どんなウイスキーを贈るべき?ウイスキー好きに贈りたいおすすめウイスキー
誰かに贈り物をする時には、相手の喜びそうなものを探しますよね。
ウイスキーが大好きという方には、やはり美味しいウイスキーを送りたいものです。
しかし、ウイスキーには好みがあって、どれを選んだらいいかわからなくなってしまいます。
ここでは、どんなウイスキーを贈るべきか迷っている方に、原産地ごとの特徴をご紹介します。
ウイスキーの味は、生産地で異なる
ひと口にウイスキーといっても、原材料や製法などによって、味わいは全く異なります。
代表的なウイスキーをご紹介します。
スコッチウイスキー
日本で生産されているウイスキーのお手本となったのがスコットランドで生産される「スコッチウイスキー」です。
ウイスキーの発祥地はスコットランド、アイルランドと両方の説がありますが、ともかくも世界でも古くからウイスキーを生産してきた地域であることは間違いありません。
生産地保護のため、2009年より「スコッチウイスキー」となるためには一定の基準を設けなければならないという規則が制定されました。
まず大前提として、スコットランド内で製造されなければなりません。
- 水と発芽させた大麦から蒸留されている
- 当該蒸留所にて処理・マッシュ・酵母の添加のみによる発酵が行われている
- 蒸留液はアルコール度数98.4%
- スコットランド内の物品倉庫または許可された場所のみで熟成
- 容量700ml以下のオーク樽のみを使用
- 熟成期間は最低3年以上
- 原材料または熟成法に由来する味わい、香りを持つ
- 水、無味カラメル着色料以外の添加物を一切使用していない
- ボトリングの際のアルコール度数は最低でも40%以上
上気の規定を守っているもののみが「スコッチウイスキー」と呼ばれます。
細かい規定を持つスコッチウイスキーですが、原材料に大麦麦芽のみを使用した「モルトウイスキー」と、グレーンウイスキーとブレンドされた「ブレンディッドウイスキー」に大別されます。
スコッチといえば、一つの蒸留所で全ての生産過程を行った「シングルモルトウイスキー」が有名です。
一般的なスコッチウイスキーのイメージとしては「スモーキー」「ピーティ」というもの。
日本のウイスキーのお手本となったウイスキーですから、日本人には馴染み安くとっつきやすいウイスキーと言えます。
プレゼントにスコッチを贈れば間違いありませんが、生産地によってピートを全く使用していないもの、ピートが強すぎて好き嫌いがはっきり分かれるものなどありますので、贈る相手の好みを確認しておくのがおすすめです。
シングルモルト ウイスキー グレンフィディック15年
スコッチウイスキーの中でも、繊細で華やかな味わいで人気が高いのが「スペイサイド」のウイスキー。
グレンフィディックはそんなスペイサイドにある老舗蒸留所です。
1963年に、世界で初めてシングルモルトウイスキーを国外に輸出。
シングルモルトウイスキーブームのはしりとなりました。
「グレンフィディック15年」はシェリー樽、オーク樽、新品のオーク樽の3つの熟成樽で最低15年の熟成期間を経て製造されたシングルモルトウイスキー。
伝統的な製法によってつくられたシングルモルトウイスキーはスムーズで華やかな味わいと香りを持ちます。
スコッチ愛好家におすすめです。
アイリッシュウイスキー
スコットランドとウイスキー発祥地問題を争っているのがアイルランド。
このアイルランドで作られたウイスキーがアイリッシュウイスキーです。
こちらもスコッチウイスキーと同様に原産地呼称統制法があり、アイルランド国内で生産されたもののみが「アイリッシュウイスキー」と名乗ることができます。
アイリッシュウイスキーの種類は大別すると4つ。
大麦麦芽のみを使用したモルトウイスキー、大麦麦芽以外の穀物を使用したグレーンウイスキー、モルトとグレーンを混ぜ合わせたブレンディッドウイスキー、大麦麦芽と未発酵の大麦、オート麦などを原材料としたピュアポットスティルウイスキーです。
中でもアイリッシュウイスキーだけに見られるのがピュアポットスティルウイスキー。
生のモルトを使用することで、ピリッとスパイシーな味わいのウイスキーになります。
滑らかでくせがなく、気軽に飲めるのが特徴。
爽やかな後口のウイスキーがお好きな方におすすめです。
ただし、アイリッシュも生産地によって味わいは異なります。
ノンピートが多いアイリッシュの中でもピート香が強く、スモーキーさが際立つウイスキーといえば「カネマラ」。
