楽しみ方は色々!チェリーブランデー・キルシュヴァッサーをおいしく味わおう!

ブランデー

シュペヒト キルシュヴァッサー 700ml [並行輸入品]

コニャックやアルマニャックなど、基本的にブランデーはブドウをベースに作られています。

しかし中にはプラムやリンゴなど、他のフルーツを使ったものも見られますね。

ご紹介したいのはそんなフルーツブランデーの中でも、チェリーを使ったもの。

爽やかな香りが特徴で、ヨーロッパではとてもポピュラーなブランデーです。

どんなものなのでしょうか。



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チェリーブランデーの代表格と言えば!

チェリーブランデーとして有名なものといえば、ドイツ原産の「Kirschwasser(キルシュヴァッサー)」ではないでしょうか。

キルシュヴァッサーとは「kircehe(サクランボ)」と「wasser(水)」が合わさった言葉で、「サクランボの水」という意味です。

日本語のカタカナ表記だと、「キルシュワッサー」などと記されるようです。

一般的にヨーロッパで造られるチェリーブランデーは甘くて飲みやすいものが多いですが、このキルシュヴァッサーは、甘さはほとんどありません。

むしろ、少し苦みを感じる洗練された味わいなのです。



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キルシュヴァッサーの原産地は?

ヨーロッパ中で人気の高いキルシュヴァッサーですが、もともとはドイツのシュヴァルツヴァルト地方が原産とされています。

シュヴァルツヴァルト地方とは、ドイツ・ヴァーデン・ヴュルンベルク地方の森や山の多いところ。

「Schwarz(黒)」「wald(森)」という名の通り、ドイツトウヒの木が生い茂り、大きな黒い森を形成していることからその名がつきました。

ドイツの南西部に位置し、フランスと国境を接しています。

そんなシュヴァルツヴァルト地方で有名な街は温泉保養地として有名なバーデン・バーデンやフライブルク。

特にバーデン・バーデンには高級保養施設がたくさんあり、世界中からセレブが押しかけています。

温泉に恵まれ、自然の恵みも豊かなこの地方の有名な特産品はサクランボ。

チェリーブランデーが有名なのも当然なのです。

キルシュヴァッサーはどうやって作るの?

フルーツブランデーの作り方はグレープブランデーと同じ。

まずフルーツを発酵させて醸造酒を作り、それを蒸留して仕上げます。

キルシュヴァッサーの場合も同様です。

原材料となるサクランボを種ごと潰し、発酵させます。

この時必要とされるサクランボは、750mlボトル一つにつき10キロだそうです。

かなり大量のサクランボが必要というわけですね。

6週間ほど寝かせると醸造酒が出来上がるので、それを蒸留して出来上がり。

出来上がったブランデーは無色透明の美しいものです。

しかし爽やかな香りはまさしくチェリーのブランデー。

グレープブランデーとは違った趣があります。

甘ったるくないので、いわゆるフルーツブランデーが苦手な方にもおすすめですよ。

おすすめの飲み方は…

キルシュヴァッサーのおすすめの飲み方はまずは何も加えずにそのまま頂くこと。

こうするとサクランボの風味を十分に味わうことができるからです。

本場ドイツの酒場では「これはWasser(水)だ!」と進めてくる人もいるそうですが、注意が必要です。

飲みやすく感じるキルシュヴァッサーですが、アルコール度数は30~45度もあります。

また、本場ドイツと言えば、キルシュヴァッサーを飲んだ後にビールを流し込み、体内で希釈するというワイルドな飲み方も行われているとか。

ドイツ人と豪快に張り合う自信がないなら、やめておいた方が無難ですね。

もし高品質のキルシュヴァッサーが手に入ったなら、コニャックやアルマニャックのように常温で手のひらの熱を加えながら飲むのもおすすめです。

まろやかで舌ざわりと深い味わいを感じることができます。

いつ飲むのがいい?

すっきりした味わいのブランデーですから、気軽にいつでも楽しめます。

ヨーロッパでは冷やした小さなグラスに入れて、食前酒として頂く場合が多いようですね。

一方、原産国であるドイツではこの逆。

夕食後の食後酒として飲むのが一般的のようです。

キルシュヴァッサーを使ったカクテルのおすすめ!

