もう疲れた、と言う人に勇気を与えるバーボンでありたい
明るい明日を迎えるために今日はおいしいバーボンをいただきましょう。
今回は「バーボンって聞いたことはあるけど何?」「なんかアルコール度数が高そう」そんなバーボンバージンの方々へこのお酒の魅力を伝えていきます。
大勢のパーティでも一人静かにすごす夜でもあなたにそっと優しく寄り添ってくれるお酒。
それがこの「バーボン」なのです。
そもそもバーボンとはなにか
ウイスキーの一種です。
ウイスキーは穀物を原料にして作られますが、その中でもトウモロコシを主原料として蒸留されたものを「バーボン」と呼びます。
トウモロコシが材料ですので一般的にウイスキーとして認識されている、麦から作られるモルト系のものとは違いこうばしい香りが特徴です。
最初にほんの少しでいいのでストレートで口に含んでみてください。
最初に感じられるのは「荒々しさ」や「若々しい」といった、エッジの効いた味わいではないでしょうか。
この若々しさには理由があります。
熟成年数
酒屋さんに売られているウイスキーのラベルには「12」などの数字が書いてあることが多いです。
これは熟成された年月を表しています。
一方、バーボンにはそういった表示がありません。
バーボンは熟成に際して、新品の樽を使用することが義務付けられているためスコッチなどに比べて熟成が早く進みます。
早いと言っても4年から8年くらい熟成されているのですが、一般的に熟成年月が長いほどいいウイスキーだという消費者サイドの感覚があるため年月表示を控えているという訳なのです。
スコッチのように長い年月をかけて熟成されたまろやかさはありませんが、オーク樽のスモーキーな香り、穀物の実りを感じられる喉越し感などは一度飲むとくせになる魅惑的なバーボンの特徴だといえるでしょう。
おすすめの銘柄
それぞれの特徴を紹介していきます。
ジャック・ダニエル
このバーボンには「テネシー・ウイスキー」という呼称が特別に与えられています。
アメリカ合衆国のテネシー州で作られる、法律に定められた製法に準じて作られたものだけに与えられる呼称です。
その厳格な規定から作り出されたお酒の性格は無骨。
無骨でありながら飲み干した後の返り香は、豊潤な果樹園を思い出させるような不思議なお酒です。
このバーボンを「標準」としてさまざまな銘柄の違いを捉えていけるという意味で、スタンダード確立に役立つお酒だといえるでしょう。
ジム・ビーム
ローラさんのCMでも有名になったお酒です。
特徴はとにかく「ライト」。
飲みづらさを誘発するような特別な癖は皆無です。
バーボン入門には最適です。
大勢でのカクテルパーティには特におすすめ。
皆をハッピーにしてくれる幸せなお酒ですね。
ワイルド・ターキー
一方こちらはちょい悪おやじにお似合いの一品。
蒸留時から熟成時のアルコール度数を意図的に低めに抑え、原酒の味わいを残してあります。
スモーキーな香りが特に強いのですが、決して嫌悪感をもたらすような匂いではありません。
是非ショットグラスでスッと飲み干して欲しいお酒です。
ブッカーズ
そして最後はこのアルコール度数が64度のお酒です。
禁酒法施行前から存在したバーボンというお酒を現代に忠実に蘇らせた心意気。
一杯目はその情熱を感じるためにストレートでいただきましょう。
喉を焼くクラフトマン達の情熱。
二杯目はロックで。
溶けた氷がこのお酒の魅力をさらに引き出してくれます。
情熱の裏にある真のやさしさ。
見事な仕上がりを堪能してください。
おすすめの楽しみ方
バーボンは基本的に懐の広いお酒です。
さまざまな楽しみ方があります。
ストレート・ロック
バーボンだけには限りませんが、やはりほんの少しでいいのでストレートで味わってみるのはお酒の特徴を理解するのに役立ちます。
また、口に含む前に匂いを感じてみてください。
その匂いのなかに浮かんでくるさまざまな情景を鑑賞できるようになったら、人生の豊かさがまた違った方向に広がっていくでしょう。
