西ケープ州はブランデーの名産地!南アフリカのおすすめブランデーを見てみよう。

ブランデー

ブランデーの中でも世界のトップと言われるブランドはほとんどがフランスに集中しています。

フランスはコニャックやアルマニャックの産地であり、歴史的にも他を圧倒するブランデーの産地として圧倒的な存在感を持っています。

現在、そんなフランス産ブランデーに負けない高品質なブランデーを生み出している国として注目を集めているのが南アフリカです。

世界大会でも優秀なパフォーマンスを見せている南アフリカのブランデーを見てみたいと思います。



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南アフリカにおけるブランデーの歴史とは…

ブランデーとはオランダ語の「brandewijn」に由来し、焼けたワインという意味です。

これは大航海時代に世界中の海に漕ぎ出していったオランダの船乗りたちが、長期の船旅の間ワインを腐らせず運ぶための知恵でした。

南アフリカでブランデーの蒸留を始めて行ったのもそんなオランダ船の乗組員たち。

南アフリカ最初のブランデーは1672年にテーブル湾に停泊したPijlの料理担当員は1164リットルの素晴らしいワインを126リットルのブランデーに変えることに成功しました。

それ以後はオランダ系の人々によりブランデー造りが継承されていきました。

1990年代の民主化運動の際はブラック系の人々によりボイコットの対象にもなりました。

現在、南アフリカ産のブランデーはその品質の高さから世界でも最高級品として認められています。

ワインやブランデーの国際大会「インターナショナル・ワイン・アンド・スピリッツ・コンペティション」では6年連続「ワールドワイドベストブランデー」のタイトルを獲得しました。