ドイツ原産のキルシュヴァッサーですが、ストレートで飲む以外にも、素敵なカクテルに使用されています。

いくつか見てみたいと思います。

フロリダ (Florida)

アメリカ・フロリダ州の名前がついたカクテルです。

ポイントはフロリダの特産品・オレンジを彷彿とさせる鮮やかなカラー。

フルーティな味わいで、キルシュヴァッサーはカクテルに爽やかなアクセントを加えています。

材料

ドライジン…15ml
オレンジジュース…40ml
キルシュヴァッサー…1ティースプーン
ホワイトキュラソー…1ティースプーン
レモンジュース…1ティースプーン

材料すべてをシェイクし、カクテルグラスに注げば出来上がりです。

アカシア

ジンベースのショートドリンクです。

1928年にフランスのビアリッツで行われたカクテルコンテストに優勝したと言いますから、古い歴史がありますね。

材料

ドライジン:ベネディクティン(リキュール)=3:1
キルシュヴァッサー…1滴、または5,6滴

全てをシェイクしたあとグラスに注ぎます。

グリーン・スター

見た目にも爽やかなグリーンのカクテルです。

ペパーミント入りで爽やかな味わい。

材料

キルシュヴァッサー:グリーンペパーミント:オレンジキュラソー=4:1:1

全てをミキシンググラスにいれ、ステア。

その後、グラスに注げば出来上がりです。

キルシュヴァッサーを使ったデザートのおすすめ!

爽やかで甘みの少ないキルシュヴァッサーは料理やお菓子作りにも使用されます。

その中にはドイツのみではなく、世界に広がっていったものもあります。

どんなものがあるのでしょうか。

Cherries jubilee(チェリージュビリー)

これは、フランスの高名なシェフ・Auguste Escoffier(オーギュスト・エスコフィエ)が、イギリス・ビクトリア女王の即位60周年を記念して造ったデザートです。

1897年はビクトリア女王の「Diamond jubilee(ダイヤモンド・ジュビリー)と呼ばれる年。

記念すべき時に贈られた特別なデザートということからか、日本では特に結婚式など、お祝いの場で供されることが多いようですね。

このチェリージュビリー、どんなものかといいますと、バニラアイスクリームの上にキルシュヴァッサーとサクランボを煮詰めたソースをフランベしてかけるのです。

フランベの際の青白い炎がなんとも華やか。

キルシュヴァッサーとサクランボ、それにアイスクリームがあればできるので、家でもおいしく作れそうです。

ただフランベの際には注意が必要ですね。

Schwarzwälder Kirschtorte(シュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテ)

日本語に訳すと「黒い森のサクランボケーキ」ということになりますね。

キルシュヴァッサーの原産地、シュヴァルツヴァルト地方が発祥のケーキです。

世界各国で愛され、フランスでは「gâteau de forêt noire(ガトー・フォレ・ノワール)」の名前で親しまれています。

国によってはキルシュヴァッサーやアルコールそのものを使用しないところもありますが、ドイツではキルシュヴァッサーの使用が義務付けられています。

キルシュヴァッサーを使用していないものは「シュヴァルツヴェルダー・キルシュトルテ」と記すことが許されていないのです。

このケーキがどんなものかといいますと、チョコレートケーキの一種です。

使用されているココアスポンジは「黒い森」を表しています。

周りに白く塗られたザーネクリームはキルシュヴァッサー入りで、森に積もった雪のイメージ。

ケーキの上面にまぶされたチョコレートを細かく削ったものは森の落ち葉です。

サクランボがぐるっと丸く乗せられていて、クラシックでとても可愛らしいケーキです。

本場のレシピになると、飾りのサクランボは必ずダークチェリーを使用しなければならないそうです。

まとめ

カクテルやお菓子の材料としても楽しまれているドイツ産チェリーブランデー・キルシュヴァッサー。

実はスイスではキルシュヴァッサーをチーズフォンデュに使用するそうです。

しかも、チーズを溶かすため、アルコール度数は80%もあるものを使用するとか。

本場のチーズフォンデュがきつく感じる人はこのキルシュヴァッサーが原因かもしれませんね。

しかし、キルシュヴァッサーのおかげで熟成チーズがおいしく溶けるのですから、必要です。

ご自宅でチーズフォンデュをやってみようというかた、キルシュヴァッサーを入れることをおすすめしますよ。

本場の味が楽しめること間違いなしです。

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