バーボンを飲む姿に憧れる!映画3選
昔見た映画で、俳優がバーボンを注文したりたしなむ姿を見て、その渋くてかっこいいスタイルに憧れを抱いた人は少なくないでしょう。
同じ銘柄を味わって、いっそう映画の世界やお酒に愛着を持てたり、反対に思ってもみなかった味わいに驚いてしまったかもしれません。
そうでなくても、バーボンや他のウイスキー、お酒もですが外国の映画や小説で、登場人物のキャラクターづけとして印象に残るものではないでしょうか。
ここでは、バーボンが効果的に登場する映画をいくつかご紹介していきます。
ハスラー
1961年公開。
日本でもビリヤードブームが巻き起こり、続編の「ハスラー2」でも大勢の若者がトム・クルーズに憧れて、再びビリヤードブームが日本を席巻しました。
そんなシリーズの一作目で、ビリヤード名人に勝負を挑む主人公が「バーボンJTSをくれ」とオーダーし「グラスはいらない」と、豪快に飲む姿が見られます。
軽くなめらかな飲み口とコクがあってまろやかな風味が特徴のバーボンJTSは1855年から作られ、アメリカ西部開拓時代には男たちがみな携えていたことから時代のシンボルにもなりました。
名前のJTSというのは創業者のジョン・トンプソン・ストリートの頭文字からとられています。
飲みやすいとおすすめされることが多いJTSですが、現在日本では入荷の見込みが無く希少な品となっています。
恋の行方ファビュラス・ベイカー・ボーイス
1989年公開。
少女と犬とともに暮らす、しがないピアニストの主人公がクリスマスイブに少女とミルクで乾杯するシーンで、主人公は少女に「アルコール度が80%もある」と冗談を言いながらミルクを渡し、自分のミルクにはワイルドターキーを注ぎます。
ピアノ演奏やジャズ音楽が大人の雰囲気をかもしだしてカッコイイこの映画に登場するワイルドターキーは、1893年のワールド・フェアにおいて「ケンタッキーを代表するバーボン」と高い評価を得て一躍有名になりました。
「ワイルドターキー」というネーミングが生まれたのは1940年、当時の社長が七面鳥(ターキー)のハンティング仲間にバーボンを振る舞い、それを大層気に入ったメンバーの一人が「ワイルドターキー」という名前を付けたことから始まったとされています。
ワイルドターキーには特徴的な強いコクがあり、それには原材料であるトウモロコシの量が「全てのバーボンの中で最も少ない」ことと、反対にライ麦や大麦麦芽を大量に使用していること、加えて蒸留時のアルコール度数が一般的な80度以下よりも低い60~65度でおこなわれ、そこからも熟成~ボトル詰めまで一貫して低めのアルコール度数を保っていることが挙げられます。
この製法によって、できるだけ原酒の風味を残したまま味わうことが可能となっています。
処刑遊戯
1979年公開。
松田勇作主演「○○遊戯」シリーズの第3弾がこの処刑遊戯で、物語のキーパーソンである女性ピアニストに主人公がバーボン「オールド・クロウ」を勧めると、「バーボンは初めてだけど、おいしい。
オールドクロウ、覚えておくわ」と言い残します。
大ヒットシリーズの3作目ということもあって、ふんだんにお金がかけられ、過去2作よりもさらに本格的になったアクションが見所の本作では、ケンタッキー州最古のバーボンに数えられているオールドクロウが登場します。
スコットランド移民のクロウ氏によって1830年代から蒸留され、1835年には販売が開始されました。
しかし、氏の死後レシピは残ったものの本来の蒸留方式が失われ、「オールドクロウ」というブランドと名前が残りました。
現在では「ジムビーム」と同じ酵母、同じ麦芽汁を使用して作られていますが、ジムビームとは熟成期間を異なるものにしているため、風味も異なるものになっています。
比較的入手しやすい価格帯でありながら高い品質を誇り、アメリカの軍人や政治家、作家、ミュージシャンなど幅広い層にファンを持ち、ポップスの歌詞にもたびたび登場するなど大衆文化にも強く根付いています。
番外編・名探偵コナン
お酒そのものではありませんが、国民的漫画・アニメの「名探偵コナン」に出てくる黒の組織のメンバーは全員お酒の名前をコードネームに使っていますよね。
長年コナンを見続けているうちに、お酒の名前を覚えてしまったという人は少なくないのでは?
表向きは毛利小五郎の弟子として活躍しながら、その正体は組織内でも腕利きの探り屋、というコードネーム・バーボン=安室透という人物も登場していて、アニメ映画「純黒の悪夢(ナイトメア)」でスクリーンデビューを果たしています。
まとめ
このほかにも、ウイスキーやバーボンが出てくる映画はたくさんありますが、あくまで「効果的に」登場するものに絞りました。
それぞれ異なるバーボンとの付き合い方や思い入れがあって面白いですね。
昨今では映画に自社商品や看板、広告、名前が出てくると株価や売り上げに良い影響があることから、各社がこぞって映画会社と交渉を求めるそうです。
ここで紹介した映画も、バーボンにとって良い宣伝効果をもたらしたといえるでしょう。