうありたくても難しいかも知れませんが日本酒なら、できます。
毎日新しい出会いをして、がっかりしてみたり運命を感じてみたり。
美しい風景を心に思い描きながらそこで育った日本酒をじっくり味わう。
一生かけて日本酒との出会いを楽しんでいきませんか。