バーボンってスコッチとどう違う?男っぽいお酒に聞こえるけど女性にもおすすめできる?
日本ではウイスキーと総称されてしまうバーボンやスコッチですが、欧米の人だとその辺り結構細かく分けています。
ただ単にウイスキーと言うと、スコッチを出されることが多いですね。
やはり歴史の差も手伝っているかも知れません。
同じウイスキーでもよく見てみるとその違いはかなり大きなものです。
素材も製法も違いはそこここに見られますので、お酒好きの人はチェックしてよく味わってみてください。
目次
バーボンとスコッチ日本ではウイスキーと発音しますが
日本人だと、例えばバーで注文する時に、なにかウイスキーを水割りで、等と言った感じでバーテンダーに頼んだりもします。
バーテンダーもこれに答えて、バーボンとスコッチどちらになさいますか、などと聞いてくるものです。
かほど左様に、日本だと一括りにされてしまう感のあるスコッチとバーボンですが、英語の綴り自体が違っていることはご存知の方少ないかも知れません。
スコッチの場合英語の綴りは、Whiskyになります。
それに対してバーボンだとこちらは、Whiskeyと綴られます。
元々アイリッシュウイスキーの綴りが、Whiskeyの方だったのでその流れをくむアメリカのウイスキーも、同じ綴りになったわけです。
悩んだ時には表記されている綴りを確認すれば、一目瞭然だと言うことですね。
ちなみに日本のウイスキーはスコッチの流れをくんでいますので、Whiskyと表記されています。
こんな小さなところにも、違いがあるのです。
何と言っても原材料が違います
スコッチウイスキーの場合原料は、普通のモルトウイスキーであれば大麦です。
対してバーボンウイスキーの場合は、51%以上がとうもろこしが原材料となります。
残りの部分は大麦やライ麦小麦などが、原材料になります。
結果として、味にも違いが出てきます。
バーボンのほうが甘みを強く感じるのは、製法の問題もありますがこの原材料の違いからもきています。
広いアメリカの国土で豊かに実ったとうもろこしを原材料としているからこそ、この甘味が出せるのですね。
熟成期間にも違いが
スコッチの場合は樽の中で、最低でも3年熟成させることが求められます。
平均的なスコッチの熟成期間は、10年から12年となっています。
この長い熟成期間のおかげで、スコッチには樽の香りなども染み込んでくれるのです。
この樽も、すでに他のお酒を作るのに使った樽を利用していますので、前に作られたお酒の香りや味も染み込み、一層スコッチの味わいを増してくれるのです。
一方のバーボンの場合ですが、特に熟成期間についての決まりはありません。
ただ一般的に、ストレートバーボンと言われるものは2年以上の熟成期間を経てのものになります。
スタンダードなバーボンの場合、4年から6年の熟成が一般的ですね。
樽についてですが、こちらは新しいものを使用します。
ホワイトオークの木を使用して作った樽の内部を焦がして、そこに原酒を入れて熟成させます。
樽自体の香りなどが、直接バーボンに染み込むということですね。
バーボンと言うと男の酒というイメージが
バーボンと言われるとイメージされるのが、カウボーイが仕事の終わりにくいっと煽っている酒、ではないでしょうか。
いかにも男臭い感じがしますね。
実際昔のアメリカの場合、強い酒の代表がバーボンでしたから、自然男の飲み物として使用されていたのです。
女性はと言うと、ワインなどが普通は供されていましたし、気付け薬にはブランデーが一般的だったようです。
小説の「風と共に去りぬ」で、やっとタラに帰り着いた主人公が、クタクタに疲れているのになにか強い気付けをと要求したシーンがありました。
言われて思い出した召使いが、庭に埋め込んでおいたバーボンを掘り出してきて、主人公がそれを飲んで一息つくと言うシーンです。