一般的なアイリッシュウイスキーとは異なるので、注意しましょう。
ブッシュミルズ シングルモルト21年
1608年にライセンスを受けた、世界最古の蒸留所が「ブッシュミルズ蒸留所」。
「シングルモルト21年」は麦芽大麦だけを原材料に、3回の蒸留を経て製造されています。
口当たりは滑らかで、モルトの香りがふわっと漂います。
ダークチョコレート、トフィーの甘みがありつつ、ミントのようなスッキリさもあります。
3つの種類の異なる樽を使用して熟成されているので、複雑で繊細な味わいが楽しめます。
カナディアンウイスキー
飲みやすさでは負けていないのがカナディアンウイスキーです。
主原料の51%以上にライ麦を使用した「ライウイスキー」が有名。
カナディアンウイスキーもスコッチ、アイリッシュと同様に原産地呼称統制法があり、カナダ国内で作られたもののみが「カナディアンウイスキー」となります。
使用する原材料は「穀物」であればOK。
軽い口当たりで、スムーズなカナディアンウイスキーは大勢で気軽に楽しめるウイスキー。
カジュアルなプレゼントにピッタリです。
カナディアンウイスキー カナディアン クラブ 20年
カナディアンウイスキーを代表するウイスキーと言えば「カナディアンクラブ」。
「C.C」の愛称で親しまれているウイスキーの中でも、「カナディアンクラブ 20年」は最高峰とも言えるものです。
オーク樽での熟成期間は20年。
甘く華やかな香りとまろやかな味わい、ふくよかなコクがあります。
カナディアンウイスキーの飲みやすさはそのままに、複雑で円熟した風味のおすすめウイスキーです。
アメリカンウイスキー
アメリカンウイスキーの中でも有名なものが「バーボン」。
こちらもアメリカの法律によって規制されており、アメリカ国内で製造されたもののみを指します。
バーボンの特徴は何といっても、熟成に内側を焼き焦がした新品のホワイトオーク樽を使用するということ。
「焼き焦がす」というのが特徴で、この過程を経ることによってバーボン特有のバニラ香やキャラメル香、なめらかな味わいがもたらされます。
近年アメリカ各州の法規制緩和によって、多くの蒸留所が創設されています。
バーボンといえばケンタッキーが有名ですが、それ以外の州にも高品質なバーボンがありますので、バーボン通の方にはケンタッキー産以外のものを贈るのもおすすめです。
ハドソン・ベイビー バーボン・ウイスキー
ニューヨークのマイクロ蒸留所「タットヒルタウン蒸留所」のバーボンです。
創業は2003年と新しいですが、製品の質の高さから注目が集まっています。
こちらのバーボンはトウモロコシ100%使用で、なめらかで優しい味わい。
スモールバッチのアメリカンオーク樽で4年間熟成されています。
若いバーボンながら、数多くの賞を受賞。
「ウイスキーバイブル」の中でも高く評価されているバーボンです。
バーボン好きの方におすすめ。
ジャパニーズウイスキー
他のウイスキーと異なり、日本のウイスキーには細かい規定はありません。
ジャパニーズウイスキーの特徴としては、スコッチに似た風味であること。
もともとスコッチをお手本に作られていたので当たりまえですが、「スコッチよりスコッチらしい」とも言われます。
海外で人気の高いサントリーのウイスキーは熟成のための樽に「ミズナラ」を使用。
これは日本独特の樽で、ジャパニーズウイスキーに繊細さや洗練された味わいをもたらしています。
日本人の嗜好に合わせて、代表的なウイスキーはスモーキーフレーバーが控えめです。
しかし、バリエーションの豊富さもジャパニーズウイスキーの特徴の一つ。
スモーキーさが際立つものや滑らかさが際立つものなど、一つの蒸留所が全く個性の異なるウイスキーを製造しています。
近年は入手しにくい銘柄もあり、特に海外限定ものなどは喜ばれるのではないでしょうか。
サントリーウイスキー響17年
サントリー創業90年を記念して販売されたウイスキーです。
平均19年以上の長期熟成モルト30数種類を厳選してブレンド。
世界でも高く評価されるジャパニーズウイスキーです。
ミズナラ樽由来の洗練された香りとウッディな風味が特徴。
繊細で上品な、お祝いにピッタリのウイスキーです。
まとめ
ウイスキー好きの方にウイスキーをプレゼントするのは意外と難しいものです。
スモーキーなウイスキーは苦手という方や、アイラモルトのような強烈なウイスキーを好む方など嗜好は全くことなります。
このたびご紹介したものは、贈り物にぴったりな、上品で華やかなものばかり。
ウイスキー選びに迷ったら、ぜひ参考にしてみて下さいね。