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南アフリカのブランデー・スタイル

ブランデーの生産はとても繊細で複雑なプロセスを要します。

南アフリカの法律では、ブランデーは最高品質のワインから蒸留されねばなりません。

まずワインは銅製のポットスチルで2回蒸留し、最低三年間はオークキャスクで熟成されます。

これはコニャックのスタイルと一致します。

ベースとなるワインは…

美味しいブランデーのためには高品質のワインを作らねばなりません。

ブランデーを作るためのワインは「ベースワイン」と呼ばれています。

コニャックでは原材料としては「ユニブラン」が一般的。

これに対し、南アフリカではシェンブランとコロンバールが使用されます。

ベースワインのブドウは主に温暖なワイン産地からのものです。

ブランデーの元となるベースワインがまず最高品質でなければならず、一般的に飲まれている「テーブルワイン」とは明確な一線を画すものでなければなりません。

南アフリカ産ブランデーの蒸留方法とは

高品質なベースワインを作ったら、次のステップはそのベースワインの蒸留です。

ベースワインは銅製のポットスチルで蒸留され、「低ワイン」と呼ばれるものに変化します。

低ワインのアルコール度数は30%ほどです。

この低ワインは2度ほど蒸留され、さらに濃縮されます。

2回目の蒸留ではポットスチルから出てくる最初の蒸気は「頭部(thehead)」と呼ばれています。

2回目の蒸留の初めは揮発性の化合物を含み、好ましくないアロマを持つと言われています。

そのため最初に抽出された原酒は廃棄され、使用されないのです。

続く2番目の部分は「心臓(theheart)」と呼ばれています。

この部分はブランデーの魂ともいえるもの。

最終的にボトルに詰め、人々を楽しませるものです。

この「心臓」部分のアルコール度数は70%ほどです。

蒸留器から最後に抽出される部分は「しっぽ(thetail)」と呼ばれています。

この部分も味わいに影響するので廃棄されてしまいます。

南アフリカ産ブランデーの熟成方法とは

蒸留器から「心臓(thehearts)」の部分が抜き取られると、熟成というプロセスが行われます。

南アフリカではブランデーの熟成は最低3年間、オーク樽を使用して行われなければなりません。

初めは無色透明の液体ですが、熟成を経るにつれてブランデーらしい琥珀色へと変化を遂げていくのです。

ブランデーの中には長期熟成(30年以上)を行うものも珍しくありません。

このようなブランデーは深く美しいアンバーカラーになります。

ブランデーの熟成プロセスの間に「心臓(thehearts)」と樽の木材部分に複雑な相互作用が働き、独特の味わいを生み出すのです。

優れたディスティラーは様々な樽とブランデーの相性を見極め、最高の味わいを作り出します。

これは経験と才能、長期間にわたる鍛錬なしには到底できません。

南アフリカのブランデーのクラスとは

南アフリカでは、ブランデーの格は3段階で区分されます。

どんなものかといいますと、以下の通りです。

ポットスチル(POTSTILL)

100%銅製のポットスチルで蒸留され、最低3年の熟成期間を経たもの。

アルコール含有量は38% ABV。

ビンテージ(VINTAGE)

少なくとも8年間熟成したポットスチルブランデーを30%以上含むもの。

ポットスチルブランデーと同じ期間熟成させたワインスピリッツを60%まで含むことが可能。

ワインスピリッツには独自の風味がないため、オーク樽の特性を継承します。

最大10パーセントまで未成熟なワインスピリッツを含ませることも可能です。

ブレンド(BLENDED)

ポットスチルブランデーを未成熟のワインスピリッツとブレンドしたもの。

ポットスチルブランデーは最低30%以上、ワインスピリッツは最大70%までブレンドできます。

かなり軽い味わいでカクテルベースとしての使用がおすすめです。

ブラオークリッペン(Blaauwklippen)

1682年設立の蒸留所です。

1971年に設立された有名な「Stellenbosch Wine Route」の創設メンバーの一員でもあります。

このルートは南アフリカ西ケープ州で最大の観光スポットの一つとなっています。

さらに日曜日にはファミリーマーケットが開かれています。

美味しい食べ物や工芸品など、素晴らしいエンターテイメントと子供達が遊ぶための十分なスペースがあります。

広大な施設内では、豊富な設備と経験豊富なスタッフがあらゆるイベントのお手伝いもしてくれます。

ウエディングや誕生日パーティにもおすすめの施設です。

ブラオークリッペン10年(blaauwklippen10years)

フレンチオーク樽にて10年以上熟成されたポットスチルブランデーです。

  1. カラー:淡い金色
  2. 香り:オーク、バニラ、豊かなフルーツ
  3. 味わい:まろやかで芳醇な甘み
    かすかにスパイシー

ブラオークリッペン8年(Blaauwklippen8years)

フレンチオーク樽にて8年以上熟成されたポットスチルブランデーです。

チーズやチョコレート、タバコと合わせるのがおすすめ。

  1. カラー:深い琥珀
  2. 香り:チョコレート、ダークフルーツ
  3. 味わい:ホワイトチョコレートの甘み
    ナッツやウッドのスパイシーな味わいとスモーキーさが複雑に絡み合う

ジンファンデル・ディスティラーズ・リザーブ(ZINFANDEL DISTILLER’S RESERVE )

フレンチオーク樽で最低18か月熟成させました。

このフレンチオーク樽は以前「ブラオークリッペン10年」と「ブラオークリッペン8年」の熟成に使用されていた樽です。

冷やして頂くのがおすすめです。

  1. カラー:琥珀
  2. 香り:スモーキーでスパイシー
  3. 味わい:バニラ、チョコレート
    バーボンのようなまろやかな深い味わい

まとめ

ワインの名産地でもある南アフリカでは美味しいブランデーが作られています。

西ケープ州は観光用のブランデールートが有名な地方です。

ここには14もの蒸留所がありますが、「ブラオークリッペン」はその中でも最古の蒸留所の一つ。

南アフリカのブランデーの歴史を今に伝える由緒正しい蒸留所です。

興味を持たれた方は是非、南アフリカのブランデーをチェックしてみて下さいね。

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