バーボン・ソーダ
お酒+何かでカクテルと称します。
そういう意味ではバーボンソーダもカクテルの一種です。
皆様も周知のとおり、ウイスキーのソーダ割り、いわゆるハイボールが多くの酒の肴と相性がいいように、バーボンソーダも万能選手的働きをみせます。
とくに肉・チーズ系には相性がよく、後味のスッキリさは特筆物です。
また驚くほど和食にも合い、魚の煮付けや刺身・お寿司までこのお酒の持つ懐の深さを遺憾なく発揮してくれます。
その他カクテル
カクテルベースとしてもバーボンはその特徴をいかして幅広い活躍をしてくれます。
たとえばカクテルの女王と言われる「マンハッタン」。
マンハッタンはバーボン以外でも作ることが出来ますが、特にバーボンをベースにしたものを「バーボン・マンハッタン」と呼んで区別することもあります。
また、カクテルを嗜みたいなら是非カクテルバーデビューをおすすめします。
バーテンダーの方とお知り合いになれば、とてつもなく広いお酒の世界を知るよすがとなります。
バーボンの保存方法
フルボトルを買ってみたものの、当然1回では飲みきれませんというケースがほとんどだと思います。
まず、未開封のものについては直射日光が当たる場所などよほど酷い場所でなければ半永久的に大丈夫でしょう。
開封した後は出来るだけ丁寧に再梱包をほどこすのが、おいしく長持ちさせる秘訣です。
以下主な注意点を3つほど。
空気に触れることを避けること
栓の部分にラップをまいてやるだけでもだいぶ違って来ます。
ワインなどで使う、窒素封入剤を入れてあげればなおベター。
紫外線を避ける
一番簡単なのは、もともと入っていた箱に戻すこと。
さらに厳重にというならば、効果の程は保証しませんがアルミホイルをボトルに巻くという方法があります。
とにかく、直射日光があたる場所は避けましょう。
温度変化を避ける
冷蔵庫はおすすめしません。
思いのほか他の食べ物の匂いが移ったりします。
それに場所をとります。
やはり冷暗所が最適です。
家の中にある収納スペースへ保存するのがよいでしょう。
バーボンとの上手な付き合い方
バーボンに限らずお酒全般について言えることかもしれません。
こうやってバーボンのご紹介をしておきながら小言みたいなことは書きたくありませんが、やはりスマートに他の人に迷惑をかけずに楽しみたいものですね。
自分の飲むペースを確立する
これが出来れば気分が悪くなったりして他人に迷惑をかけることもなくなります。
まずアルコールが入って気持ちよくなった状態。
これを自覚できるようになることです。
ここで気持ちよくなったからといって、みさかい無く杯を重ねるとみじめな翌日が待ち受けています。
気持ちよくなった時こそ、「お、ここで抑えていかなくちゃ」と思えれば楽しい時間が長続きします。
他人の状態を把握する
上に書いたように、まず自分の状態を把握することは大事ですが、大勢での飲み会の時は冷静に場を観察する目も必要でしょう。
必ず、悪酔いして言動が乱れてくる人が出てくるはずです。
そのような時には、自分が率先して対処できるように余裕をもっておくこと。
楽しい飲み会を悲惨な結果で終わらせることほど最低なことはありません。
酒飲み上級者を目指すなら、是非この視点も持ち合わせていたいものです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
少しでもバーボンに興味を持っていただくためのきっかけとなれれば嬉しいです。
バーボンだけでも薀蓄は膨大な量となります。
さらにウイスキー全般に広げていけば、スコッチ・ブランデー等々、宇宙のごとくひろい世界です。
是非、健康には十分留意した上でさらにお酒のことを知ってもらいたいと思います。
私たちが嬉しいとき、悲しいとき、どんな時でもやさしく寄り添ってくれる相手です。
タイトルにもありますように、どんなに疲れたときでも励まして、勇気を与えてくれるそんなバーボンと幸せなお付き合いを長くしていきたいものですね。