日本古来から受け継がれる伝統、日本酒の世界。
今では海外からの人気が熱い日本酒の世界。
日本古来からある日本独特のお酒ですが、若い年齢層ではあまり詳しい人は少ないようです。
若者の酒離れも進んでおりますが、日本酒は日本人が作り出した最高のお酒です。
日本人にとても良く合い、日本料理との相性も良く、魅力も語り切れないほど沢山あります。
そんな日本酒の世界を少しご紹介いたします。
日本酒の定義とは?
日本酒の定義はいったい何なのか?
日本酒は米と麹と水を主な原料とする清酒をさします。
日本特有の製造方法で醸造されたお酒で、醸造酒に分類されます。
アルコール度数が22度未満のものをさしますが、技術的には22度以上の日本酒を製造することも可能です。
その場合はリキュール扱いになります。
必ず米を使うことが決められており、こすという工程を必ず入れなければならないと決まっています。
日本酒の魅力
日本酒の魅力はなんといっても、温かくても冷たくてもおいしいところです。
他のお酒と比べると飲む温度が幅が非常に広く、5度~55度くらいまでとなっています。
また、四季によっても違いがあり、種類も大変豊富です。
日本酒の銘柄は約5千種類もあるそうで、通販の日本酒専門ショップがあるほどです。
日本人の知恵と、豊かな自然、日本独特の気候風土が生み出した努力の賜物なのです。
日本食にはもちろん、様々な料理との相性が良いのも魅力のひとつです。
日本酒の製造方法
日本酒は微生物の働きを利用して作られます。
まず、玄米を磨き上げ精米するところから始まります。
そのお米を洗い、水に浸し、蒸します。
その後麹造りを行い、酒母造りというのをします。
ここまで作った酒母に、麹、蒸米、水を加えてもろみを造り十分に発酵させます。
ほどよく発酵した状態になったらもろみを搾り酒をとりだします。
搾った酒を丁寧にろ過し、60度の熱で殺菌処理を行います。
その後貯蔵し、熟成させ、味をととのえて、腐敗防止のためもう一度火入れをし、瓶詰めします。
これだけの複雑な手順を経て、あの繊細な味が仕上がるということです。
美味しい飲み方
日本酒は様々な種類があり、個性も豊かなので、色々な飲み方で楽しむことが出来ます。
果物のような爽やかな香りのものもあれば、ずっしりと重くうま味が強いものまで多種多様です。
また、飲料温度の幅が広いのできりっと冷やしてのむ「冷酒」や、温めてのむ「燗酒」、さらに常温で飲んでも美味しいです。
種類によっても冷やすのがいいのか、温めて飲むのがいいのかも違ってきます。
グラスに氷を入れてウイスキーのようにロックで飲むのもパンチがあって美味しいです。
割る場合はお水の質も関係してきますので、なるべく良いお水で割ることにより雑味がなく日本酒の良さが味わえます。
合うおつまみ
日本酒は非常に料理との相性がいいので、どんなものでも合いますがその中でも特に相性が良いものをご紹介します。
やはり、日本酒というだけあって和食との相性は完璧です。
あたりめや、たこわさ、イカの塩辛、辛子明太子、エイヒレなど、海の幸や干し物が人気です。
日本酒には純米酒、吟醸酒、本醸造など違いがあるので、それによってメニューを変えるのも楽しみのひとつです。
純米酒には炊き立てのご飯に合うような、魚の煮つけなどしっかりした味付けのものが合います。
吟醸酒は香りがとても良いので天ぷらなどの淡白な味が合います。
本醸造などは、万人受けするような飲みやすい味なので何でも合いますが、特にシンプルな味の冷奴などが合います。
タイプ別おすすめの日本酒
日本酒にはいくつかタイプがあります。
香りの高い薫酒タイプ、主に大吟醸酒系吟醸酒系。
薫酒は果物や花のような華やかな香りがあり、爽やかな味わいが特徴です。
甘いものだけではなく、辛口のものもあります。
熟成された熟酒タイプ、主に長期熟成酒系や古酒系。
とても貴重なタイプで酒通の方が惚れ込んでしまうそうです。
ボリューム感があるうま味ととろりとした甘味と深い酸味が合わさった力強い味になっています。
軽快でなめらかな爽酒タイプ、主に普通酒系や本醸造酒系。
誰にも好かれるような万人受けするタイプです。
日本酒初心者でものみやすく、みずみずしく清涼感のある香りがあります。
コクが深い醇酒タイプ、主に純米酒系やきもと系。
日本酒の王道といわれるタイプで、コクのある味わいが特徴です。
また、ふくよかな香りと充実したうま味があります。
などになりますので、自分の好みと合っているものを見つけることが出来ます。
まずは、オーソドックスな爽酒タイプから飲むのがおすすめです。
爽酒であれば比較的どこでも販売があるので手に入りやすくなっています。
自分の好みがわかってくれば色々なタイプのも挑戦しやすくなると思います。
細かく分ければもっと沢山の種類があるので自分の好みを極めていくのも楽しいですよ。
飲む以外にも役立つ
日本酒は飲む以外にも沢山の使い方があります。
少しだけ余ってしまった時などは試してみるとまた日本酒の魅力が広がること間違いないです。
その利用方法をすこしご紹介します。
お米を炊く時に加える
お米を炊く際、お米3合に対して日本酒を大さじ2杯加えて炊きます。
それだけでお米がつやつやでふっくらと炊き上がるのです。
これは日本酒の糖質がもたらす効果で煮崩れも防ぐことが出来ます。
うどんやそばを茹でる時に加える
うどんやそばを茹でているときに茹で上がりの時を見計らって日本酒を大さじ1杯加えるだけです。
するとツルツルとこしのいいうどんやそばに変わります。
穀物臭が消え、つやを与える効果もあります。
味噌汁に加える
器によそった味噌汁1人前に対して、日本酒を大さじ1杯程加えるだけです。
日本酒のうま味成分である、グルタミン酸が塩気の角をとり、うま味成分を倍加させるのです。
いつもよりワンランク上のお味噌汁になります。
化粧水として利用する
日本酒には美肌効果があると言われています。
日本酒を作られている方の手は、お年寄りでもすべすべでとても綺麗だそうです。
これは、日本酒に多く含まれている酒粕や米ぬかに多くのアミノ酸やミネラルが多く含まれているためです。
特にお肌の角質層の保湿成分として有効に働くそうです。
入浴剤やマッサージにも
お風呂に入る際に湯船に日本酒を入れると肌がしっとりし、つやとしなやかさがでます。
また、日本酒のアルコール成分が血管を広げて血流を改善するため、肩こりが解消することもあります。
マッサージでは痛みの患部の周りに純米酒をすりこみながらマッサージすることで、血流がよくなり筋肉痛や筋肉の炎症に効くと言われています。
海外の日本酒人気
最近日本酒は海外での人気が高く、輸出額が連続で過去最高を記録しているほどです。
アメリカや香港などが主でしたが、今ではヨーロッパでも日本酒が注目されています。
「SAKE」として嗜まれており、種類の多さにも驚かれるそうです。
イギリスのサイトでは、日本人が読んでも勉強になるような深い内容が書かれています。
今後も人気が上がると言われている日本酒には大注目です。
まとめ
日本の宝である日本酒。
その魅力は書ききれない程沢山あるのです。
日本酒に世界は深く、マニアックな方が居たり、コレクターの方が居たり、日本酒好き同士の交流もとても勉強になり楽しいですよ。
日本の日本酒を作られている方が海外に進出もされており、これからももっと日本酒の世界は広がることでしょう。
一度日本酒の世界に来てみてはいかがでしょうか?