バーボンのハイボールなら、炭酸水はどれにする?
カクテル、ソーダ割り、ハイボール・・・ウイスキーなどの蒸留酒を飲みやすくしたり、美味しくアレンジする際に欠かせないのが「炭酸水」の存在です。
ソーダ水ともいいますね。
現在は家庭用ウォーターサーバーでも手軽に炭酸水を作って飲めるようになったことで、バーボンをはじめとするウイスキーを飲んでみようという人が増えるかもしれません。
そんな炭酸水について、ご紹介していきます。
炭酸大好き日本人
湿気の多い気候風土だからでしょうか、スカッとした爽やかさを常に感じたがっている我々日本人は、炭酸が大好き。
シュワッとした喉ごしや弾ける口当たり、グラスの中をシュワシュワと泡が立ち上っていく様子、ピチパチ涼しげな音だけでも楽しい気分になってきます。
ジュースならコーラやサイダー、お酒は圧倒的にビールが人気ですが、以外にも炭酸水はそれほど売られていませんでした。
現在は炭酸水がたくさん売られていますが、ハイボール人気や炭酸美容法の流行によるところが大きいです。
さて、ヨーロッパへ行くとやはりミネラルウォーターが販売されていて、「炭酸ガス入り」「炭酸ガスなし」の2種類から選びます。
キャップが色分けされていたり、ラベルにも「GAS」などの表記があります。
ヨーロッパでは昔から温泉などの鉱泉水を病気の治療に使うなど、炭酸水を飲む習慣がありましたが、今のように一般的ではなく、ながらく王族や貴族だけのものでした。
炭酸水の生産と飲料メーカー
炭酸水が人工的に生産されるようになったのは18世紀ごろで、イギリス人プリーストリー氏によって作られました。
発酵過程において発生する発酵ガスを利用した方法だといわれています。
ガス入り水は温泉水だから高級品であるとか、王族や貴族の湯治のイメージから、なかば薬のような扱いだった当事としては非常に画期的だったでしょう。
現在も炭酸飲料メーカーとして世界的に知られている「シュウェップス」が、この技術で生産した炭酸水を商品としてイギリスの薬局で売り出しました。
1836年には英国王室御用達になったことから一般にも広まっていき、現在に至ります。
北米地方で炭酸水が販売されだしたのは1871年からで、カナダのマクラフリン氏が「カナダ・ドライ」の前身である「ミネラル・スパークリング・ウォーター」を発売したのが始まりです。
そして忘れてはならないのが「ウィルキンソン」の炭酸水です。
この炭酸水は日本がはじまりだったとされていて、日本に住んでいたイギリス人のウィルキンソン氏が1889年に当事の兵庫県有馬郡塩瀬村(現在の西宮市塩瀬)で天然の炭酸水温泉を発見しました。
調べてみると非常に良質の水だったことから飲用に利用することを決め、翌年の1890年には現在の宝塚市紅葉谷のあたりに工場を建ててボトル詰めを開始したとされています。
ウイスキーはバーボンを選んでも、炭酸水はウィルキンソンをチョイスして日本のココロを感じるのもおすすめです。
色々な炭酸水
炭酸水には鉱泉水のような自然界の炭酸水もあれば、作られた炭酸水もあります。
上記の発酵ガスを利用したものもあれば、レモン水に炭酸水素ナトリウムを加えることで、レモンの持つクエン酸と炭酸水素ナトリウムの反応によってガスを発生させるものもあります。
現在の炭酸水製造方法は加圧した炭酸ガスを水に充填するもので、自然のものより沢山のガスを含ませることが可能になっています。
また、塩や炭酸水素ナトリウム、クエン酸ナトリウムなどの添加物を加えているものもあります。
まとめ
いかがでしたか。
炭酸飲料が大好きな日本人にとって、おいしいバーボンのハイボールには欠かせない炭酸水ですが、ひとくちに炭酸水といっても自然のものや人工的に生産されたものなど、様々ですね。
普段なら炭酸水は脇役といった感じなのでしょうが、ここはひとつ、古代の王様気分で炭酸水にこだわってみるのもいいかもしれません。