強いバーボンの、それも熟成しきっていないものだったので、召使いも父親もいい顔はしませんでした。
主人公も、今日だけは淑女ではいられないと言い訳しつつ、気付けの強いバーボンを煽ったのです。
当時は確かに、淑女が飲むには強すぎるちょっと下品なお酒だったのかも知れませんね。
その後豊かになった主人公が飲むのは、ブランデーになりましたから、当時は外聞的にも女性にはいささか問題のあるお酒でもあったようです。
今ではバーボンは色々な飲み方で親しまれています
そんな時代も過去のものになりました。
バーボンも様々な飲み方で、男女かかわらず親しまれるようになっています。
まあスコッチに比べると甘いのですから、そういった意味では女性向けとも言えますね。
やはり味わうのにはこれ、ストレートで
どんなお酒でもそうですが、充分に味わいたい場合はやはりストレートで飲む以上の飲み方はありません。
バーボンをグラスに注ぐだけの簡単な飲み方です。
この時に必ずチェイサーと呼ばれる、主に水を一緒に供します。
一口酒の香りと味を楽しんだら、チェイサーで口の中をリセットするわけですね。
バーボンの場合、ミルクとの相性もいいのでミルクをチェイサーにするのもありです。
また筆者の知人のアイリッシュの場合、お酒に強いと言うか底なしでしたので、ビールをチェイサーにしていました。
日本人にはこれ、さすがにおすすめできません。
オンザロックでちょっとおしゃれに
流石にストレートだときつすぎるし、ちょっと氷を入れて軽い音とともにおしゃれに楽しみたい場合、オンザロックがおすすめです。
大きめの氷を使用すると溶けにくく、バーボンの香りや味を薄めてしまうこともありません。
それでも少しずつ薄くなっていくバーボンの、味の移り変わりを楽しむのもまた、オンザロックで飲む楽しみの1つでもありますね。
最もポピュラーな飲み方は水割り
何と言ってもこれが一番、少なくとも日本でウイスキータイプを味わうのに多い飲み方です。
アルコール度数の高いバーボンですので、少し軽めに飲みたい方にはこれが一番です。
自分の好みの濃さに調節して、食事の時に飲むことも出来ます。
水をくわえることによってまた違う、バーボンの香りが立ち上るのも楽しめますよ。
バーボンにはこれソーダ割り
炭酸を利用して、すっきりさっぱりと飲む方法です。
いわゆるハイボールですね。
水割りよりもちょっと薄めに作ると、爽やかに飲むことが出来ます。
この時にレモンなどの柑橘系の果物を絞り入れると、一層爽やかに味わうことが出来ます。
ミントジュレップなどのカクテルにも通じる飲み方ですね。
寒い季節にはこれお湯割り
寒い外から帰宅して、第一に身体を暖めたい時にはホットウイスキーとしゃれたいものです。
熱いお湯で割った強いアルコールが、あっという間に身体の隅々まで温めてくれます。
ミネラルウォーターを使用すれば、カルキ臭もなく本体の味わいと香りが楽しめます。
ここでもお気に入りの果物など絞り込むとか、ジャムなどのトッピングをすれば、より一層バーボンを楽しむことが出来ますね。
気取らずに飲めるウイスキーがバーボンです
あまり気負わずに、それでもウイスキーを楽しみたい時におすすめしたいのが、バーボンウイスキーです。
お値段的にも勿論ピンキリありますが、それでも手頃な値段で楽しめますし、味わいもスコッチに劣ることはありません。
特にちょっと甘めの味わいが好みの人は、バーボンウイスキーを試してみてください。
スコッチとは一味違った香りと味わいが、きっと楽しめるはずですよ。
まとめ
バーボンと言うと本当に男の酒という感じですが、それでも実は口当たりもよく甘めの味わいがありますので、女性にもおすすめのウイスキーなのです。
日本ではともかく、海外特に欧米の場合スコッチとバーボンはしっかりと分類されていますので、そこも心得ておくと海外旅行でも安心です。
様々な飲み方の出来るバーボンを、好みの飲み方で楽しんでくださいね。